令和3年度 問題3論点:工程管理重要度 B未着手

鉄骨造3階建て複合ビルの工程表と出来高表(作業名・耐火被覆工事完了日・出来高)

これは2級建築施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年11月14日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「工程管理」(重要度B・解答の形は穴埋め)。採点すると、解き方 7 手順・引っかけの指摘が読めます。

鉄骨造3階建て複合ビルの新築工事について,次の1.から4.の問いに答えなさい。

工程表は,工事着手時点のもので,鉄骨工事における耐火被覆工事の工程は未記入であり,予定出来高曲線を破線で表示している。

また,出来高表は,3月末時点のものを示しており,総工事金額の月別出来高,耐火被覆工事の工事金額及び出来高は記載していない。

なお,各作業は一般的な手順に従って施工されるものとする。

〔工事概要〕

用途:店舗(1階),賃貸住宅(2,3階)

構造・規模:鉄骨造 地上3階,延べ面積300m²

鉄骨耐火被覆は半乾式工法

外部仕上げ:屋上防水は,ウレタンゴム系塗膜防水絶縁工法,脱気装置設置

外壁は,ALCパネル張り,防水形複層塗材仕上げ

内部仕上げ:店舗 床は,コンクリート直押さえのまま

壁,天井は,軽量鉄骨下地せっこうボード張り

ただし,テナント工事は別途で本工事工程外とする。

賃貸住宅 床は,乾式二重床,フローリング張り

壁,天井は,軽量鉄骨下地せっこうボード張りの上,クロス張り

ユニットバス,家具等(内装工事に含めている)

1. 工程表の仮設工事のⒶ,鉄筋コンクリート工事のⒷ,内装工事のⒸに該当する作業名を記入しなさい。

2. 鉄骨工事のうち,耐火被覆工事完了日を月と旬日で定めて記入しなさい。

ただし,解答の旬日は,上旬,中旬,下旬とする。

3. 出来高表から,2月末までの実績出来高の累計金額を求め,総工事金額に対する比率をパーセントで記入しなさい。

4. 出来高表から,3月末までの実績出来高の累計金額を記入しなさい。

工程表(バーチャート)。工種ごとの行に作業名と横棒があり,横軸は1月〜5月(各月を上旬・中旬・下旬の目安で読む)。右端の縦軸は出来高(0〜100%,10%ごとの目盛り)で,予定出来高曲線を破線で示している。仮設工事:準備工事 1月上旬,仮囲い 1月上旬末〜中旬初め,地足場組立 1月下旬,地足場解体 2月上旬,鉄骨建方段取り 2月中旬初め,Ⓐ 2月中旬〜下旬初め(約2月15日〜22日),外部足場解体 4月中旬,クリーニング 5月中旬末〜下旬,完成検査 5月下旬。土工事・地業工事:山留 1月中旬初め,杭打設 1月中旬,根切・捨てコン 1月中旬〜下旬初め,埋戻し・砂利地業 2月上旬末〜中旬初め。鉄筋コンクリート工事:Ⓑ 1月下旬〜2月上旬(約1月26日〜2月5日),2,3,RF床 2月下旬〜3月上旬初め,1F床・手摺・パラペット 3月上旬。鉄骨工事:アンカーフレーム設置 1月下旬(Ⓑの直前),鉄骨建方・本締 2月中旬,デッキプレート敷込 2月中旬末〜下旬初め,スタッド溶接 2月下旬。耐火被覆工事の棒は記入されていない。外壁工事:ALC取付 3月上旬末〜中旬初め,目地シール 3月中旬。防水工事:屋上防水 3月中旬,外部サッシシール 3月下旬初め,ベランダ塗膜防水 3月中旬末〜下旬初め。建具工事:外部建具(ガラス取付を含む)3月中旬,内部建具枠取付け 4月上旬,内部建具吊り込み 4月下旬。金属工事:ベランダ手摺取付 3月中旬,笠木取付 3月下旬初め,1F壁・天井軽鉄下地 4月上旬,2,3F壁・天井軽鉄下地 3月下旬末〜4月上旬。内装工事:ユニットバス 4月上旬初め,2,3F壁・天井仕上げ工事 4月上旬末〜5月上旬初め,Ⓒ 5月上旬〜中旬初め(約5月4日〜13日),1F壁・天井ボード張り 4月中旬〜下旬,家具等工事 5月中旬。塗装工事:外壁塗装 4月上旬,内部塗装 5月中旬。外構工事:外構工事 5月上旬〜中旬。設備工事:電気・給排水衛生・空調設備工事 1月下旬〜5月中旬。予定出来高曲線は,0%(1月初め)から1月末に約17%,2月末に約41%,3月末に約68%,4月末に約92%,5月末に100%となる折れ線。
出来高表(単位 万円)
工種工事金額予定/実績1月2月3月4月5月
仮設工事500予定502005015050
実績5020050
土工事・地業工事600予定390210
実績390210
鉄筋コンクリート工事900予定450180270
実績360200340
鉄骨工事900予定50760
実績30780
外壁工事400予定400
実績400
防水工事150予定150
実績150
建具工事500予定400100
実績400
金属工事250予定100150
実績100
内装工事500予定400100
実績
塗装工事200予定15050
実績
外構工事200予定200
実績
設備工事900予定909018045090
実績9090180
総工事金額6,000予定
実績

