コンクリート構造物の補強工法
これは1級土木施工管理技士 第一次検定 令和3年度(2021年7月4日(日)実施) 問題A No.20の問題です。論点は「コンクリート構造物の劣化・補修」(重要度B・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 2 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。
コンクリート構造物の補強工法に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
解答欄
正解
正解:(2) 橋梁の耐震補強では,地震後の点検や修復作業の容易さを考慮し,橋脚の曲げ耐力を基礎の曲げ耐力より大きくする。
解き方
- 橋梁の耐震補強では、地震後の点検や修復が容易な橋脚躯体に塑性化(損傷)を先行させる。点検・修復が困難な基礎に損傷を生じさせないよう、橋脚の曲げ耐力が基礎の耐力を上回らないようにする(道路橋示方書Ⅴ耐震設計編、既設道路橋の耐震補強に関する参考資料)。
- 橋脚の曲げ耐力を基礎より大きくすると基礎が先に損傷するため、(2)が適当でない。
選択肢ごとの解説
- (1)適当。接着工法は既設部材の死荷重負担を減らせず、補強後の車両荷重に対してのみ効果がある。
- (2)適当でない。修復が容易な橋脚に損傷を先行させるため、橋脚の耐力は基礎より小さくする。
- (3)適当。後付け装置は、装置の最大強度と取付け部・既存部材の耐力の差を考慮して設計する。
- (4)適当。連続繊維で表面が見えなくなるため、帯状に配置する等、点検への配慮を行う。
引っかけ:補強だからと橋脚を強くし過ぎると、損傷が見えない基礎に移ってしまう。
現行法令との関係:道路橋示方書は2025年8月22日に改定され(国都街第47号・国道国技第93号)、2026年4月1日以降に着手する設計から適用される。現行の示方書はⅠ共通編〜Ⅴ上下部接続部編の構成となり、独立した「Ⅴ耐震設計編」はなくなった。能登半島地震を踏まえて復旧性を高める規定も充実された。修復しやすい部位に損傷を導く考え方は変わらず、この問題の答えは変わらない。
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論点ページ:コンクリート構造物の劣化・補修の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→令和3年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第一次検定 令和3年度(2021年7月4日(日)実施) 問題A No.20。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する