令和2年度 問題2論点:機器の据付け重要度 B未着手

屋上の開放式冷却塔の設置の留意事項(配置・基礎・配管・試運転調整)

これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題2の問題です。論点は「機器の据付け」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。

鉄筋コンクリート造5階建ての屋上に開放式冷却塔を設置する場合の留意事項を解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。

記述する留意事項は、次の(1)〜(4)とし、それぞれ解答欄の(1)〜(4)に記述する。

ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

(1) 冷却塔の配置に関し、運転又は保守管理の観点からの留意事項

(2) 基礎又はアンカーボルトに関する留意事項

(3) 冷却塔廻りの配管施工に関する留意事項

(4) 冷却塔の試運転調整に関する留意事項

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

(1) 冷却塔の配置に関し、運転又は保守管理の観点からの留意事項 模範解答

冷却塔は外気取入口や窓から10m以上離し、吐き出した湿り空気を再び吸い込まない位置に配置する。

47 字
別解

保守点検や充填材の交換ができるよう、冷却塔の周囲に点検スペースを確保し、空気の吸込み・吐出しを妨げる壁を近くに設けない。

煙突やボイラーの排気口の近くを避け、排気ガスやじんあいを吸い込まない位置に配置する。

複数台を並べる場合は、隣の冷却塔の吐出し空気を吸い込まないよう、メーカーの推奨する間隔をあけて配置する。

(2) 基礎又はアンカーボルトに関する留意事項 模範解答

基礎は屋上スラブと鉄筋で一体とした鉄筋コンクリート造とし、防水層を基礎の立上りまで施して保護する。

49 字
別解

アンカーボルトは、屋上の設計用水平震度で求めた引抜き力とせん断力に耐える径と本数とし、ナットは二重にして緩みを防ぐ。

冷却塔の基礎は架台の脚の位置に合わせて設け、天端を水平に仕上げて冷却塔を水平に据え付ける。

防振装置を用いる場合は、地震時の移動・転倒を防ぐ耐震ストッパーを設け、アンカーボルトで基礎に固定する。

(3) 冷却塔廻りの配管施工に関する留意事項 模範解答

冷却水の出入口と補給水の入口に合成ゴム製のフレキシブルジョイントを設け、配管の荷重が冷却塔にかからないよう支持する。

58 字
別解

冷却水ポンプは冷却塔の水槽の水位より低い位置に設け、ポンプの吸込み管は空気だまりができないよう勾配をとる。

補給水管は、ボールタップの吐水口とオーバーフロー面との間に吐水口空間を確保し、冷却水の逆流を防ぐ。

複数台の冷却塔を並列に設ける場合は、水槽の水位が均等になるよう連通管を設ける。

(4) 冷却塔の試運転調整に関する留意事項 模範解答

送風機の回転方向と電流値を確認し、冷却水の散水が充填材に均一に行き渡っていることを確認する。

46 字
別解

冷却水ポンプの運転中に水槽の水位が下がって空気を吸い込まないか、停止時にオーバーフローしないかを確認する。

ボールタップの作動と補給水量を確認し、水槽の水位が運転中も停止中も適正に保たれることを確認する。

冷却水の出入口温度と外気の湿球温度を測定し、所定の冷却能力が得られ、飛散水がないことを確認する。

要点(書けていたものにチェック)(1) 冷却塔の配置に関し、運転又は保守管理の観点からの留意事項(2) 基礎又はアンカーボルトに関する留意事項(3) 冷却塔廻りの配管施工に関する留意事項(4) 冷却塔の試運転調整に関する留意事項
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. (1) 開放式冷却塔は外気と冷却水を直接接触させるので、飛散水(エアロゾル)にレジオネラ属菌が含まれるおそれがある。冷却塔は外気取入口、窓、人の集まる場所からおおむね10m以上離して配置する(建築物衛生法に基づく維持管理の指針、レジオネラ症防止指針)。吐き出した高温多湿の空気を再び吸い込むショートサーキットは冷却能力を下げるので、周囲の壁・障害物との離隔をとる。煙突や厨房排気の近くは汚れを吸い込むので避け、充填材の交換や清掃ができる点検スペースを確保する。
  2. (2) 屋上は地震時の応答が大きく、建築設備耐震設計・施工指針の設計用水平震度は耐震クラスSで2.0、Aで1.5、Bで1.0となる。基礎は屋上スラブと鉄筋で一体とした鉄筋コンクリート造とし、アンカーボルトはこの震度で求めた引抜き力・せん断力に耐える径と本数とする。屋上の防水層は基礎の立上りまで施して保護し、防振装置を使う場合は耐震ストッパーを設ける。
  3. (3) 冷却塔は水槽が大気に開放されているので、冷却水ポンプは冷却塔の水槽の水位より低い位置に設け(押込み)、吸込み管は空気だまりができないようにする。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第2編2.4.2(3) により、冷却塔廻りの配管はその荷重が直接冷却塔本体にかからないよう十分に支持し、冷却水の出入口側と補給水管の入口側には合成ゴム製のフレキシブルジョイントを設ける。補給水管は吐水口空間をとって逆流を防ぎ、並列運転の冷却塔には連通管を設ける。冬期の凍結のおそれがある部分には水抜き又は保温を施す。
  4. (4) 試運転調整では、送風機の回転方向・電流値・振動・騒音を確認し、散水装置で冷却水が充填材に均一に散水されているか、水槽の水位がボールタップで適正に保たれ、ポンプ運転時に水位が下がって空気を吸い込まないかを確認する。冷却水の出入口温度・流量を測定して所定の冷却能力を確かめ、ブローダウン装置や水処理装置の作動も確認する。
引っかけ:ただし書きで工程管理と安全管理は除かれている。(1) は「配置」に関する運転・保守管理の観点で、据付けや配管の事項を書かない。

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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する