令和元年度 問題2論点:安全管理重要度 B未着手

労働災害を防止するための対策(揚重・高圧活線近接・酸素欠乏・掘削)

これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題2の問題です。論点は「安全管理」(重要度B・解答の形は記述)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。

電気工事に関する次の作業の中から2つを選び,番号と作業を記入のうえ,労働災害を防止するための対策を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。

ただし,対策の内容は重複しないこと。また,保護帽の着用及び安全帯(要求性能墜落制止用器具)の着用のみの記述については配点しない。

1. クレーン等による揚重作業

2. 高圧活線近接作業

3. 酸素欠乏危険場所での作業

4. 建設機械による掘削作業

(本試験では4つの作業から2つを選んで解答する。ここではすべての作業に2つずつ記述例を示すので,自己採点は選んだ2つで行う。)

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

1. クレーン等による揚重作業(1つ目) 模範解答

作業開始前に,つり荷の重量と作業半径に応じた定格荷重を確認し,定格荷重を超える荷をつらないよう作業計画で定める。

56 字
別解

移動式クレーンは地盤の支持力を確認して敷鉄板を敷き,アウトリガーを最大に張り出して設置する。

1. クレーン等による揚重作業(2つ目) 模範解答

つり荷の下やクレーンの旋回範囲内を立入禁止とし,合図者を定めて一定の合図により運転させる。

45 字
別解

玉掛けは有資格者が行い,ワイヤロープの損傷を作業前に点検し,つり荷は介錯ロープで誘導する。

2. 高圧活線近接作業(1つ目) 模範解答

作業者の身体が充電電路に頭上30cm以内,躯側・足下60cm以内に接近するおそれがあるときは,充電電路に絶縁用防具を装着する。

63 字
別解

作業者に絶縁用保護具(電気用ゴム手袋・絶縁衣など)を着用させ,絶縁用防具で充電部を覆ってから作業させる。

2. 高圧活線近接作業(2つ目) 模範解答

作業指揮者を定め,作業前に作業の方法・順序と充電電路の位置を周知し,作業を直接指揮させる。

45 字
別解

充電部との離隔を保つよう立入禁止区域をロープで表示し,監視人を配置して作業者の接近を監視する。

3. 酸素欠乏危険場所での作業(1つ目) 模範解答

作業開始前に,酸素欠乏危険作業主任者に空気中の酸素濃度(硫化水素濃度)を測定させ,18%以上であることを確認する。

57 字
別解

酸素欠乏危険作業主任者を選任し,作業の方法を決定させ,作業を直接指揮させる。

3. 酸素欠乏危険場所での作業(2つ目) 模範解答

作業中は送風機で換気を続けて酸素濃度を18%以上に保ち,入退場時に人員を点検し,外部に監視人を配置する。

52 字
別解

換気できないときや救助時は空気呼吸器等を使用させ,はしごや墜落制止用器具など避難・救出用具を備える。

4. 建設機械による掘削作業(1つ目) 模範解答

作業前に地山の状態と埋設物の有無を調査し,埋設物が近い箇所は試掘で位置を確認して手掘りで掘削する。

49 字
別解

掘削面の高さ2m以上の掘削では地山の掘削作業主任者を選任して作業を指揮させ,崩壊のおそれがあれば土止め支保工を設ける。

4. 建設機械による掘削作業(2つ目) 模範解答

建設機械の旋回範囲内を立入禁止とし,やむを得ず立ち入らせるときは誘導者を配置して合図に従い運転させる。

51 字
別解

掘削箇所の路肩に敷鉄板を敷いて地盤の不同沈下を防ぎ,掘削面の縁から機械を離して転落を防ぐ。

要点(書けていたものにチェック)1. クレーン等による揚重作業(1つ目)1. クレーン等による揚重作業(2つ目)2. 高圧活線近接作業(1つ目)2. 高圧活線近接作業(2つ目)3. 酸素欠乏危険場所での作業(1つ目)3. 酸素欠乏危険場所での作業(2つ目)4. 建設機械による掘削作業(1つ目)4. 建設機械による掘削作業(2つ目)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. 選んだ作業ごとに,労働災害を防ぐための具体的な対策を2つ書く。4つの対策はすべて異なる内容にし,保護帽・墜落制止用器具の着用だけの記述は避ける。
  2. クレーン等による揚重作業は,クレーン等安全規則により,定格荷重を超える荷をつらないこと,移動式クレーンのアウトリガーを最大限に張り出すこと,つり荷の下や旋回範囲への立入禁止,一定の合図と合図者の指名,玉掛けの資格などが定められている。架空電線に近接する場合は安衛則第349条(充電電路の移設・囲い・絶縁用防護具,困難なときは監視人)も根拠になる。
  3. 高圧活線近接作業は,安衛則第342条(作業者が高圧の充電電路に頭上30cm以内,躯側・足下60cm以内に接近するおそれがあるときは充電電路に絶縁用防具を装着する。絶縁用保護具を着用し,それ以外の身体の部分が接近するおそれがない場合を除く)と第350条(作業指揮者を定め,作業の方法・順序を周知させ直接指揮させる)が根拠になる。
  4. 酸素欠乏危険場所での作業は,酸素欠乏症等防止規則により,作業開始前の酸素濃度(場所により硫化水素濃度)の測定,酸素濃度18%以上に保つための換気,酸素欠乏危険作業主任者の選任と直接指揮,入退場時の人員の点検,監視人の配置,空気呼吸器等・避難用具の備付けなどが定められている。
  5. 掘削作業は,安衛則第355条(作業箇所の地山の形状・地質,埋設物等の事前調査),第359条(掘削面の高さ2m以上の地山の掘削では地山の掘削作業主任者を選任。安衛令第6条第9号),第361条(崩壊のおそれがあるときは土止め支保工・防護網・立入禁止),第362条(埋設物等の損壊の防止),車両系建設機械の第157条(転倒・転落の防止),第158条(接触の危険がある箇所への立入禁止,誘導者を置く場合を除く)が根拠になる。
引っかけ:「注意して作業する」「安全教育を行う」だけでは具体的な対策にならない。作業ごとの危険(転倒・接触・感電・酸欠など)に対応した措置を,数値や手順を入れて書く。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する