令和4年度 問題3論点:技術用語の記述重要度 A未着手

技術用語の技術的な内容(12の用語から4つ選んで2つずつ)

これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和4年度(2022年10月16日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「技術用語の記述」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 2 手順・引っかけの指摘が読めます。

電気工事に関する次の用語の中から4つを選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。

ただし,技術的な内容とは,施工上の留意点,選定上の留意点,動作原理,発生原理,定義,目的,用途,方式,方法,特徴,対策などをいう。

1. 汽力発電のタービン発電機

2. 油入変圧器の冷却方式

3. 光ファイバ複合架空地線(OPGW)

4. 架空送電線の振動現象

5. 交流無停電電源装置(UPS)

6. 電線の許容電流

7. スコット変圧器

8. 共同住宅用自動火災報知設備

9. 列車集中制御装置(CTC)

10. カテナリちょう架方式

11. 交通信号の感応制御

12. 接地抵抗の低減方法

(本試験では12の用語から4つを選んで解答する。ここではすべての用語に2つずつ記述例を示すので,自己採点は選んだ4つの用語で行う。)

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

1. 汽力発電のタービン発電機(1つ目) 模範解答

蒸気タービンで駆動される同期発電機で,2極又は4極の高速機のため,回転子は遠心力に耐える細長い円筒形(横軸形)とする。

59 字
別解

蒸気タービンと直結して3,000又は3,600min⁻¹で回転する2極の円筒形回転子の同期発電機である。

1. 汽力発電のタービン発電機(2つ目) 模範解答

大容量機は発熱が大きいため,固定子や回転子の冷却に水素ガスや水を用い,水素冷却は風損が小さく冷却効率が高い。

54 字
別解

回転子が細長く危険速度に近い回転域があるので,据付け時の軸心調整と振動の監視を確実に行う。

2. 油入変圧器の冷却方式(1つ目) 模範解答

油自冷式は,巻線で発生した熱を絶縁油の自然対流で放熱器に運び,空気の自然対流で放熱する方式である。

49 字
別解

油の循環と冷却媒体の流れが自然か強制かにより,油入自冷式・油入風冷式・送油風冷式・送油水冷式などに分かれる。

2. 油入変圧器の冷却方式(2つ目) 模範解答

大容量器は送風機で放熱器に送風する風冷式や,ポンプで油を強制循環する送油式とし,冷却能力を高める。

49 字
別解

油自冷式は補機が不要で保守が容易だが,容量の大きいものは放熱器が大きくなる。

3. 光ファイバ複合架空地線(OPGW)(1つ目) 模範解答

架空地線の中心部に光ファイバを収めたもので,架空地線の機能と通信線の機能をあわせ持つ。

43 字
別解

アルミ覆鋼線などの架空地線の中に光ファイバユニットを内蔵したケーブルである。

3. 光ファイバ複合架空地線(OPGW)(2つ目) 模範解答

電磁誘導の影響を受けないので,送電線の保護継電装置や系統監視・制御の情報伝送に用いる。

43 字
別解

既設の架空地線と張り替えれば,新たに通信線を設けずに大容量の通信回線を確保できる。

4. 架空送電線の振動現象(1つ目) 模範解答

微風振動は,電線に直角に吹く微風で生じるカルマン渦により電線が上下に振動する現象で,支持点付近の素線切れの原因となる。

59 字
別解

風速数m/s程度の一様な風で電線の背後に渦が生じ,電線が比較的高い周波数で上下に振動する現象である。

4. 架空送電線の振動現象(2つ目) 模範解答

ギャロッピングは着氷雪で断面が非対称になった電線に強風が当たり大きく振動する現象で,相間短絡の原因となる。

53 字
別解

微風振動の対策としてダンパやアーマロッドを取り付け,ギャロッピングにはねじれ防止ダンパや相間スペーサを用いる。

5. 交流無停電電源装置(UPS)(1つ目) 模範解答

整流器・インバータ・蓄電池で構成し,商用電源の停電や瞬時電圧低下時にも蓄電池から負荷へ無瞬断で交流電力を供給する。

57 字
別解

常時インバータ給電方式では,商用電源を整流器で直流にし,インバータで安定した交流に変換して負荷に供給する。

5. 交流無停電電源装置(UPS)(2つ目) 模範解答

電算機・通信機器など重要負荷の電源に用い,UPSの故障や保守時に商用へ切り替えるバイパス回路を設ける。

51 字
別解

容量は負荷の皮相電力と突入電流から選定し,蓄電池は必要な停電補償時間を満たす容量とする。

6. 電線の許容電流(1つ目) 模範解答

電線に連続して流しても,発熱により絶縁物が劣化しない温度(最高許容温度)を超えない最大の電流である。

50 字
別解

導体の発熱と周囲への放熱が釣り合い,絶縁物の最高許容温度以下となる電流の上限である。

6. 電線の許容電流(2つ目) 模範解答

同一管内の電線数が多いほど,また周囲温度が高いほど放熱が悪くなるので,電流減少係数を掛けて補正する。

50 字
別解

電線の太さは,許容電流のほか電圧降下と機械的強度も考慮して選定する。

7. スコット変圧器(1つ目) 模範解答

三相電源から位相が90°異なる2組の単相電源を得る変圧器で,T座とM座の2台の単相変圧器を組み合わせて結線する。

