電気工事に関する用語の技術的な内容
これは2級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年11月8日(日)実施) 問題4の問題です。論点は「技術用語の記述」(重要度A・解答の形は四肢択一・記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
電気工事に関する次の用語の中から3つを選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。
ただし,技術的な内容とは,施工上の留意点,選定上の留意点,動作原理,発生原理,定義,目的,用途,方式,方法,特徴,対策などをいう。
1.太陽光発電システム
2.架空送配電線路の塩害対策
3.三相誘導電動機の始動法
4.スコット結線変圧器
5.光ファイバケーブル
6.自動列車停止装置(ATS)
7.ループコイル式車両感知器
8.絶縁抵抗試験
9.D種接地工事
解答欄
正解
太陽電池モジュールで光エネルギーを直流電力に変換し,パワーコンディショナで交流にして系統と連系する。
50 字太陽電池アレイ,接続箱,パワーコンディショナ,系統連系用の保護装置などで構成される。
発電量は日射量や温度で変わり,モジュール温度が上がると出力が低下する。南向き・傾斜30°程度が有利。
50 字日中はモジュールが発電しているため,配線作業時は遮光シートで覆うなど感電防止に注意する。
長幹がいしや耐塩がいしを用い,又はがいしの連結個数を増やして,塩分付着による絶縁低下を防ぐ。
46 字表面漏れ距離の長い耐塩用がいしの使用や,がいしの増結(過絶縁)で絶縁耐力を高める。
がいしの活線洗浄や,はっ水性のシリコーンコンパウンドの塗布を行い,汚損を除去・抑制する。
44 字海岸付近では耐食性の高い電線を用い,金具類には溶融亜鉛めっきを施して腐食を防ぐ。
直入れ始動は全電圧を直接加える方法で,始動電流が定格の5〜7倍程度と大きいため小容量機に用いる。
48 字始動補償器始動は単巻変圧器で電圧を下げて始動し,加速後に全電圧に切り換える方法である。
スターデルタ始動は始動時Y結線,加速後Δ結線とし,始動電流・始動トルクを直入れの1/3にする。
47 字インバータ始動は電圧と周波数を徐々に上げて始動し,始動電流を抑えながら円滑に加速できる。
2台の単相変圧器をT字形に結線し,三相電源から位相が90°異なる2つの単相電源を得る変圧器である。
49 字主座変圧器と,一次巻数が主座の√3/2のT座変圧器で構成する。
交流電気鉄道のき電用変電所に用い,2つの単相負荷が等しければ三相側の電流は平衡する。
42 字単相負荷による三相電源側の不平衡を軽減でき,非常用の単相電源などにも用いる。
屈折率の高いコアと低いクラッドからなるガラス繊維で,光の全反射により信号を伝送するケーブル。
46 字シングルモードとマルチモードがあり,長距離・大容量の伝送にはシングルモードを用いる。
伝送損失が小さく広帯域で電磁誘導の影響を受けない。曲げると損失が増えるため許容曲げ半径を守る。
47 字接続は融着接続やコネクタ接続で行い,接続損失を光パルス試験器(OTDR)などで確認する。
停止信号に接近した列車に警報を出し,運転士がブレーキ操作をしないときは自動で非常ブレーキをかける。
49 字信号機の停止現示を地上子から車上子に伝え,運転士が確認扱いをしないと自動でブレーキを動作させる。
信号の冒進による列車の衝突や脱線を防ぐ保安装置で,速度照査を行うATS-P形などがある。
44 字ATS-P形は停止信号までの距離に応じた速度パターンを超えると,自動でブレーキを動作させる。
路面に埋設したループコイルのインダクタンスが,車両の通過により変化することを検出して車両を感知する。
50 字車両の金属部がループ上に来ると渦電流でインダクタンスが減り,発振周波数の変化から車両を検知する。
交通量の計測や信号制御,駐車場の入出庫管理に用いる。路面を切削してコイルを埋め,樹脂で充てんする。
49 字天候の影響を受けにくいが,舗装の補修や路面工事でコイルが切断されやすいため施工時期を調整する。
電路と大地間や電線相互間の絶縁抵抗を絶縁抵抗計で測定し,絶縁状態の良否を判定する試験である。
46 字測定前に電路を停電し,試験電圧で損傷するおそれのある電子機器を切り離してから測定する。
低圧電路は,対地電圧150V以下で0.1MΩ以上,300V以下で0.2MΩ以上,300V超で0.4MΩ以上とする。
57 字低圧の配線は一般に定格測定電圧500Vの絶縁抵抗計で測り,制御機器がある回路は低い電圧で測る。
使用電圧300V以下の低圧の機械器具の金属製外箱や金属管などに施し,接地抵抗値は100Ω以下とする。
50 字低圧電路で地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置を設けるときは,接地抵抗値を500Ω以下とできる。
接地線は直径1.6mm以上の軟銅線などとし,漏電による感電や火災を防止する目的で施す。
43 字高圧計器用変成器の二次側電路にも施し,混触時の高電圧の侵入から計器や人を守る。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- 技術的な内容は,問題文にあるとおり施工上の留意点・選定上の留意点・動作原理・発生原理・定義・目的・用途・方式・方法・特徴・対策などから,1つの用語につき異なる観点で2つ書く(例:1つ目に定義や原理,2つ目に特徴や施工上の留意点)。
- 数値(接地抵抗値・絶縁抵抗値・始動電流の倍率など)や,装置・方式の名称を入れると具体的になる。用語の文字を言い換えただけの記述や,2つが同じ内容の言い換えになっている記述は点になりにくい。
- 絶縁抵抗の判定値は電技第58条,D種接地工事の接地抵抗値(100Ω以下,0.5秒以内に自動遮断する装置があれば500Ω以下)は一般に電気設備の技術基準の解釈による。
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令和2年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した2級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年11月8日(日)実施) 問題4。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する