令和3年度 問題3論点:技術用語の記述重要度 A未着手

技術用語の技術的な内容(12の用語から4つ選んで2つずつ)

これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月17日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「技術用語の記述」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 2 手順・引っかけの指摘が読めます。

電気工事に関する次の用語の中から4つを選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。

ただし,技術的な内容とは,施工上の留意点,選定上の留意点,動作原理,発生原理,定義,目的,用途,方式,方法,特徴,対策などをいう。

1. コンバインドサイクル発電

2. ガス絶縁開閉装置(GIS)

3. 送電線の多導体方式

4. 送電線の分路リアクトル

5. スポットネットワーク受電方式

6. 電力デマンド制御

7. 等電位ボンディング

8. LANのルータ

9. 電気鉄道の電食防止対策

10. 電車線の区分装置

11. 交通信号の定周期制御

12. 過電流継電器(OCR)の動作試験

(本試験では12の用語から4つを選んで解答する。ここではすべての用語に2つずつ記述例を示すので,自己採点は選んだ4つの用語で行う。)

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

1. コンバインドサイクル発電(1つ目) 模範解答

ガスタービンで発電し,その高温の排気を排熱回収ボイラに導いて蒸気をつくり,蒸気タービンでも発電する方式である。

55 字
別解

ガスタービン発電と蒸気タービン発電を組み合わせ,ガスタービンの排熱を回収して利用する複合発電方式である。

1. コンバインドサイクル発電(2つ目) 模範解答

熱効率が高く(一般に50~60%程度),起動停止が短時間でできるので負荷変動に応じた運転がしやすい。

50 字
別解

出力が大気温度の影響を受け,夏季など気温が高いと吸気量が減ってガスタービンの出力が低下する。

2. ガス絶縁開閉装置(GIS)(1つ目) 模範解答

遮断器・断路器・母線・変成器などを接地した金属容器に収め,絶縁性の高いSF6ガスを封入した開閉装置である。

53 字
別解

開閉機器や母線を金属容器に収納し,SF6ガスで絶縁した変電所用の開閉装置である。

2. ガス絶縁開閉装置(GIS)(2つ目) 模範解答

気中絶縁より大幅に小形化でき,充電部が露出しないので安全で,塩害や雪害など外部環境の影響を受けにくい。

51 字
別解

SF6ガスは温室効果が大きいので,点検・撤去時は回収装置でガスを回収し大気に放出しない。

3. 送電線の多導体方式(1つ目) 模範解答

1相の電線を2本以上の素導体に分け,スペーサで一定の間隔に保って架線する方式で,超高圧の送電線に用いる。

52 字
別解

1相当たり複数の素導体をスペーサで保持して架線する方式で,等価的に電線の太さを大きくしたことになる。

3. 送電線の多導体方式(2つ目) 模範解答

電線表面の電位の傾きが小さくなるのでコロナ放電の発生が抑えられ,インダクタンスが減り送電容量が増える。

51 字
別解

素導体どうしの衝突を防ぐためスペーサを設けるが,着氷雪や強風で生じるサブスパン振動への対策が必要になる。

4. 送電線の分路リアクトル(1つ目) 模範解答

送電線路に並列に接続するリアクトルで,長距離送電線やケーブル系統の静電容量による進み電流を補償する。

50 字
別解

変電所の母線や変圧器の三次巻線に並列に接続し,遅れ無効電力を消費する調相設備である。

4. 送電線の分路リアクトル(2つ目) 模範解答

軽負荷時のフェランチ効果による受電端電圧の上昇を抑え,系統電圧を適正に保つために投入する。

45 字
別解

深夜など軽負荷時に投入し,重負荷時には開放して,系統の電圧と無効電力を調整する。

5. スポットネットワーク受電方式(1つ目) 模範解答

2回線以上の22(33)kV配電線から,それぞれ受電変圧器とネットワークプロテクタを介して二次側の母線に並列に受電する方式である。

65 字
別解

複数の配電線から受電し,各回線のネットワーク変圧器の二次側をネットワーク母線で並列に接続して供給する方式である。

5. スポットネットワーク受電方式(2つ目) 模範解答

1回線が停止しても無停電で供給を継続できるので信頼度が高く,大規模ビルなど重要負荷に用いられる。

48 字
別解

ネットワークプロテクタは逆電力遮断・無電圧投入・差電圧投入の特性を持ち,事故回線を自動で切り離す。

6. 電力デマンド制御(1つ目) 模範解答

需要電力を一定時限(30分)ごとに監視し,予測した需要電力が目標値を超えそうなとき負荷を遮断・抑制する制御である。

57 字
別解

30分ごとの平均使用電力(デマンド)を予測し,契約電力を超えないよう警報を出し空調などの負荷を制御する。

6. 電力デマンド制御(2つ目) 模範解答

最大需要電力を抑えることで契約電力を下げ,基本料金を削減するとともに受電設備容量の抑制や省エネルギーにつながる。

56 字
別解

制御する負荷は,空調・換気など一時停止しても支障の少ないものを選び,優先順位を決めて順に遮断する。

7. 等電位ボンディング(1つ目) 模範解答

建物内の金属製の配管や構造体,機器の外箱などを導体で相互に接続し,同じ電位にすることである。

