原価計算制度と特殊原価調査の相違点(目的・財務会計機構・実施時期・原価概念)
これは建設業経理士1級 原価計算 第29回(2021年9月12日(日)実施) 第1問 問1(配点 12点)の問題です。論点は「原価計算制度の理論(個別・総合原価計算、原価計算基準、特殊原価調査)」(重要度A・解答の形は指定字数以内の論述(問1・問2 各10点))。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
次の問に解答しなさい。各問ともに指定した字数以内で記入すること。
問1 原価計算制度と特殊原価調査の相違点について、①目的、②財務会計機構との関係、③実施の時期(頻度)、④主に用いる原価概念、の各側面から説明しなさい。(300 字)
解答欄
正解
模範解答
両者は次の四つの側面で異なる。①目的の面では、原価計算制度が財務諸表作成を主目的とし原価管理や予算統制にも役立てるのに対し、特殊原価調査は経営意思決定に必要な原価情報を提供することを目的とする。②財務会計機構との関係については、原価計算制度が勘定組織と結合して行われるのに対し、特殊原価調査はその枠外で統計的・技術的に行われる。③実施の時期をみると、原価計算制度が常時継続的に行われるのに対し、特殊原価調査は必要が生じたときに随時臨時的に行われる。④原価概念では、原価計算制度が実際に発生した支出原価・過去原価を主に用いるのに対し、特殊原価調査は未来原価や機会原価、差額原価などを主に用いる。
296 字要点(書けていたものにチェック)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。配点は要点の数で按分します。
解き方
- 設問が①〜④の側面を指定しているので、番号を付けたまま「制度は〜、特殊原価調査は〜」の対比文を四つ並べる。冒頭に一文で「四つの側面で異なる」と置くと構成が伝わる。
- 各側面で両者に必ず触れる。①複数目的(財務諸表作成・原価管理・予算統制)対 意思決定目的、②勘定体系と結合 対 機構外、③常時継続 対 随時臨時、④過去原価・支出原価 対 未来原価・機会原価、という組合せを崩さない。
- 300 字なので導入 15 字+各側面 65〜75 字が目安。原価概念では差額原価を添えると意思決定会計との関係が明確になる。
引っかけ:四側面それぞれが 3 点配点なので、一つでも欠くと大きく失点する。制度の目的を財務諸表作成だけに限定しない点と、特殊原価調査の原価概念を「実際原価」と書かない点に注意する。
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論点ページ:原価計算制度の理論(個別・総合原価計算、原価計算基準、特殊原価調査)の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→第29回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 原価計算 第29回(2021年9月12日(日)実施) 第1問 問1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する