令和元年度 問題1 設問3論点:配管の施工重要度 A未着手

屋外排水平面図・伸縮管継手まわり・排気ダクト防火区画貫通の改善策

これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年12月1日(日)実施) 問題1 設問3の問題です。論点は「配管の施工」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。

(3)〜(5)に示す各図について、適切でない部分の改善策を具体的かつ簡潔に記述しなさい。

【問題1】次の設問1〜設問3の答えを解答欄に記述しなさい。

(3) 屋外排水平面図。中央に地上3階建ての建築物があり、その左下の外側に屋外排水管が通っている。建物の右下の外側にインバート桝No1があり、建物からの排水管と右から流れてくる「汚水」の管が接続している。No1から左へ呼び径100mmの管が延びて、10m離れた建物の左下のインバート桝No2に接続し、No2から左へ「合流式下水道へ」流れる。建物の左側には上から「雨水」の管が下りてきて、ため桝No3を通ってNo2に接続している。凡例:×印入りの四角はため桝、丸印入りの四角はインバート桝。
(4) 伸縮管継手まわり施工要領図。横走り管の途中に単式伸縮管継手がフランジで接続されている。継手の左側では、上部のスラブにアンカーボルトで固定した形鋼の架台(ガセットプレート付きの枠)から下りた金物で配管を「固定」している。継手の右側では、配管は上部のスラブから下りた1本の「吊り」(吊りボルトとバンド)で支持されているだけで、ガイドは設けられていない。配管の右端に左右の矢印で「伸縮」と書かれている。図中の文字:固定、吊り、伸縮、単式伸縮管継手。
(5) 排気ダクト防火区画貫通要領図。左から右へ流れる横走りの排気ダクト(左端付近に「吊り」が1箇所)が、エルボで上向きに曲がり、床(防火区画)を貫通して上階へ立ち上がる(上向きの矢印)。床の貫通部のすき間には「モルタル詰め」があり、床の上でダクトに「支持金物」が取り付けられている。防火ダンパ(点検口付き)は床の貫通部ではなく、横走りダクトのエルボの手前に設けられており、左端付近の吊りから立て管の中心までの水平距離が2,000mmと示され、防火ダンパはこの区間にある。防火ダンパと床の間のダクトは「1.6mm鋼板製ダクト」。防火ダンパの位置には吊りが描かれていない。

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

(3) 屋外排水平面図の改善策 模範解答

雨水管が合流する手前のNo.3のため桝をトラップ桝とし、下水道の臭気が雨水管へ逆流しないようにする。

50 字
別解

雨水排水管を合流式の敷地排水管に接続する手前(No.3の位置)に、泥だめ付きのトラップ桝を設ける。

No.3をトラップ機能のある桝に替え、下水道からの臭気が雨水管や雨水口から出ないようにする。

(4) 伸縮管継手まわり施工要領図の改善策 模範解答

単式伸縮管継手の固定と反対側の継手近くには、吊りではなくガイドを設け、管が軸方向にだけ伸縮するようにする。

53 字
別解

伸縮管継手の可動側の吊りを形鋼のガイドに替え、伸縮による管の曲がりや座屈を防ぐ。

単式伸縮管継手は一方を固定し、他方の継手の直近にガイドを設けて管軸方向以外の動きを拘束する。

(5) 排気ダクト防火区画貫通要領図の改善策 模範解答

防火ダンパー本体を専用の吊りボルトで上部の床スラブから4本吊りとし、火災時に脱落しないよう堅固に支持する。

53 字
別解

防火ダンパーをダクトの吊りに頼らず、ダンパー本体の直近に吊り金具を設けて床スラブ(防火区画)に固定する。

防火ダンパーを床の貫通部の直近に移し、形鋼の支持金物で床スラブに固定して、火災時に脱落しないようにする。

要点(書けていたものにチェック)(3) 屋外排水平面図の改善策(4) 伸縮管継手まわり施工要領図の改善策(5) 排気ダクト防火区画貫通要領図の改善策
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. (3) 合流式下水道は汚水と雨水を同じ管で流すので、下水道管や敷地内の汚水管からの臭気(下水ガス)が雨水管を通って雨水口・とい・屋上のルーフドレンなどから出てくるおそれがある。雨水排水管を汚水排水のための敷地排水管に接続する場合は、トラップ桝を設けて臭気の逆流を防ぐ(SHASE-S206)。トラップ桝は雨水系統側(図のNo.3)に設ける。合流点のNo.2をトラップ桝にすると、建物の器具トラップと合わせて汚水系統が二重トラップになるので不適切である。
  2. 雨水のため桝(泥だめ桝)は土砂を沈殿させるもので、トラップ機能はない。泥だめを兼ねたトラップ桝とすれば土砂の流入防止と臭気の防止を両立できる。インバート桝の間隔(10m)は、管径100mmの120倍(12m)以内なので問題ない。
  3. (4) 単式伸縮管継手は、伸縮を一方向で吸収するので、継手の一方を固定し、もう一方の継手の近くにガイドを設けて、管が軸方向にだけ動くようにする(公共建築設備工事標準図(機械設備工事編)伸縮管継手の固定及びガイド・座屈防止用形鋼振れ止め支持施工要領)。図の可動側は吊りだけなので、管が横に振れたり曲がったりして、継手が偏った力を受けて破損するおそれがある。
  4. (5) 防火ダンパー、防煙ダンパー等は、火災時に脱落しないように、防火区画の壁又は床に固定する(公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第3編2.3.3(2)、標準図「ダクトの防火区画貫通部施工要領」の床スラブ取付要領)。建築基準法施行令第112条第21項に基づく告示(平成12年建設省告示第1376号)も、防火ダンパー(防火設備)を主要構造部に堅固に取り付けることを求めている。図の防火ダンパーは、立て管から延びる横走りダクト(左端の吊りから立て管の中心まで2,000mm)の途中にあり、吊りはダクトの端の1箇所だけで、ダンパー本体は吊られていない。これでは火災時にダクトが変形するとダンパーが脱落するおそれがある。標準図では、長方形の防火ダンパーは本体から4本吊り(長辺300mm以下は2本吊り)とし、円形は4本吊り(内径300mm以下は2本吊り)とする。ダンパー本体を上部の床スラブから専用の吊りボルトで吊って固定するか、ダンパーを床の貫通部に設けて支持金物で床に固定する。ダンパーと区画の間を1.6mmの鋼板製ダクトとしている点は、1.5mm以上の鉄板の規定を満たしているので、2,000mm離れていること自体は誤りではない。
引っかけ:(3) は「雨水」と「合流式」の組合せが鍵で、トラップ桝の位置は雨水側。(5) は鋼板の厚さ1.6mmは1.5mm以上の規定を満たしており、誤りは防火ダンパー本体が吊られておらず固定されていないこと。

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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年12月1日(日)実施) 問題1 設問3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する