解答欄

月
%
万円

語句や数値を入力して「採点する」を押してください。主な言い換えは正解にしていますが、判定が合わないときは正解と見比べてください。

正解

1. Ⓐに該当する作業名外部足場組立(外部足場組立て・外部足場の組立・外部足場の組立て・外部足場架け・外部足場設置・外部枠組足場組立 も正解)
1. Ⓑに該当する作業名基礎・地中梁(基礎・地中梁工事・基礎,地中梁・基礎・地中梁躯体・基礎・地中梁(配筋・型枠・コンクリート打設)・基礎躯体・基礎・地中梁コンクリート打設・基礎コンクリート・基礎コンクリート工事・基礎・地中梁コンクリート も正解)
1. Ⓒに該当する作業名2,3F床仕上げ工事(2,3F床仕上げ工事・2・3F床仕上げ工事・2,3F床仕上げ・2,3F床仕上げ・2,3F床フローリング張り・2,3F床フローリング張り・2,3F床乾式二重床・フローリング張り・賃貸住宅床仕上げ工事・床仕上げ工事・2,3F床工事・2,3F床工事 も正解)
2. 耐火被覆工事完了日(月)3 月
2. 耐火被覆工事完了日(旬日)下旬
3. 2月末までの実績出来高の累計金額の,総工事金額に対する比率40 %
4. 3月末までの実績出来高の累計金額4,110 万円

解き方

  1. 1. Ⓐ:仮設工事の中で,鉄骨建方段取り・鉄骨建方(2月中旬)の後に始まり,外壁ALC取付(3月上旬)の前に終わる作業で,4月中旬に「外部足場解体」があるのにその組立てが無い。よってⒶは外部足場組立。
  2. Ⓑ:鉄筋コンクリート工事の中で,根切・捨てコン(1月中旬〜下旬)とアンカーフレーム設置の後,埋戻し・砂利地業(2月上旬)の前の作業。鉄骨造の基礎部分の鉄筋コンクリート工事なので基礎・地中梁(配筋・型枠・コンクリート打設)。
  3. Ⓒ:内装工事の中で,2,3F壁・天井仕上げ工事(クロス張り)の後,家具等工事の前の作業。賃貸住宅の床は乾式二重床・フローリング張りで,内装工事の中にこの作業が無い(店舗の床はコンクリート直押さえのまま)。よってⒸは2,3F床仕上げ工事(乾式二重床・フローリング張り)。
  4. 2. 半乾式の吹付けロックウールによる耐火被覆は,床コンクリートの打込み(2,3,RF床:2月下旬〜3月上旬,1F床:3月上旬)を終え,外壁のALC取付(工程表では3月8日ごろ〜13日ごろ)と外部建具(ガラス取付を含む。3月15日ごろ〜21日ごろ)の取付けで建物の外周がふさがってから施工する。吹付け材は雨や風で流されたり乾燥不良を起こしたりしやすく,また被覆後にALCやサッシの取付け金物を溶接すると被覆を傷めるためである。一方,内部の軽量鉄骨下地(2,3F:3月28日ごろ〜,1F:4月上旬〜)やユニットバス(4月上旬)が始まると梁・柱に吹き付けられなくなるので,その前に終える。耐火被覆はこの間(3月22日ごろ〜27日ごろ)に施工するので,完了日は3月下旬。
  5. 出来高表でも確かめる:鉄骨工事の工事金額900万円に対し記載の予定は1月50万円+2月760万円=810万円で,差の90万円が耐火被覆工事の分。各月の予定の合計は1月1,030万円,2月1,440万円,3月1,550万円,4月1,400万円,5月490万円(計5,910万円)。90万円を3月に入れると,3月の出来高は1,640万円(27.3%),4月は1,400万円(23.3%)となり,予定出来高曲線の傾きが3月末で緩くなる形(3月は1か月で約27%,4月は約23%増える)と合う。4月に入れると3月25.8%・4月24.8%となり,3月末の折れ点が表れないので合わない。3月末の累計は4,110万円÷6,000万円=68.5%で,曲線の3月末の値(約68〜69%)とも合う。
  6. 3. 2月末までの実績出来高の累計:1月 仮設50+土工390+鉄筋コンクリート360+鉄骨30+設備90=920万円,2月 仮設200+土工210+鉄筋コンクリート200+鉄骨780+設備90=1,480万円,累計2,400万円。総工事金額6,000万円に対する比率は2,400÷6,000×100=40%。
  7. 4. 3月の実績:仮設50+鉄筋コンクリート340+外壁400+防水150+建具400+金属100+設備180=1,620万円。耐火被覆工事は3月下旬に完了しているので,記載されていない耐火被覆の90万円(900-30-780)を3月の実績に加え1,710万円。3月末までの累計は2,400+1,710=4,110万円。
引っかけ:4.は出来高表の数字だけを足すと4,020万円になるが,耐火被覆工事(鉄骨工事900万円のうち未記載の90万円)は3月中に完了しているので実績に加えて4,110万円。Ⓒは内装工事の行で床の作業が抜けていることに気付くこと(店舗の床は直押さえで工事なし)。2.はALC取付の直後ではなく,外部建具まで取り付けて外周がふさがり,内部の軽量鉄骨下地が始まる前の3月下旬。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した2級建築施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年11月14日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する