材料の受払・棚卸(先入先出法・移動平均法・棚卸減耗)

重要度 B第2・4問で出題過去問 7問

材料の受払・棚卸(先入先出法・移動平均法・棚卸減耗)は、建設業経理士2級の第29〜39回(11回)のうち7回で出題された論点です(収録142問中7問・重要度B)。出題されるのは第2問・第4問です。

要点:材料元帳の払出単価を先入先出法・移動平均法・総平均法で計算する。帳簿と実地の差は棚卸減耗(工事原価か販管費かは指示による)。仮設材料はすくい出し方式。

覚える要点

  • 先入先出法は月末残高を最後の仕入単価で出して総額から引くのが速い。移動平均法は受入のたびに単価を計算し直し、払出では変えない。総平均法は前月繰越を含む月間全受入で平均する。
  • 複数工事に払い出す材料元帳では、対象工事以外の払出も順番に処理しないと後の払出単価が分からない。
  • 棚卸減耗損=減耗数量×帳簿単価。材料評価損=実地数量(帳簿数量−減耗)×(帳簿単価−取引価格)。帳簿数量に掛けない。
  • 仮設材料のすくい出し方式:返却された仮設材料の評価額を借方 材料貯蔵品/貸方 未成工事支出金で工事原価から戻す。精算表でも未成工事支出金の貸方。
  • 端数処理の指示がある回は、残高を差額(前残高+受入−払出)で追うか単価×数量で出すかで答えが変わる。指示に従う。

勉強のしかた:第4問の材料元帳(3方法の比較)と第2問の評価損の逆算が定番。元帳は受入・払出・残高の3列を自分で引いて3方法を同じデータで解き比べる。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、材料の受払・棚卸(先入先出法・移動平均法・棚卸減耗)で間違えやすい点を集めました。

  • 第39回 第3問:先入先出法では 502 工事以外の払出(12/3・12/16・12/18)も順番に処理しないと、後の払出でどの単価の在庫が残っているかが分からない。移動平均法の単価は受入のときだけ計算し直す(払出では変わらない)。総平均法は前月繰越を含めた月間の全受入で平均する。問2 の答えは 502 工事の 3 回分(12/11・12/16・12/26)の合計で、12/16 の払出も忘れない。 端数処理のある回では、残高金額を「差額(前残高+受入−払出)」で求めるか「数量×四捨五入後の単価」で求めるかで答えが変わる(移動平均法の 502 工事は 225,780 と 225,855、総平均法の次月繰越は 125,000 と 124,920)。このサイトでは元帳の残高欄が貸借で合う差額方式を採っている。
  • 第37回 第2問 (3):帳簿数量 2,800 個で割ると 13.6 になって割り切れない。減耗分を先に除いた実地数量で計算する。
  • 第36回 第4問:移動平均法の残高は「金額」で追いかける(単価×数量の丸めで誤差が出るのを避ける)。先入先出法では 101号工事以外の払出も順番に処理しないと、3/18・3/29 の払出にどの単価の在庫が残っているかが分からない。総平均法の平均単価は前月繰越を含めた月間の全受入で計算する。
  • 第35回 第1問 (5):返却時に「材料貯蔵品/材料費」や「材料貯蔵品/完成工事原価」とするのは誤り。工事原価は未成工事支出金で集計しているので、戻す相手も未成工事支出金。
  • 第33回 第2問 (1):評価損の計算に帳簿数量 3,200 個を使わない。棚卸減耗は数量の減少(棚卸減耗損)、評価損は残った実地数量に対する単価の下落分で、先に減耗を引いてから評価損を計算する。
  • 第31回 第3問:先入先出法は「月末残高を最後の仕入単価で出して総額から引く」のが速い。移動平均法は仕入のたびに単価を計算し直す(払出では変わらない)。総平均法は前月繰越を含めた月間全体で平均する。払出先の工事番号は材料費の合計には関係ない。

この論点の問題

同じ大問で出る論点

第2・4問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。