湿り空気線図上の状態変化
これは1級管工事施工管理技士 第一次検定 令和6年度(2024年9月1日(日)実施) 問題A No.9の問題です。論点は「熱工学」(重要度A・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 3 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘が読めます。
下図に示す湿り空気線図における状態変化に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
![湿り空気線図(横軸:乾球温度t[℃]、縦軸:絶対湿度x[kg/kg(DA)]、斜めの線は比エンタルピーh[kJ/kg(DA)]、曲線は飽和空気線)。状態点から、①は左へ水平、②は右へ水平、③は左上、④は右下への移動を矢印で示す。](/kankouji-1-1ji/fig/k1f2024-a-9-1.png)
解答欄
正解
正解:(3) 蒸気スプレーによる加湿は、状態点から湿り空気線図上の左上へ、③の移動で示される。
解き方
- 蒸気スプレーによる加湿は、加湿量に相当するエンタルピーの蒸気を加えるため、乾球温度はほとんど変わらずに絶対湿度が増え、空気線図上ではほぼ真上(わずかに右上)へ移動する。
- 左上への移動(湿球温度・比エンタルピーがほぼ一定)は、水噴霧などの水加湿による断熱加湿の変化である。よって (3) が適当でない。
- 液体吸収剤による除湿は、水蒸気の吸収時に凝縮熱が出るため、絶対湿度が下がって温度が上がり、右下へ移動する。
選択肢ごとの解説
- (1)適当。絶対湿度が変わらない冷却(顕熱冷却)は、乾球温度だけが下がり左へ水平に移動する。
- (2)適当。加湿のない加熱(顕熱加熱)は、乾球温度だけが上がり右へ水平に移動する。
- (3)適当でない。蒸気スプレーによる加湿はほぼ真上へ移動する。左上への移動は水噴霧による加湿である。
- (4)適当。液体吸収剤や固体吸着剤による化学的除湿は、吸収熱で温度が上がるため右下へ移動する。
引っかけ:蒸気加湿=ほぼ真上(等温)、水加湿=左上(等エンタルピー)と区別する。
同じ論点の過去問
令和8年度 問題A No.5熱力学(カルノーサイクル・エントロピー・比熱)
令和8年度 問題A No.6平面壁の熱伝導率の計算
令和8年度 問題A No.7湿り空気線図(冷却面に接する空気の状態点)
令和8年度 問題A No.9冬季の室内側壁面の表面結露
令和7年度 問題A No.5理想気体の状態方程式(体積の計算)
論点ページ:熱工学の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→令和6年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第一次検定 令和6年度(2024年9月1日(日)実施) 問題A No.9。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する