高置タンク電極棒取付け・温水配管基本回路・アングルフランジ工法ダクト吊りの改善策
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題1 設問3の問題です。論点は「配管の施工」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 6 手順・引っかけの指摘が読めます。
(3)〜(5)に示す各図について、適切でない部分の改善策を具体的かつ簡潔に記述しなさい。
【問題1】次の設問1〜設問3の答えを解答欄に記述しなさい。



解答欄
正解
電極棒は揚水管の吐水口から離れた位置に取り付けるか防波筒を設け、波立ちによる誤作動やポンプの頻繁な発停を防ぐ。
55 字揚水の吐水で水面が波立つと電極が誤作動するので、電極保持器を吐水口から離れた水面の静かな位置に移す。
電極棒に防波筒を取り付けて吐水による水面の乱れを受けないようにし、ポンプの停止・運転水位を正しく検出させる。
ポンプ停止水位とオーバーフロー管の間に満水警報用の電極棒を設け、ポンプが停止しない異常を知らせるようにする。
膨張管は温水ポンプの吐出し側ではなく吸込み側の温水(還)管に接続し、ポンプの吸込み側が負圧にならないようにする。
56 字膨張管の接続位置を、温水ポンプと温水ボイラーの間から、温水ポンプより上流側の温水(還)管に移す。
膨張管を温水ポンプの吸込み側に接続し、系統内の圧力が膨張タンクの水頭より下がらないようにする。
横走り主ダクトには、吊り金物のほかに12m以下ごとと末端部に、形鋼による振れ止め支持を設ける。
47 字地震時の横揺れを防ぐため、横走り主ダクトに12m以下の間隔で山形鋼などの形鋼振れ止め支持を追加する。
吊り間隔3,500mmはそのままとし、横走り主ダクトの12m以内ごとに形鋼で振れ止め支持を行う。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- (3) 高置タンクの揚水ポンプは電極棒で水位を検出して自動発停させる。図では電極棒が揚水管の接続口(吐水口)のすぐ近くに取り付けられている。揚水中は吐水で水面が波立つので、電極が水位を正しく検出できず、ポンプの停止・運転を短い間隔で繰り返したり(ハンチング)、減水警報が誤って出たりする。
- 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版 第4編2.1.4(1) は、液面検出器は測定誤差、ハンチング等が生じないよう必要に応じてガイドパイプ又は防波筒等を設けるとしており、タンクの附属品にも「電極棒用防波筒」がある(第5編1.4.2)。電極棒は揚水管の吐水口から離れた位置に取り付けるか、防波筒を設ける。
- なお、図の電極棒はポンプ停止・ポンプ運転・減水警報・ニュートラルの4本で、満水警報の電極棒がない。満水警報は、ポンプ停止の電極や制御回路の故障でポンプが止まらず水位が上がり続けたときに知らせるもので、高置タンクでは一般に設けるので、これを加える改善も成り立つ(別解)。
- (4) 開放式膨張タンクの膨張管の接続点は、ポンプの運転・停止にかかわらず圧力が膨張タンクの水頭で一定に保たれる点(圧力の基準点)になる。図では膨張管が温水ポンプの吐出し側(ポンプとボイラーの間)に接続されているので、ポンプを運転すると、ポンプの吸込み側の圧力は基準点よりポンプの揚程分だけ低くなり、放熱器などの高所や還り管が負圧になって空気を吸い込んだり、温水が沸騰しやすくなったりする。
- 膨張管を温水ポンプの吸込み側(ポンプより上流の温水(還)管)に接続すると、ポンプの運転中も系統全体が膨張タンクの水頭以上の正圧に保たれる。膨張タンクの水面を放熱器より1m以上高くしていること(h≧1m)、温水ボイラーに逃し弁を設けて吐出し側を開放していることは適切である。
- (5) 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第3編2.2.2.2(1) では、アングルフランジ工法ダクトの横走りダクトの吊り間隔は3,640mm以下なので、図の3,500mmは適切である。一方、同2.2.2.1(2) により、横走りダクトは周長1,000mm以内の場合や吊りボルトの長さが平均200mm以内の場合などを除き、12m以下ごとに形鋼振れ止め支持を行い、末端部にも形鋼振れ止め支持を行う。図のダクトは1,000mm×350mm(周長2,700mm)で、21mにわたって吊り金物だけで支持しているので、形鋼振れ止め支持が必要である。
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令和2年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題1 設問3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する