令和5年度 問題3論点:技術用語の記述重要度 A未着手

技術用語の技術的な内容(12の用語から4つ選んで2つずつ)

これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年10月15日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「技術用語の記述」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 2 手順・引っかけの指摘が読めます。

電気工事に関する次の用語の中から4つを選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。

ただし,技術的な内容とは,施工上の留意点,選定上の留意点,動作原理,発生原理,定義,目的,用途,方式,方法,特徴,対策などをいう。

1. 水車のキャビテーション

2. 汽力発電の熱効率向上対策

3. 架空電線路と比較した地中電線路の特徴

4. 電力系統の直流送電

5. 電力デマンド制御

6. サージ防護デバイス(SPD)

7. 遮断器の保護協調

8. 新4K8K衛星放送用構内共同受信設備

9. 電気鉄道の電食防止対策

10. 電気鉄道の閉そく装置

11. 交通信号の半感応制御

12. B種接地工事

(本試験では12の用語から4つを選んで解答する。ここではすべての用語に2つずつ記述例を示すので,自己採点は選んだ4つの用語で行う。)

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

1. 水車のキャビテーション(1つ目) 模範解答

水車内で流速が上がり圧力が飽和蒸気圧以下に下がると気泡が発生し,その気泡が高圧部でつぶれる現象である。

51 字
別解

流水中の圧力低下で生じた気泡が,圧力の高い所で急激に崩壊し,衝撃圧を生じる現象である。

1. 水車のキャビテーション(2つ目) 模範解答

ランナや吸出し管の壊食,振動・騒音,効率低下の原因となるので,吸出し高さを低くし比速度を適正に選ぶ。

50 字
別解

ランナにステンレス鋼など壊食に強い材料を用い,部分負荷や過負荷での運転を避ける。

2. 汽力発電の熱効率向上対策(1つ目) 模範解答

蒸気タービン入口の蒸気の温度と圧力を高くし,復水器の真空度を高くして,熱サイクルの効率を上げる。

48 字
別解

超臨界圧・超々臨界圧の蒸気条件を採用し,高温高圧の蒸気で発電する。

2. 汽力発電の熱効率向上対策(2つ目) 模範解答

再熱サイクルや再生サイクルを採用し,節炭器や空気予熱器で排ガスの熱を回収してボイラの効率を上げる。

49 字
別解

タービンの途中から抽気した蒸気で給水を加熱する再生サイクルにより,復水器で捨てる熱を減らす。

3. 架空電線路と比較した地中電線路の特徴(1つ目) 模範解答

雷や風雨などの自然災害の影響を受けにくく供給の信頼度が高い。また,電線が露出しないので都市の景観を損なわない。

55 字
別解

電線が地中にあるので感電事故のおそれが少なく,保安上有利で,市街地の景観の向上に役立つ。

3. 架空電線路と比較した地中電線路の特徴(2つ目) 模範解答

建設費が高く,事故時の故障点の発見や復旧に時間がかかる。また,静電容量が大きく充電電流が大きい。

48 字
別解

ケーブルの熱放散が悪いため,同じ太さの電線では架空電線路より送電容量が小さくなる。

4. 電力系統の直流送電(1つ目) 模範解答

交流を変換所で直流に変換して送電し,受電側で再び交流に変換する方式で,長距離大容量送電や海底ケーブルに用いる。

55 字
別解

交直変換装置を用いて直流で送電する方式で,周波数の異なる系統の連系にも用いられる。

4. 電力系統の直流送電(2つ目) 模範解答

リアクタンスの影響がなく安定度の問題がなく,ケーブルの充電電流もないが,変換装置が高価で高調波対策が必要になる。

56 字
別解

交流系統どうしを非同期で連系できるので,短絡容量を増やさずに系統を連系できる。

5. 電力デマンド制御(1つ目) 模範解答

需要電力を一定時限(30分)ごとに監視し,予測した需要電力が目標値を超えそうなとき負荷を遮断・抑制する制御である。

57 字
別解

30分ごとの平均使用電力(デマンド)を予測し,契約電力を超えないよう警報を出し空調などの負荷を制御する。

5. 電力デマンド制御(2つ目) 模範解答

最大需要電力を抑えることで契約電力を下げ,基本料金を削減するとともに受電設備容量の抑制や省エネルギーにつながる。

56 字
別解

制御する負荷は,空調・換気など一時停止しても支障の少ないものを選び,優先順位を決めて順に遮断する。

6. サージ防護デバイス(SPD)(1つ目) 模範解答

雷などの過渡的な過電圧を制限し,サージ電流を大地へ分流して,電源・通信回路に接続された機器を保護する装置である。

56 字
別解

過電圧が加わったときに低インピーダンスとなってサージを接地へ流し,機器に加わる電圧を抑える保護装置である。

6. サージ防護デバイス(SPD)(2つ目) 模範解答

分電盤や通信機器の引込口に設け,接続線はできるだけ短く太くして,機器の接地と同じ接地に接続する。

48 字
別解

SPDの故障時に電路を切り離すためSPD用分離器を直列に設け,保護レベルは機器の耐電圧より低いものを選ぶ。

7. 遮断器の保護協調(1つ目) 模範解答

事故時に事故点に最も近い上流の遮断器だけが動作し,それより上位の遮断器は動作しないよう動作特性を協調させることである。

59 字
別解

