厨房排気用長方形ダクトの製作・施工の留意事項(4つ)
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年12月3日(日)実施) 問題2の問題です。論点は「ダクトの施工」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 7 手順・引っかけの指摘が読めます。
厨房排気用長方形ダクトを製作並びに施工する場合の留意事項を、4つ解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。
解答欄
正解
ダクトの継目と接合部は、油や凝縮水が漏れないようシールを施し、長手方向の継目は底面に設けない。
47 字長方形ダクトの継目とフランジの接合部はNシール、Aシール及びBシールとし、油や水の漏れを防ぐ。
かどの継目や長手方向の継目をダクトの底面に設けず、底にたまった油や水がはぜから漏れないようにする。
接合部のガスケットは耐油性・耐熱性のあるものを使い、ボルトを片締めのないよう締め付けて気密・水密を保つ。
長方形ダクトの縦横比は原則4以下とし、かどの継目は2か所以上(長辺750mm以下は1か所以上)とする。
ダクト内に付いた油を清掃できるよう、排気フードの近くや曲がり部、横走り部に点検口を設ける。
45 字グリースがたまりやすい横走り部や防火ダンパーの近くに点検口を設け、ダクト内を点検・清掃できるようにする。
点検口は清掃用具が入る大きさとし、開閉しやすく、閉じたときに油や空気が漏れない構造のものとする。
横走りダクトは油や凝縮水がたまらないよう勾配を付け、最下部に弁付きの排水管を設ける。
42 字ダクトは排気フード側又は排水箇所へ下り勾配とし、低い部分に油・水抜き用の弁付き排水管を設ける。
ダクトの途中に油や水がたまる下がり部分(トラップ状の部分)をつくらないよう、勾配を付けて配置する。
防火区画の貫通部には、温度ヒューズの作動温度が120℃の厨房排気用の防火ダンパーを設ける。
45 字ダクトは木材などの可燃物から10cm以上離し、離せない部分は金属以外の不燃材料で有効に覆う。
ダクトの板厚は特記によるものとし、一般の排気ダクトより厚い亜鉛鉄板又はステンレス鋼板で製作する。
厨房の排気ダクトにはグラスウール製ダクトなどの吸水・吸油しやすい材料を使わず、鋼板製とする。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- 厨房の排気には油煙(グリース)と水蒸気が含まれ、ダクト内に油や凝縮水がたまりやすい。たまった油は漏れて天井を汚すほか、火災のときにダクト内で燃え広がる原因になる。留意事項は「油・水を漏らさない」「たまらない・清掃できる」「火災を広げない」「材料・板厚」の観点から、工程管理と安全管理を除いて4つ書く。
- 漏れの防止:公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版の第3編2.2.1(3)では、厨房・浴室等の多湿箇所の排気用の長方形ダクトのシールはNシール+Aシール+Bシール(継目・フランジ接合部をすべてシール)とする。長手方向のはぜを底面に設けないのも、底にたまる油や水の漏れを防ぐためである。
- 清掃・点検:同仕様書の同項(5)は、厨房の排気ダクトはダクト内の点検が可能な措置を講ずるとしている。排気フードの近く、曲がり部、横走り部、防火ダンパーの近くに点検口を設ける。
- 勾配と排水:横走りダクトは油や凝縮水がたまらないよう勾配を付け、最下部に油・水抜き用の弁付き排水管を設ける。
- 火災の拡大防止:厨房排気ダクトに設ける防火ダンパーは、調理の熱気で誤作動しないよう温度ヒューズの作動温度を120℃とする(一般の換気ダクトは72℃、排煙ダクトは280℃)。市町村の火災予防条例では、厨房設備の排気ダクトは可燃性の部分や可燃物から10cm以上離す(金属以外の不燃材料で有効に覆う部分を除く)。
- 材料・板厚:同仕様書の第3編1.14.3.5では厨房用排気ダクトの板厚は特記によるとされ、一般の低圧ダクトより厚い板を使う。グラスウール製ダクトは厨房等の火気使用室や多湿箇所に使ってはならない。
- 長方形ダクト一般の製作の決まり(第3編1.14.3.3・1.14.3.4:縦横比は原則4以下、かどの継目は2か所以上(長辺750mm以下は1か所以上)、面の継目は原則として気流に直角方向のみ)も留意事項になるが、厨房排気用であることに触れた内容を中心に書くほうがよい。
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平成29年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年12月3日(日)実施) 問題2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する