機器の据付け・揚重・保温・膨張管・ダクトの施工(○×)
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年12月3日(日)実施) 問題1 設問1の問題です。論点は「機器の据付け」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。
次の(1)〜(5)の記述について、適当な場合には○を、適当でない場合には×を記入しなさい。
【問題1】次の設問1〜設問3の答えを解答欄に記述しなさい。
(1) 防振基礎の場合は、大きな揺れに対応するために耐震ストッパーは設けない。
(2) 機器を吊り上げる場合、ワイヤーロープの吊り角度を大きくすると、ワイヤーロープに掛かる張力は大きくなる。
(3) 機械室内の露出の給水管にグラスウール保温材で保温する場合、一般的に、保温筒、ポリエチレンフィルム、鉄線、アルミガラスクロスの順に施工する。
(4) 冷温水配管からの膨張管を開放形膨張タンクに接続する際は、接続口の直近にメンテナンス用バルブを設ける。
(5) コイルの上流側のダクトが30度を超える急拡大となる場合は、整流板を設けて風量の分布を平均化する。
解答欄
正解
| (1) | × |
|---|---|
| (2) | ○ |
| (3) | × |
| (4) | × |
| (5) | ○ |
解き方
- (1) は×。防振基礎(防振ゴム・防振ばねの上に据え付けた機器)は、地震時に大きく揺れて移動・転倒しやすいので、耐震ストッパーを設けて機器の水平・上下の移動を拘束する。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版 第3編2.1.1(3)(イ) は、防振基礎は標準基礎にストッパーを設け、ストッパーは水平・鉛直方向の地震力に耐えるもので、防振架台との間隙は機器運転時に接触しない程度とし、接触面に緩衝材を取り付けるとしている。
- (2) は○。2本のワイヤーロープで質量の等しい荷を吊るとき、吊り角度(2本のロープがなす角)をθとすると、1本の張力はT=W/(2cos(θ/2)) で、θが大きくなるほどcos(θ/2) が小さくなって張力は大きくなる。θ=60°でW/2の約1.15倍、θ=120°でW/2の2倍になる。吊り角度は60°以内を目安とする。
- (3) は×。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第2編 表2.3.3(保温の種別による材料及び施工順序)では、機械室・書庫・倉庫の管のグラスウール保温は「保温筒、鉄線、ポリエチレンフィルム、原紙、アルミガラスクロス」の順である。鉄線で保温筒を締め付けてから防湿層のポリエチレンフィルムを巻くので、問題文は鉄線とポリエチレンフィルムの順が入れ替わっている。鉄線をフィルムの外側に巻くと、防湿層を傷めて結露の原因になる。
- (4) は×。膨張管には弁を設けてはならない。弁を誤って閉じると、加熱や温度上昇による水の膨張の逃げ場がなくなり、配管や機器が破損するおそれがあるためである。公共建築設備工事標準図(膨張タンク廻り配管要領)でも、膨張管には弁を設けていない。
- (5) は○。コイルや空気調和機の上流側のダクトが急拡大になると、気流がダクトの中心に偏り、コイルの面を通る風速が不均一になって能力が下がる。拡大部の角度は15°以下を原則とし、30°を超える急拡大となる場合は整流板(案内羽根)を設けて風量の分布を平均化する。
引っかけ:(3) は材料の名前はすべて正しく、順番だけが違う。鉄線は保温筒を締め付けるためのもので、防湿層のポリエチレンフィルムより内側になる。(4) の膨張管・逃し管には「弁を設けない」が原則。
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論点ページ:機器の据付けの要点この論点の出題実績とよくある間違い
→令和5年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年12月3日(日)実施) 問題1 設問1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する