工程表と出来高表(鉄骨造3階建て事務所ビル)
これは2級建築施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年11月12日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「工程管理」(重要度B・解答の形は穴埋め)。採点すると、解き方 7 手順・引っかけの指摘が読めます。
鉄骨造3階建て事務所ビルの新築工事について,工事概要を確認の上,右の工程表及び出来高表に関し,次の1.から3.の問いに答えなさい。
工程表は,予定出来高曲線を破線で表示している。
また,出来高表は4月末時点のものを示しており,合計欄の月別実績出来高及び実績出来高累計の金額は記載していない。
なお,各作業は一般的な手順に従って施工されるものとする。
〔工事概要〕
用途:事務所
構造,規模:鉄骨造,地上3階,延べ面積400m²。耐火被覆は,耐火材巻付け工法,外周部は合成工法
外部仕上げ:屋上防水は,塩化ビニル樹脂系断熱シート防水。外壁は,押出成形セメント板,耐候性塗料塗り
内部仕上げ:床は,フリーアクセスフロア,タイルカーペット張り。壁は,軽量鉄骨下地せっこうボード張り,合成樹脂エマルションペイント塗り。天井は,軽量鉄骨下地化粧せっこうボード張り。外壁押出成形セメント板の裏面に,断熱材吹付。内部建具扉は,すべて工場塗装品
1. 工程表の土工事及び地業工事のⒶ,鉄骨工事のⒷに該当する作業名を記入しなさい。
2. 出来高表から,2月末までの実績出来高累計の金額を求め,工事金額の合計に対する比率をパーセントで記入しなさい。
3. 工程表は工事計画時に作成していたものであるが,工程上,着手時期が不適当な作業があり,出来高表についても誤った月にその予定出来高の金額と実績出来高の金額が記載されたままとなっている。これらに関して,次の①から③について答えなさい。
① 工程上,着手時期が不適当な作業名を記入しなさい。
② ①で解答した作業の適当な着手時期を記入しなさい。ただし,作業着手時期は月と旬日で記入し,旬日は,上旬,中旬,下旬とする。
③ ②で解答した適当な着手時期に合わせて出来高表の誤りを修正した上で,3月末までの実績出来高の累計の金額を記入しなさい。

| 工種 | 工事金額 | 予定/実績 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 仮設工事 | 700 | 予定 | 150 | 300 | 50 | 50 | 150 |
| 実績 | 150 | 300 | 50 | 50 | |||
| 土工事・地業工事 | 760 | 予定 | 500 | 260 | |||
| 実績 | 500 | 260 | |||||
| 鉄筋コンクリート工事 | 700 | 予定 | 490 | 70 | 140 | ||
| 実績 | 380 | 30 | 290 | ||||
| 鉄骨工事 | 1,000 | 予定 | 40 | 840 | 120 | ||
| 実績 | 10 | 870 | 120 | ||||
| 外壁工事 | 600 | 予定 | 600 | ||||
| 実績 | 600 | ||||||
| 防水工事 | 200 | 予定 | 80 | 120 | |||
| 実績 | 60 | 140 | |||||
| 建具工事 | 550 | 予定 | 450 | 60 | 40 | ||
| 実績 | 450 | 60 | |||||
| 金属工事 | 200 | 予定 | 200 | ||||
| 実績 | 200 | ||||||
| 内装工事 | 1,100 | 予定 | 50 | 300 | 750 | ||
| 実績 | 50 | 300 | |||||
| 塗装工事 | 190 | 予定 | 130 | 60 | |||
| 実績 | 130 | ||||||
| 外構工事 | 500 | 予定 | 350 | 150 | |||
| 実績 | 350 | ||||||
| 設備工事 | 1,000 | 予定 | 100 | 100 | 100 | 650 | 50 |
| 実績 | 100 | 100 | 100 | 650 | |||
| 合計 | 7,500 | 月別予定出来高 | 1,280 | 1,570 | 1,590 | 1,860 | 1,200 |
| 月別実績出来高 | |||||||
| 実績出来高累計 |
解答欄
正解
| 1. Ⓐ(土工事及び地業工事)の作業名 | 埋戻し(埋め戻し・埋戻し・締固め・埋戻し,締固め・埋戻し,砂利地業・埋戻し・土間下地業 も正解) |
|---|---|
| 1. Ⓑ(鉄骨工事)の作業名 | 耐火被覆(耐火被覆(耐火材巻付け)・耐火材巻付け・耐火被覆工事・耐火被覆巻付け も正解) |
| 2. 2月末までの実績出来高累計の金額 | 2,700 万円 |
| 2. 工事金額の合計に対する比率 | 36 % |
| 3. ① 着手時期が不適当な作業名 | 断熱材吹付(断熱材吹付け・断熱材吹付工事・外壁押出成形セメント板裏面の断熱材吹付 も正解) |
| 3. ② ①で解答した作業の適当な着手時期(月) | 4 月 |
| 3. ② ①で解答した作業の適当な着手時期(旬日) | 上旬 |
| 3. ③ 3月末までの実績出来高の累計の金額 | 4,370 万円 |
解き方
- 1. Ⓐは基礎躯体(1月下旬)の直後,2月上旬の土工事なので埋戻しである。基礎の型枠を外したあと根切り部分を埋め戻して締め固め,1階床(1~RF床)の施工に備える。
- 1. Ⓑは鉄骨工事の3月下旬の作業で,工程表にほかに耐火被覆の作業が無いことと,工事概要に「耐火被覆は耐火材巻付け工法,外周部は合成工法」とあることから耐火被覆である。外周部の合成工法は外壁の押出成形セメント板を耐火被覆の一部として使うので,押出成形セメント板(3月中旬)の取付け後に行う。
- 2. 1月の実績=150(仮設)+500(土工・地業)+380(鉄筋コンクリート)+10(鉄骨)+100(設備)=1,140万円。2月の実績=300+260+30+870+100=1,560万円。2月末までの累計=1,140+1,560=2,700万円。比率=2,700÷7,500×100=36%。
- 3. ① 断熱材吹付は外壁押出成形セメント板の裏面に吹き付けるので,押出成形セメント板の取付け(3月中旬~下旬初め)が終わり,さらに外周部の耐火被覆(合成工法,3月下旬)や外部建具の取付け(3月下旬)が済んでから行う。工程表では3月中旬に押出成形セメント板と並んで計画されており,着手時期が不適当である。
- 3. ② 耐火被覆が3月末に終わり,壁・天井軽量鉄骨下地(4月上旬から)の前に吹き付ける必要があるので,適当な着手時期は4月上旬である。
- 3. ③ 3月の実績=50(仮設)+290(鉄筋コンクリート)+120(鉄骨)+600(外壁)+60(防水)+450(建具)+50(内装)+100(設備)=1,720万円。内装工事の3月の50万円は断熱材吹付の出来高(内装の4月300万円はボード張り,5月750万円は床仕上げ)なので,4月に移す。修正後の3月の実績=1,720-50=1,670万円。3月末までの累計=2,700+1,670=4,370万円。
- 参考:予定出来高の累計は1月1,280万円(17.1%),2月2,850万円(38.0%),3月4,440万円(59.2%),4月6,300万円(84.0%),5月7,500万円(100%)で,工程表の予定出来高曲線と一致する。
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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した2級建築施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年11月12日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する