令和元年度 問題4論点:技術用語の記述重要度 A未着手

技術用語の技術的な内容(12の用語から4つ選んで2つずつ)

これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題4の問題です。論点は「技術用語の記述」(重要度A・解答の形は記述・五肢択一)。採点すると、解き方 2 手順・引っかけの指摘が読めます。

電気工事に関する次の用語の中から4つを選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。

ただし,技術的な内容とは,施工上の留意点,選定上の留意点,動作原理,発生原理,定義,目的,用途,方式,方法,特徴,対策などをいう。

1. コンバインドサイクル発電

2. 変電所の調相設備

3. 架空電線路の雷害対策

4. 送配電系統の波及事故の要因と対策

5. 太陽光発電の系統連系

6. 遮断器の保護協調

7. 誘導加熱

8. 自動火災報知設備の炎感知器

9. ATき電方式

10. 電気鉄道の信号装置

11. トンネルの入口部照明

12. 接地抵抗の低減方法

(本試験では12の用語から4つを選んで解答する。ここではすべての用語に2つずつ記述例を示すので,自己採点は選んだ4つの用語で行う。)

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

1. コンバインドサイクル発電(1つ目) 模範解答

ガスタービンで発電し,その高温の排気を排熱回収ボイラに導いて蒸気をつくり,蒸気タービンでも発電する方式である。

55 字
別解

ガスタービン発電と蒸気タービン発電を組み合わせ,ガスタービンの排熱を回収して利用する複合発電方式である。

1. コンバインドサイクル発電(2つ目) 模範解答

熱効率が高く(一般に50~60%程度),起動停止が短時間でできるので負荷変動に応じた運転がしやすい。

50 字
別解

出力が大気温度の影響を受け,夏季など気温が高いと吸気量が減ってガスタービンの出力が低下する。

2. 変電所の調相設備(1つ目) 模範解答

電力用コンデンサ,分路リアクトル,同期調相機,静止形無効電力補償装置(SVC)などで系統の無効電力を調整する設備である。

60 字
別解

系統の無効電力を調整して受電端の電圧を適正に保つための設備で,変電所の母線などに接続する。

2. 変電所の調相設備(2つ目) 模範解答

重負荷時は電力用コンデンサを投入して電圧降下を抑え,軽負荷時は分路リアクトルを投入して電圧上昇を抑える。

52 字
別解

無効電力を調整して力率を改善し,送電損失の軽減と送電容量の増加を図る。

3. 架空電線路の雷害対策(1つ目) 模範解答

架空地線を設けて直撃雷を遮へいし,鉄塔の接地抵抗を低くして逆フラッシオーバを防ぐ。

41 字
別解

架空地線の遮へい角を小さくして電線への直撃雷を防ぎ,埋設地線で塔脚の接地抵抗を下げる。

3. 架空電線路の雷害対策(2つ目) 模範解答

がいし装置にアークホーンを取り付けてアークからがいしを保護し,避雷装置を設けて続流を遮断し事故を防ぐ。

51 字
別解

2回線送電線では不平衡絶縁を採用し,雷による2回線同時の事故を防ぐ。

4. 送配電系統の波及事故の要因と対策(1つ目) 模範解答

需要家の構内事故で受電用遮断器が動作しなかったり,配電用変電所の保護装置と協調が取れていないと,配電線全体が停電する。

59 字
別解

保護継電器の整定不良や遮断器の故障で事故点が切り離されず,上位の系統まで停電が広がることが要因になる。

4. 送配電系統の波及事故の要因と対策(2つ目) 模範解答

受電点に地絡方向継電器付きの開閉器を設け,保護継電器を変電所側と協調するよう整定し,定期的に点検・試験する。

54 字
別解

高圧ケーブルの絶縁劣化を定期的に診断し,動物侵入防止の処置を行って構内の事故そのものを防ぐ。

5. 太陽光発電の系統連系(1つ目) 模範解答

太陽電池の直流をパワーコンディショナで交流に変換し,電力会社の系統と並列に接続して余剰電力を送る運転である。

54 字
別解

パワーコンディショナで系統と同じ電圧・周波数の交流に変換し,系統と連系して発電した電力を利用する。

5. 太陽光発電の系統連系(2つ目) 模範解答

系統の停電時に単独運転を続けないよう,単独運転検出機能で系統から確実に解列する保護装置を設ける。

48 字
別解

逆潮流による系統の電圧上昇を抑えるため,パワーコンディショナの電圧上昇抑制機能や出力制御を用いる。

6. 遮断器の保護協調(1つ目) 模範解答

事故時に事故点に最も近い上流の遮断器だけが動作し,それより上位の遮断器は動作しないよう動作特性を協調させることである。

59 字
別解

幹線と分岐回路の遮断器の動作特性曲線が交わらないように選定し,事故回路だけを切り離すことである。

6. 遮断器の保護協調(2つ目) 模範解答

上位と下位の遮断器の動作特性曲線を重ね合わせて時間差を確保し,停電範囲を最小限にする。

43 字
別解

全容量遮断が経済的に困難な場合は,上位の遮断器で後備保護するカスケード遮断方式を用いる。

7. 誘導加熱(1つ目) 模範解答

交番磁界中に置いた導電性の被加熱物に渦電流を生じさせ,そのジュール熱で被加熱物自体を加熱する方式である。

52 字
別解