幹線と分岐回路の遮断器の動作特性曲線が交わらないように選定し,事故回路だけを切り離すことである。

7. 遮断器の保護協調(2つ目) 模範解答

上位と下位の遮断器の動作特性曲線を重ね合わせて時間差を確保し,停電範囲を最小限にする。

43 字
別解

全容量遮断が経済的に困難な場合は,上位の遮断器で後備保護するカスケード遮断方式を用いる。

8. 新4K8K衛星放送用構内共同受信設備(1つ目) 模範解答

右旋・左旋円偏波の衛星放送を受信する設備で,左旋は中間周波数が3.2GHz程度まで高くなるので対応した機器を用いる。

58 字
別解

BS・110度CSの右旋と左旋の両方の円偏波を受信し,各住戸に分配する共同受信設備である。

8. 新4K8K衛星放送用構内共同受信設備(2つ目) 模範解答

同軸ケーブル・分配器・増幅器は3,224MHz対応品とし,周波数が高く減衰が大きいのでレベルを計算して設計する。

56 字
別解

漏えい電波が無線LANなどに干渉しないよう,シールド性能の高いSHマーク付きの機器を使用する。

9. 電気鉄道の電食防止対策(1つ目) 模範解答

帰線のレール電位を下げるため,レールの継目にレールボンドを施し,変電所間隔を短くするなどして帰線抵抗を小さくする。

57 字
別解

レールから大地への漏れ電流を減らすため,道床の排水を良くしてレールと大地間の絶縁を高く保つ。

9. 電気鉄道の電食防止対策(2つ目) 模範解答

埋設金属管側では,選択排流器や強制排流器でレールに電流を戻す排流法を行い,管の塗覆装を強化する。

48 字
別解

埋設管とレールの間隔を大きく取り,管の継手に絶縁継手を入れて迷走電流の流入を防ぐ。

10. 電気鉄道の閉そく装置(1つ目) 模範解答

線路を一定の区間(閉そく区間)に分け,1区間に1列車しか運転させないようにして列車の衝突を防ぐ装置である。

53 字
別解

一つの閉そく区間に同時に2本以上の列車が入らないようにする保安装置で,自動閉そく式などがある。

10. 電気鉄道の閉そく装置(2つ目) 模範解答

自動閉そく式は軌道回路で列車の在線を検知し,閉そく区間の入口の信号機を自動で停止信号にする。

46 字
別解

単線区間では対向列車との衝突を防ぐため,駅間の閉そくを連動させる方式(特殊自動閉そく式等)を用いる。

11. 交通信号の半感応制御(1つ目) 模範解答

交通量の少ない従道路側だけに車両感知器を設け,従道路に車両を感知したときだけ青信号を出す感応制御である。

52 字
別解

主道路は通常青を表示し,従道路の車両を感知したときに従道路へ必要な青時間を与える制御である。

11. 交通信号の半感応制御(2つ目) 模範解答

主道路と従道路の交通量の差が大きい交差点に用い,主道路の不要な停止を減らして円滑な通行を確保する。

49 字
別解

従道路の青時間は感知した車両台数に応じて延長し,最大青時間を設けて主道路の待ちが長くならないようにする。

12. B種接地工事(1つ目) 模範解答

高圧又は特別高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側の中性点又は一端子に施す接地工事である。

43 字
別解

変圧器の高低圧混触時に低圧側の電位上昇を抑えるため,低圧側の中性点などを接地する工事である。

12. B種接地工事(2つ目) 模範解答

高低圧の混触時に低圧電路の対地電圧の上昇を抑えるもので,接地抵抗値は一般に150を1線地絡電流で除した値以下とする。

58 字
別解

接地抵抗値は高圧側の1線地絡電流で決まり,混触時に高圧電路を自動で遮断する時間に応じて300又は600をその電流で除した値にできる。

要点(書けていたものにチェック)1. 水車のキャビテーション(1つ目)1. 水車のキャビテーション(2つ目)2. 汽力発電の熱効率向上対策(1つ目)2. 汽力発電の熱効率向上対策(2つ目)3. 架空電線路と比較した地中電線路の特徴(1つ目)3. 架空電線路と比較した地中電線路の特徴(2つ目)4. 電力系統の直流送電(1つ目)4. 電力系統の直流送電(2つ目)5. 電力デマンド制御(1つ目)5. 電力デマンド制御(2つ目)6. サージ防護デバイス(SPD)(1つ目)6. サージ防護デバイス(SPD)(2つ目)7. 遮断器の保護協調(1つ目)7. 遮断器の保護協調(2つ目)8. 新4K8K衛星放送用構内共同受信設備(1つ目)8. 新4K8K衛星放送用構内共同受信設備(2つ目)9. 電気鉄道の電食防止対策(1つ目)9. 電気鉄道の電食防止対策(2つ目)10. 電気鉄道の閉そく装置(1つ目)10. 電気鉄道の閉そく装置(2つ目)11. 交通信号の半感応制御(1つ目)11. 交通信号の半感応制御(2つ目)12. B種接地工事(1つ目)12. B種接地工事(2つ目)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. 選んだ用語ごとに,定義・原理・目的と,特徴・用途・選定や施工上の留意点など,異なる観点から2つ書く。
  2. 数値や方式名(例:再熱・再生サイクル,3,224MHz対応,150/1線地絡電流)を入れると具体的になる。電気設備の技術基準の解釈や内線規程・高圧受電設備規程に関わる数値は,一般的な値として書けばよい。
引っかけ:1つの用語の2つの記述が同じ内容の言い換えになっていると,2つ目は得点になりにくい。定義・原理と,特徴・用途・施工上の留意点のように観点を分けて書く。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年10月15日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する