46 字
別解

人が同時に触れるおそれのある露出導電部と系統外導電部を接続し,電位差をなくす方法である。

7. 等電位ボンディング(2つ目) 模範解答

地絡や雷サージの際に金属体間に危険な電位差が生じないので,感電や機器の損傷を防げる。

42 字
別解

病院の手術室では医用接地センタに機器や金属体を接続し,電位差を10mV以下に抑える。

8. LANのルータ(1つ目) 模範解答

IPアドレスをもとに最適な経路を選んでデータを中継し,異なるネットワーク同士を接続するレイヤ3の装置である。

54 字
別解

ルーティングテーブルを参照して宛先のネットワークへパケットを転送する中継装置である。

8. LANのルータ(2つ目) 模範解答

社内LANとインターネットの接続に用い,パケットフィルタリングなどで不正なアクセスを防ぐ機能をもつ。

50 字
別解

プライベートアドレスとグローバルアドレスを変換するNAT機能を持ち,複数の端末で1つの回線を共用できる。

9. 電気鉄道の電食防止対策(1つ目) 模範解答

帰線のレール電位を下げるため,レールの継目にレールボンドを施し,変電所間隔を短くするなどして帰線抵抗を小さくする。

57 字
別解

レールから大地への漏れ電流を減らすため,道床の排水を良くしてレールと大地間の絶縁を高く保つ。

9. 電気鉄道の電食防止対策(2つ目) 模範解答

埋設金属管側では,選択排流器や強制排流器でレールに電流を戻す排流法を行い,管の塗覆装を強化する。

48 字
別解

埋設管とレールの間隔を大きく取り,管の継手に絶縁継手を入れて迷走電流の流入を防ぐ。

10. 電車線の区分装置(1つ目) 模範解答

電車線を電気的に区分する装置で,事故時や作業時の停電範囲を限定するため,変電所の前や駅構内などに設ける。

52 字
別解

き電区分や作業区分のため電車線を電気的に切り離す装置で,エアセクションやFRP製のセクションインシュレータがある。

10. 電車線の区分装置(2つ目) 模範解答

エアセクションは2本の電車線を平行に一定の間隔で架設し,パンタグラフが無停電で通過できるようにする。

50 字
別解

異なる電源の区分箇所は,列車が区分の上で停止しないよう信号機の手前など停止しやすい場所を避け,惰行で通過できる位置に設ける。

11. 交通信号の定周期制御(1つ目) 模範解答

あらかじめ設定したサイクル長,スプリット,オフセットに従い,交通量に関係なく一定の周期で信号を表示する制御である。

57 字
別解

時間帯ごとに定めた一定の周期で青・黄・赤を繰り返す,最も基本的な信号制御方式である。

11. 交通信号の定周期制御(2つ目) 模範解答

交通量の変動が少ない交差点に用い,時間帯別にパターンを切り替えるプログラム多段制御とすることが多い。

50 字
別解

交通量の変動に対応できず,交通の少ないときに無駄な待ち時間が生じる。

12. 過電流継電器(OCR)の動作試験(1つ目) 模範解答

試験器で継電器に電流を流し,限時要素の動作時間が整定値と動作特性曲線に合っているかを確かめる試験である。

52 字
別解

整定電流値の300%・700%などの電流を流して動作時間を測定し,許容誤差以内であることを確認する。

12. 過電流継電器(OCR)の動作試験(2つ目) 模範解答

最小動作電流試験,瞬時要素の動作試験,遮断器と連動させた連動試験を行い,遮断器が確実に開放することを確認する。

55 字
別解

試験時は誤って受電用遮断器を開放しないよう,トリップ回路を切り離すか連動試験の手順を関係者と確認する。

要点(書けていたものにチェック)1. コンバインドサイクル発電(1つ目)1. コンバインドサイクル発電(2つ目)2. ガス絶縁開閉装置(GIS)(1つ目)2. ガス絶縁開閉装置(GIS)(2つ目)3. 送電線の多導体方式(1つ目)3. 送電線の多導体方式(2つ目)4. 送電線の分路リアクトル(1つ目)4. 送電線の分路リアクトル(2つ目)5. スポットネットワーク受電方式(1つ目)5. スポットネットワーク受電方式(2つ目)6. 電力デマンド制御(1つ目)6. 電力デマンド制御(2つ目)7. 等電位ボンディング(1つ目)7. 等電位ボンディング(2つ目)8. LANのルータ(1つ目)8. LANのルータ(2つ目)9. 電気鉄道の電食防止対策(1つ目)9. 電気鉄道の電食防止対策(2つ目)10. 電車線の区分装置(1つ目)10. 電車線の区分装置(2つ目)11. 交通信号の定周期制御(1つ目)11. 交通信号の定周期制御(2つ目)12. 過電流継電器(OCR)の動作試験(1つ目)12. 過電流継電器(OCR)の動作試験(2つ目)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. 選んだ用語ごとに,定義・原理・目的と,特徴・用途・選定や施工上の留意点など,異なる観点から2つ書く。
  2. 数値や方式名(例:SF6ガス,逆電力遮断・無電圧投入・差電圧投入,エアセクション)を入れると具体的になる。電気設備の技術基準の解釈や内線規程・高圧受電設備規程に関わる数値は,一般的な値として書けばよい。
引っかけ:1つの用語の2つの記述が同じ内容の言い換えになっていると,2つ目は得点になりにくい。定義・原理と,特徴・用途・施工上の留意点のように観点を分けて書く。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月17日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する