高置タンク方式の揚水用渦巻ポンプの単体試運転調整における確認・調整事項
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成28年度(2016年12月4日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「試運転調整・測定」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。
高置タンク方式の給水設備について、揚水用渦巻ポンプの単体試運転調整における確認・調整事項を、4つ解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。
解答欄
正解
軸継手の外周と面間の芯ずれを測って許容値以内に調整し、手回しで軸が軽く回り異音がないことを確認する。
50 字ポンプと電動機の共通ベースが水平であることと、基礎ボルトや配管の接続部に緩みがないことを運転前に確認する。
ポンプ本体と吸込み管に呼び水を満たして空気を抜き、空運転にならないことを確認してから起動する。
電動機を瞬時運転して、回転方向がポンプに表示された矢印の方向と一致していることを確認する。
45 字回転方向が逆の場合は電源の3本の線のうち2本を入れ替えて正しい回転方向とし、再度瞬時運転で確認する。
起動時に電動機の始動電流と始動時間を確認し、保護継電器が誤って作動しないことを確認する。
吐出し弁を全閉で起動して徐々に開き、吐出し圧力と電流値を測って規定の揚水量で電流が定格値以内か確認する。
52 字吐出し側の弁で揚水量を設計値に合わせ、そのときの吸込み・吐出しの圧力と電流値を測定して記録する。
停止時に逆止め弁が確実に閉じ、ウォーターハンマーや逆流が生じないことを確認する。
グランドパッキン部から少量の水が連続して滴下するよう締付けを調整し、軸受温度・振動・騒音に異常がないか確認する。
56 字連続運転して、軸受の温度が周囲温度より40℃を超えて高くならないこと、異常な振動や騒音がないことを確認する。
高置タンクの電極棒による制御で、満水位でポンプが停止し、減水位で始動することと、満水・減水警報を確認する。
2台のポンプが自動で交互に運転し、1台が故障したときにもう1台が運転されることを確認する。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- 揚水用渦巻ポンプは、受水タンクの水を高置タンクへ送るポンプで、高置タンクの電極棒(液面制御)で自動的に発停する。単体試運転調整は、運転前の確認、起動・回転方向の確認、運転中の調整・測定、自動運転の確認の順に行う。
- 運転前:公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第5編2.2.2.1(4)では、ポンプは共通ベースが基礎上に水平になるように据え付け、その後軸心の調整を行うとしている。軸継手の外周の段差と面間のすき間を測って芯ずれを許容値以内とし、手回しで軽く回ることを確かめる。ポンプ内と吸込み管に呼び水を満たして空気を抜く。空運転は軸封部や羽根車を傷める。
- 起動:瞬時運転で回転方向を確認する。三相誘導電動機が逆回転しているときは、電源の3線のうち2線を入れ替える。
- 運転中:吐出し弁を全閉にして起動し(渦巻ポンプは締切り運転時の軸動力が最も小さい)、徐々に開いて規定の揚水量に調整する。吸込み・吐出しの圧力と電流値を測り、電流が定格値以内であることを確認する。グランドパッキンの軸封は、潤滑と冷却のため少量の水が連続して滴下する程度に締め付ける(メカニカルシールは漏れがないこと)。軸受の温度上昇(目安として周囲温度+40℃以下)、振動、騒音を確認する。
- 自動運転:高置タンクの電極棒による発停(満水で停止、減水で始動)と満水・減水警報、2台設置の場合の交互運転・自動切替え、停止時の逆止め弁の閉鎖とウォーターハンマーの有無を確認する。
同じ論点の過去問
平成28年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成28年度(2016年12月4日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する