56 字
別解

三相を二相に変換する結線の変圧器で,M座の中点にT座の一端をつなぎ,T座の巻数をM座の√3/2倍とする。

7. スコット変圧器(2つ目) 模範解答

2組の単相負荷が平衡していれば三相側の電流も平衡するので,電気鉄道のき電用や非常用の単相負荷の電源に用いる。

54 字
別解

単相負荷を三相電源に接続する際の電圧不平衡を抑えるため,交流電気鉄道の変電所のき電用変圧器に使われる。

8. 共同住宅用自動火災報知設備(1つ目) 模範解答

特定共同住宅等で,住戸ごとの共同住宅用受信機・感知器・戸外表示器などで構成し,火災を住戸内と共用部分に知らせる設備である。

61 字
別解

共同住宅の住戸・共用部分に感知器と戸外表示器を設け,火災の発生を住戸外にも知らせる設備である。

8. 共同住宅用自動火災報知設備(2つ目) 模範解答

住戸で火災を感知すると住戸内に警報し,戸外表示器で廊下側に表示するとともに管理人室の受信機に移報する。

51 字
別解

特定共同住宅等の基準により通常の自動火災報知設備に代えて設置でき,住戸ごとの区画性を活かしている。

9. 列車集中制御装置(CTC)(1つ目) 模範解答

指令所で線区内の列車の運行状況を表示し,各駅の信号機や転てつ器を遠隔で集中して制御する装置である。

49 字
別解

中央の指令所から各駅の進路を遠隔で設定し,線区全体の列車運行を一元的に管理する装置である。

9. 列車集中制御装置(CTC)(2つ目) 模範解答

駅の運転取扱い要員を減らせ,ダイヤ乱れ時も指令所で全体を見て運転整理ができ,輸送の効率と安全性が向上する。

53 字
別解

列車番号を追跡して進路を自動で設定するPRC(自動進路制御)と組み合わせて用いられる。

10. カテナリちょう架方式(1つ目) 模範解答

ちょう架線からハンガでトロリ線をつり下げ,トロリ線の高さを径間内で一様にして集電性能を良くする架線方式である。

55 字
別解

ちょう架線に一定間隔でハンガを取り付けてトロリ線を支持し,トロリ線のたるみを小さくする方式である。

10. カテナリちょう架方式(2つ目) 模範解答

シンプル・コンパウンド・ヘビーシンプルなどの種類があり,列車の速度や電流容量に応じて選定する。

47 字
別解

温度変化による張力の変化を抑えるため自動張力調整装置を設け,トロリ線の偏位をパンタグラフの摺動範囲に収める。

11. 交通信号の感応制御(1つ目) 模範解答

車両感知器で交通量を検出し,その量に応じて青信号の時間を変える制御で,交通量の変動が大きい交差点に用いる。

53 字
別解

車両感知器の情報で信号の表示時間を交通の到着状況に合わせて変化させる制御方式である。

11. 交通信号の感応制御(2つ目) 模範解答

全感応制御は全流入路,半感応制御は従道路だけに感知器を設け,従道路に車両がある場合だけ青を出す。

48 字
別解

交通量が少ないときの無駄な待ち時間を減らし,交差点の処理効率を高められる。

12. 接地抵抗の低減方法(1つ目) 模範解答

接地棒を連結して深く打ち込んだり,複数の接地極を間隔を取って並列に接続し,大地との接触面積を大きくする。

52 字
別解

接地極を地下の低抵抗率の層まで深く埋設するか,長い埋設地線を水平に布設する。

12. 接地抵抗の低減方法(2つ目) 模範解答

接地極の周囲の土壌に接地抵抗低減剤を注入・混合して,大地の抵抗率を下げる。

37 字
別解

並列に接続する接地極は,相互の干渉を少なくするため接地極の長さ以上の間隔をとる。

要点(書けていたものにチェック)1. 汽力発電のタービン発電機(1つ目)1. 汽力発電のタービン発電機(2つ目)2. 油入変圧器の冷却方式(1つ目)2. 油入変圧器の冷却方式(2つ目)3. 光ファイバ複合架空地線(OPGW)(1つ目)3. 光ファイバ複合架空地線(OPGW)(2つ目)4. 架空送電線の振動現象(1つ目)4. 架空送電線の振動現象(2つ目)5. 交流無停電電源装置(UPS)(1つ目)5. 交流無停電電源装置(UPS)(2つ目)6. 電線の許容電流(1つ目)6. 電線の許容電流(2つ目)7. スコット変圧器(1つ目)7. スコット変圧器(2つ目)8. 共同住宅用自動火災報知設備(1つ目)8. 共同住宅用自動火災報知設備(2つ目)9. 列車集中制御装置(CTC)(1つ目)9. 列車集中制御装置(CTC)(2つ目)10. カテナリちょう架方式(1つ目)10. カテナリちょう架方式(2つ目)11. 交通信号の感応制御(1つ目)11. 交通信号の感応制御(2つ目)12. 接地抵抗の低減方法(1つ目)12. 接地抵抗の低減方法(2つ目)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. 選んだ用語ごとに,定義・原理・目的と,特徴・用途・選定や施工上の留意点など,異なる観点から2つ書く。
  2. 数値や方式名(例:油入自冷式・送油風冷式,カルマン渦,ちょう架線とハンガ)を入れると具体的になる。電気設備の技術基準の解釈や内線規程・高圧受電設備規程に関わる数値は,一般的な値として書けばよい。
引っかけ:1つの用語の2つの記述が同じ内容の言い換えになっていると,2つ目は得点になりにくい。定義・原理と,特徴・用途・施工上の留意点のように観点を分けて書く。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和4年度(2022年10月16日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する