コイルに高周波電流を流して生じる磁界の変化で金属に渦電流を流し,抵抗損で発熱させる方法である。

7. 誘導加熱(2つ目) 模範解答

周波数が高いほど電流が表面に集中する表皮効果を利用し,金属の表面焼入れや溶解,IH調理器に用いる。

49 字
別解

被加熱物を直接加熱するので熱効率が高く,局部加熱や急速加熱ができ,温度の制御もしやすい。

8. 自動火災報知設備の炎感知器(1つ目) 模範解答

炎から放射される紫外線や赤外線の変化が一定量以上になったとき火災信号を出す感知器で,紫外線式・赤外線式等がある。

56 字
別解

炎のちらつきに伴う赤外線や紫外線の量の変化を受光素子で検出して作動する感知器である。

8. 自動火災報知設備の炎感知器(2つ目) 模範解答

天井の高いアトリウムや体育館,駐車場など熱・煙感知器では検出しにくい場所に用い,監視空間を遮る物がないよう設置する。

58 字
別解

日光や照明の光を受けない位置に設け,壁で区画された監視空間の各部分から感知器までの距離を公称監視距離以内とする。

9. ATき電方式(1つ目) 模範解答

き電線とちょう架線・トロリ線の間に単巻変圧器(AT)を約10kmごとに設け,き電電圧を電車線電圧の2倍で送る方式である。

60 字
別解

電車線とき電線の間に単巻変圧器を並列に接続し,電車線電圧の2倍の電圧でき電する交流き電方式である。

9. ATき電方式(2つ目) 模範解答

電圧降下が小さく変電所の間隔を長くでき,近接する通信線への誘導障害も少ないので,新幹線などの大電流線区に用いる。

56 字
別解

BT方式のような吸上変圧器のセクションが不要で,大電流の高速列車の集電に適している。

10. 電気鉄道の信号装置(1つ目) 模範解答

列車に進行・停止などの運転条件を示す装置で,常置信号機(主信号機・従属信号機・信号付属機)などがある。

51 字
別解

閉そく区間の入口に設けた信号機で,前方区間の列車の在線を軌道回路で検知して停止・進行を示す。

10. 電気鉄道の信号装置(2つ目) 模範解答

ATSやATCと組み合わせて,信号の現示に従わない場合に自動でブレーキをかけ,列車の衝突を防ぐ。

48 字
別解

車内信号方式では地上の信号機を設けず,ATCにより運転台に許容速度を表示する。

11. トンネルの入口部照明(1つ目) 模範解答

昼間,明るい屋外からトンネルに進入する運転者の目の順応の遅れを補うため,入口部の路面輝度を基本照明より高くする照明である。

61 字
別解

野外の輝度に目が慣れた運転者がトンネル内を見やすくするため,入口付近を明るくする照明である。

11. トンネルの入口部照明(2つ目) 模範解答

入口部は境界部・移行部・緩和部に分け,奥に向かって輝度を段階的に下げ,基本照明の輝度につなげる。

48 字
別解

野外の明るさに応じて調光し,晴天時は明るく,曇天時や夜間は段階的に輝度を下げて省電力を図る。

12. 接地抵抗の低減方法(1つ目) 模範解答

接地棒を連結して深く打ち込んだり,複数の接地極を間隔を取って並列に接続し,大地との接触面積を大きくする。

52 字
別解

接地極を地下の低抵抗率の層まで深く埋設するか,長い埋設地線を水平に布設する。

12. 接地抵抗の低減方法(2つ目) 模範解答

接地極の周囲の土壌に接地抵抗低減剤を注入・混合して,大地の抵抗率を下げる。

37 字
別解

並列に接続する接地極は,相互の干渉を少なくするため接地極の長さ以上の間隔をとる。

要点(書けていたものにチェック)1. コンバインドサイクル発電(1つ目)1. コンバインドサイクル発電(2つ目)2. 変電所の調相設備(1つ目)2. 変電所の調相設備(2つ目)3. 架空電線路の雷害対策(1つ目)3. 架空電線路の雷害対策(2つ目)4. 送配電系統の波及事故の要因と対策(1つ目)4. 送配電系統の波及事故の要因と対策(2つ目)5. 太陽光発電の系統連系(1つ目)5. 太陽光発電の系統連系(2つ目)6. 遮断器の保護協調(1つ目)6. 遮断器の保護協調(2つ目)7. 誘導加熱(1つ目)7. 誘導加熱(2つ目)8. 自動火災報知設備の炎感知器(1つ目)8. 自動火災報知設備の炎感知器(2つ目)9. ATき電方式(1つ目)9. ATき電方式(2つ目)10. 電気鉄道の信号装置(1つ目)10. 電気鉄道の信号装置(2つ目)11. トンネルの入口部照明(1つ目)11. トンネルの入口部照明(2つ目)12. 接地抵抗の低減方法(1つ目)12. 接地抵抗の低減方法(2つ目)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. 選んだ用語ごとに,定義・原理・目的と,特徴・用途・選定や施工上の留意点など,異なる観点から2つ書く。
  2. 数値や方式名(例:ガスタービン+排熱回収ボイラ+蒸気タービン,単巻変圧器を約10kmごと,境界部・移行部・緩和部)を入れると具体的になる。電気設備の技術基準の解釈や内線規程・高圧受電設備規程に関わる数値は,一般的な値として書けばよい。
引っかけ:1つの用語の2つの記述が同じ内容の言い換えになっていると,2つ目は得点になりにくい。定義・原理と,特徴・用途・施工上の留意点のように観点を分けて書く。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題4。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する