令和2年度 問題3論点:給水・給湯設備重要度 B未着手

屋上の飲料用高置タンク(FRP製一体形)の設置の留意事項(配置・基礎・水質汚染防止・配管)

これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「給水・給湯設備」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。

鉄筋コンクリート造5階建ての屋上に飲料用高置タンク(FRP製一体形)を設置する場合の留意事項を解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。

記述する留意事項は、次の(1)〜(4)とし、それぞれ解答欄の(1)〜(4)に記述する。

ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

(1) 高置タンクの配置又は設置高さに関する留意事項

(2) 基礎又はアンカーボルトに関する留意事項

(3) 飲料用タンクにおける水質汚染防止の観点からの留意事項

(4) 高置タンク廻りの配管施工に関する留意事項(水質汚染防止の観点からの留意事項を除く。)

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

(1) 高置タンクの配置又は設置高さに関する留意事項 模範解答

高置タンクの低水位と最上階の大便器洗浄弁との高低差は、必要圧力70kPaが得られる7m以上とする。

49 字
別解

タンクの周囲は外部から六面点検ができるよう、上部は100cm以上、側面と底部は60cm以上の点検スペースを確保する。

最上階の水栓や器具の必要給水圧力を確保できる高さとし、不足する場合は架台を高くするか加圧ポンプを設ける。

(2) 基礎又はアンカーボルトに関する留意事項 模範解答

鋼製架台はアンカーボルトで基礎に堅固に固定し、アンカーボルトは屋上の設計用水平震度で求めた径・本数とする。

53 字
別解

コンクリート基礎は屋上スラブと鉄筋で一体とし、天端を水平に仕上げて、タンクの満水時の荷重を均等に受けられるようにする。

基礎は屋上の排水を妨げない間隔で設け、防水層を基礎の立上りまで施して保護し、底部の点検スペースを確保する高さとする。

(3) 飲料用タンクにおける水質汚染防止の観点からの留意事項 模範解答

マンホールは直径60cm以上の円が内接する大きさとし、ほこりや雨水が入らないよう周囲より10cm以上立ち上げる。

56 字
別解

オーバーフロー管と通気管の開口部には防虫網を設け、オーバーフロー管は排水口空間をとって間接排水とする。

FRP製タンクは光を通すと藻類が繁殖するので、照度率0.1%以下の遮光性のある製品とする。

タンクの内部には飲料水以外の配管を通さず、タンクの上部に空調配管やダクトなどを設けない。

(4) 高置タンク廻りの配管施工に関する留意事項(水質汚染防止の観点を除く) 模範解答

タンクに接続する配管には可とう継手を設け、地震時の変位や配管の荷重がタンクの接続口にかからないようにする。

53 字
別解

タンクの近くの配管は形鋼の架台で支持して振れ止めをとり、接続口に配管の重量がかからないようにする。

揚水管・給水管の接続部には弁を設け、タンクの清掃や点検のときに系統を切り離せるようにする。

オーバーフロー管は揚水管より大きな管径とし、満水時にもあふれた水を支障なく排出できるようにする。

要点(書けていたものにチェック)(1) 高置タンクの配置又は設置高さに関する留意事項(2) 基礎又はアンカーボルトに関する留意事項(3) 飲料用タンクにおける水質汚染防止の観点からの留意事項(4) 高置タンク廻りの配管施工に関する留意事項(水質汚染防止の観点を除く)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. (1) 高置タンク方式では、タンクの水位と器具との高低差がそのまま給水圧力になる(高さ1mでおよそ10kPa)。最上階の器具の必要圧力(一般水栓30kPa、大便器洗浄弁やシャワーで70kPa程度)を確保するため、タンクの低水位と最高位の器具との高低差を確保する。給水タンクは外部から天井・底・周壁の保守点検を容易かつ安全に行えるように設け(昭和50年建設省告示第1597号)、目安として上部100cm以上、側面・底部60cm以上の点検スペースをとる。
  2. (2) FRP製一体形のタンクは鋼製架台の上に据え付けるのが一般的で、架台はコンクリート基礎にアンカーボルトで固定する。屋上の設計用水平震度は大きい(建築設備耐震設計・施工指針で耐震クラスS 2.0、A 1.5、B 1.0)ので、満水時の質量に対して引抜き力・せん断力を計算し、アンカーボルトの径・本数を決める。基礎はスラブと一体とし、天端を水平にして荷重を均等に受ける。
  3. (3) 昭和50年建設省告示第1597号(給水タンク等の構造):内部に飲料水以外の配管設備を設けない、マンホールはほこりその他衛生上有害なものが入らないよう有効に立ち上げ、直径60cm以上の円が内接するものとする、ほこり等が入らない構造のオーバーフロー管・通気装置を設ける、上部に機器を設ける場合は衛生上必要な措置を講じる、など。オーバーフロー管・通気管の開口部には防虫網を付け、オーバーフロー管・水抜管は間接排水とする。FRP製タンクは藻類の繁殖を防ぐため照度率0.1%以下の遮光性のものとする。
  4. (4) 水質汚染防止の観点を除いた配管施工の留意事項。タンクの接続口は強度が小さいので、可とう継手を設けて地震時の相対変位や配管の伸縮を吸収し、タンクの近くで配管を架台に支持して接続口に荷重をかけない。点検・清掃時に切り離せるよう接続部に弁を設け、オーバーフロー管は揚水量を排出できる管径(揚水管より大きい径)とする。
引っかけ:(3) と (4) を書き分ける。(4) は「水質汚染防止の観点からの留意事項を除く」とあるので、吐水口空間や防虫網などを書くと(3)の内容になる。

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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する