電気工事に関する用語の技術的な内容
これは2級電気工事施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年11月12日(日)実施) 問題4の問題です。論点は「技術用語の記述」(重要度A・解答の形は四肢択一・記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
電気工事に関する次の用語の中から3つを選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。
ただし,技術的な内容とは,施工上の留意点,選定上の留意点,定義,動作原理,発生原理,目的,用途,方式,方法,特徴,対策などをいう。
1.揚水式発電
2.架空送電線のたるみ
3.漏電遮断器
4.LED照明
5.自動火災報知設備の受信機
6.自動列車停止装置(ATS)
7.ループコイル式車両感知器
8.電線の許容電流
9.D種接地工事
解答欄
正解
電力の余る夜間などに下部調整池の水を上部調整池へくみ上げ,需要の多い時間帯に放流して発電する方式。
49 字上下2つの調整池を設け,電力の余る時間帯は揚水運転,需要のピーク時は発電運転を行う水力発電である。
起動・停止が速く出力調整が容易なため,ピーク負荷への対応や系統の周波数調整に用いられる。
44 字発電電動機とポンプ水車を用いて揚水と発電を切り換え,再生可能エネルギーの出力変動の調整にも使う。
支持点間を結ぶ直線と電線の最低点との垂直距離をいい,径間の2乗に比例し,水平張力に反比例する。
47 字たるみDは,電線1m当たりの荷重W,径間S,水平張力Tから D=WS²/8T で求められる。
たるみが小さいと張力が増して断線のおそれがあり,大きいと地上高や離隔が不足するので適正値で架線する。
50 字気温が上がると電線が伸びてたるみが増すため,延線時は気温に応じた弛度表により架線する。
地絡による往き・帰りの電流の差を零相変流器で検出し,定格感度電流以上で電路を自動的に遮断する。
47 字地絡が起きると零相変流器の二次側に出力が生じ,電子回路を経て引外し装置を動作させ電路を開く。
人の感電防止には,一般に定格感度電流30mA以下,動作時間0.1秒以内の高感度高速形を用いる。
47 字感電や漏電火災を防ぐため,人が触れるおそれのある金属製外箱の機器に電気を供給する電路に設ける。
発光ダイオードに順方向の電流を流し,半導体内で電子と正孔が再結合するときの発光を利用する照明である。
50 字蛍光ランプに比べ発光効率が高く,点灯直後から定格の明るさが得られ,調光も容易である。
長寿命で消費電力が小さく,紫外線・赤外線が少ない。熱に弱いため放熱に配慮して器具を選定する。
46 字電源装置で直流に変換して点灯し,周囲温度が高いと寿命が短くなるため使用場所の温度に注意する。
感知器や発信機からの火災信号を受信し,火災の発生と警戒区域を表示して地区音響装置を鳴動させる。
47 字防災センターなど常時人がいる場所に設け,火災灯と地区表示灯で火災と警戒区域を示し,主音響装置で知らせる。
P型とR型があり,R型は感知器等ごとの固有の信号を受信できるため,大規模な建物に用いられる。
46 字P型は警戒区域ごとの共通の信号線で受信し,R型は中継器を介して固有の信号を伝送で受信する。
停止信号に接近した列車に警報を出し,運転士がブレーキ操作をしないときは自動で非常ブレーキをかける。
49 字信号機の停止現示を地上子から車上子に伝え,運転士が確認扱いをしないと自動でブレーキを動作させる。
信号の冒進による列車の衝突や脱線を防ぐ保安装置で,速度照査を行うATS-P形などがある。
44 字ATS-P形は停止信号までの距離に応じた速度パターンを超えると,自動でブレーキを動作させる。
路面に埋設したループコイルのインダクタンスが,車両の通過により変化することを検出して車両を感知する。
50 字車両の金属部がループ上に来ると渦電流でインダクタンスが減り,発振周波数の変化から車両を検知する。
交通量の計測や信号制御,駐車場の入出庫管理に用いる。路面を切削してコイルを埋め,樹脂で充てんする。
49 字天候の影響を受けにくいが,舗装の補修や路面工事でコイルが切断されやすいため施工時期を調整する。
電線に連続して流しても,導体の温度が絶縁物の許容温度を超えない最大の電流をいう。
40 字導体の太さ,絶縁物の種類,周囲温度,敷設方法(がいし引き・管内など)により決まる。
周囲温度が高いときや同一管内に多数の電線を収めるときは,電流減少係数を乗じて低減する。
43 字幹線は負荷の定格電流の合計(電動機が多いときは割増し)以上の許容電流の電線を選定する。
使用電圧300V以下の低圧の機械器具の金属製外箱や金属管などに施し,接地抵抗値は100Ω以下とする。
50 字低圧電路で地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置を設けるときは,接地抵抗値を500Ω以下とできる。
接地線は直径1.6mm以上の軟銅線などとし,漏電による感電や火災を防止する目的で施す。
43 字高圧計器用変成器の二次側電路にも施し,混触時の高電圧の侵入から計器や人を守る。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- 技術的な内容は,問題文にあるとおり施工上の留意点・選定上の留意点・動作原理・発生原理・定義・目的・用途・方式・方法・特徴・対策などから,1つの用語につき異なる観点で2つ書く(例:1つ目に定義や原理,2つ目に特徴や施工上の留意点)。
- 数値(接地抵抗値・絶縁抵抗値・始動電流の倍率など)や,装置・方式の名称を入れると具体的になる。用語の文字を言い換えただけの記述や,2つが同じ内容の言い換えになっている記述は点になりにくい。
- 接地工事の接地抵抗値・接地線の太さは,一般に電気設備の技術基準の解釈で定められている値(D種100Ω以下,A種10Ω以下など)を書く。
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平成29年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した2級電気工事施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年11月12日(日)実施) 問題4。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する