鋼道路橋に用いる耐候性鋼材
これは1級土木施工管理技士 第一次検定 令和2年度(2020年10月4日(日)実施) 問題A No.17の問題です。論点は「鋼構造物」(重要度A・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 3 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。
鋼道路橋に用いる耐候性鋼材に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
解答欄
正解
正解:(4) 耐候性鋼橋に用いるフィラー板は,肌隙などの不確実な連結を防ぐためのもので,主要構造部材ではないことから,普通鋼材が使用される。
解き方
- 耐候性鋼橋では、フィラー板に普通鋼材を使うとその部分から腐食が進むので、主要部材と同様に耐候性鋼材を用いる(鋼道路橋防食便覧)。よって (4) が適当でない。
- 箱桁の内面は気密ではなく、結露や雨水の浸入で湿潤になりやすいため、通常の塗装橋と同様に塗装するのがよい。
- 耐候性鋼材は適量の合金元素により緻密なさび層を形成して板厚減少を抑え、表面処理剤は架設当初のさびむらやさび汁の流出を防ぐ。
選択肢ごとの解説
- (1)適当。表面処理剤は緻密なさび層の形成を助け、さびむらやさび汁の流出を防ぐ。
- (2)適当。箱桁内面は湿潤になりやすいため、通常の塗装橋と同様の塗装をする。
- (3)適当。合金元素により緻密なさび層が形成され、腐食による板厚減少を抑える。
- (4)適当でない。フィラー板も腐食の弱点とならないよう耐候性鋼材を用いる。
引っかけ:道路橋示方書の「摩擦接合に用いるフィラーは母材の鋼種に関わらず一般構造用圧延鋼材としてよい」は強度(鋼種)の規定であり、耐候性鋼橋では防食上、耐候性鋼材を用いる。
現行法令との関係:道路橋示方書の令和7年改定(2026年4月1日以降に着手する設計に適用)で設計耐久期間の考え方が導入され、箱桁内を除湿して無塗装とする環境制御なども耐久性確保の方法として整理された。ただし箱桁内面は湿潤になりやすいので通常は塗装するという (2) の一般論は変わらず、フィラーの規定(平成29年版II編9.5.11→令和7年版II編6.5.11)も同じで、この問題の答えは変わらない。
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論点ページ:鋼構造物の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→令和2年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第一次検定 令和2年度(2020年10月4日(日)実施) 問題A No.17。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する