建築施工の品質管理の許容差
これは1級建築施工管理技士 第一次検定 令和3年度(2021年6月13日(日)実施) No.47の問題です。論点は「品質管理」(重要度A・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 3 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。
建築施工における品質管理に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
解答欄
正解
正解:(4) 鉄骨梁の製品検査において,梁の長さの管理許容差は,±7.5mmとした。
解き方
- 鉄骨の製品検査における梁の長さの許容差は,一般に管理許容差が±3mm,限界許容差が±5mmとされる。±7.5mmはいずれよりも大きく,(4)が最も不適当である。
- (1)は標仕 表6.2.3の「設計図書に示された位置に対する各部材の位置」の許容差±20mmと一致する。(3)のスタッドの傾きは,標仕(平成31年版)7.7.3で5°以内とされている。日本建築学会の鉄骨精度検査基準では管理許容差3°以内,限界許容差5°以内であり,3°以内は標仕の5°より厳しい管理値で適当である。
- (2)の高流動コンクリートのスランプフローの許容差は,出題当時,一般に±7.5cmとされていた(平成31年版の標仕には高流動コンクリートの節がない)。±7.5cmは不適当とはいえず,明らかに誤っている(4)が答えである。
選択肢ごとの解説
- (1)適当。部材の位置の許容差は±20mmである(標仕 表6.2.3)。
- (2)適当。高流動コンクリートの荷卸し地点のスランプフローの許容差は,出題当時一般に±7.5cmとされていた(現行の標仕ではJIS A 5308により,スランプフロー60cmは±10cm)。
- (3)適当。標仕7.7.3ではスタッドの傾きは5°以内とする。管理許容差3°以内(限界許容差5°以内)はこれより厳しい管理値である。
- (4)適当でない。梁の長さの管理許容差は,一般に±3mm(限界許容差±5mm)である。
引っかけ:鉄骨の長さの管理許容差は±3mm前後と小さい。±7.5mmはスランプフローの許容差の数値の流用である。
現行法令との関係:公共建築工事標準仕様書は令和7年版で高流動コンクリートの節(6.16)が設けられ,スランプフローの許容差はJIS A 5308によるとされた(6.16.4)。スランプフロー45・50・55cmの許容差は±7.5cm,60cmは±10cmである(流動化コンクリートの標仕 表6.15.3も同じ値)。(2)の±7.5cmはこれより厳しい管理値で不適当とはいえず,この問題の答えは変わらない。
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→令和3年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第一次検定 令和3年度(2021年6月13日(日)実施) No.47。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する