設備投資の意思決定に必要な損益計算の特徴(用語選択)

これは建設業経理士1級 原価計算 第29回(2021年9月12日(日)実施) 第2問(配点 14点)の問題です。論点は「設備投資の経済性計算(税引後CF・正味現在価値・回収期間・取替投資)」(重要度A・解答の形は記号(AまたはB/ア〜ナ等)5〜10か所)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の文章では、設備投資の意思決定に必要な損益計算の特徴を列挙している。文中の【 】に入るべき最も適切な用語を下記の<用語群>の中から選び、その記号(ア〜ネ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。

1.会計単位(計算対象)は【1】である。

2.【2】損益計算を行い、それは計算期間における【3】から【4】を差し引くことによって行われる。

3.将来採るべき選択肢について財務の面での有利さを測定するための計算であるので、過去の現金収支は【5】される。

4.1 年を超える長期にわたる計算を行うので、【6】価値を考慮した計算を行う必要がある。そのため、設備投資の意思決定モデルとしては正味現在価値法や【7】法が望ましい。

  • <用語群> ア 回収期間 イ 配賦 ウ 部分 エ 時間 オ 原価 カ 製品 キ 加算 ク 利益 コ 投下資本利益率 サ 各投資案 シ 付加 ス 考慮 セ 期間 ソ 内部利益率 タ 現金収入 チ 現金支出 ト 企業 ナ 収益 ニ 全体 ネ 無視

解答欄

それぞれの空欄に当てはまるものを選んで「採点する」を押してください。

正解

空欄1サ
空欄2ニ
空欄3タ
空欄4チ
空欄5ネ
空欄6エ
空欄7ソ

解き方

  1. 1(サ 各投資案):設備投資の意思決定は、企業全体や期間ではなく、投資案(プロジェクト)ごとに採否を判断する計算なので、会計単位は各投資案になる。
  2. 2(ニ 全体)・3(タ 現金収入)・4(チ 現金支出):期間損益計算ではなく、投資案の開始から終了までの全体期間を通した全体損益計算を行う。しかも発生主義の収益・費用ではなく、キャッシュ・フローで測るので、計算期間における現金収入から現金支出を差し引く。「収益」「原価」は財務会計の期間損益の用語なので選ばない。
  3. 5(ネ 無視):将来の代替案の有利さを比べる計算なので、どの案を選んでも変わらない過去の現金収支(埋没原価)は無視する。
  4. 6(エ 時間)・7(ソ 内部利益率):1 年を超える長期の計算では貨幣の時間価値を考慮する必要があり、時間価値を考慮するモデルは正味現在価値法と内部利益率法になる。回収期間法や投下資本利益率法は時間価値を考慮しない方法なので、「正味現在価値法や〜法が望ましい」の空欄には入らない。
引っかけ:3・4 は「収益から原価」ではなく「現金収入から現金支出」を選ぶ(設備投資の経済性計算はキャッシュ・フロー・ベース)。7 は時間価値を考慮する方法という条件から内部利益率法に絞る。回収期間法(ア)は時間価値を考慮しない単純法なので誤り。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 原価計算 第29回(2021年9月12日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する