第37回 第1問 (5)論点:工事進行基準・完成工事高重要度 A配点 4点未着手

工事進行基準(3年目・請負金額と見積総原価の変更あり)

これは建設業経理士2級 第37回(2025年9月7日(日)実施) 第1問 (5)(配点 4点)の問題です。論点は「工事進行基準・完成工事高」(重要度A・解答の形は記号+勘定科目+金額)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。

次の各取引について仕訳を示しなさい。使用する勘定科目は下記の<勘定科目群>から選び、その記号(A〜Y)と勘定科目を書くこと。

前々期より着工したS工事(請負金額 ¥30,000,000、工事原価見積額 ¥25,500,000)について工事進行基準を適用して収益計上している。前期において追加工事の発生により、追加請負金として ¥3,500,000 を見込み、工事原価見積額については ¥2,640,000 増額したうえで収益計上している。当期において発注者との協議の結果、追加請負金は ¥3,550,000 にて合意に至った。前期までの工事原価発生額は ¥9,849,000 であり、当期の工事原価発生額は ¥5,628,000 であった。進捗度の算定について原価比例法によっている場合、当期の完成工事高に関する仕訳を示しなさい。

A現金B当座預金C完成工事未収入金D未収入金E未収還付法人税等F貸倒引当金G車両運搬具H機械装置J建設仮勘定K未払配当金L未払法人税等M繰越利益剰余金N資本金Q資本準備金R利益準備金S完成工事高T貸倒引当金繰入額U貸倒損失W受取配当金X固定資産売却益Y固定資産売却損

解答欄

借方

貸方

借方・貸方は 3 行まで使えます。使わない行は空欄のままにしてください。

金額はカンマなしでも入力できます。

正解

記号借方科目金額記号貸方科目金額
C完成工事未収入金6,727,500S完成工事高6,727,500

解き方

  1. 前期までに計上した完成工事高を出す。前期時点の請負金額 = 30,000,000 + 3,500,000 = 33,500,000、見積総原価 = 25,500,000 + 2,640,000 = 28,140,000。進捗度 = 9,849,000 ÷ 28,140,000 = 35%。前期までの完成工事高 = 33,500,000 × 35% = 11,725,000。
  2. 当期末までの完成工事高を出す。請負金額 = 30,000,000 + 3,550,000 = 33,550,000。累計原価 = 9,849,000 + 5,628,000 = 15,477,000。進捗度 = 15,477,000 ÷ 28,140,000 = 55%。累計の完成工事高 = 33,550,000 × 55% = 18,452,500。
  3. 当期の完成工事高 = 18,452,500 − 11,725,000 = 6,727,500。借方は完成工事未収入金、貸方は完成工事高。
引っかけ:前期までの計上額は「前期時点で分かっていた請負金額 33,500,000」で計算し、当期は「合意後の 33,550,000」で累計を計算し直す。請負金額の変更分 50,000 を当期の進捗度分だけ足す、といった近道は誤りのもと。
現行基準との関係:「工事進行基準」は廃止された「工事契約に関する会計基準」の用語で、現行の「収益認識に関する会計基準」(2021年4月1日以後開始する事業年度から適用)では、建設工事を「一定の期間にわたり充足される履行義務」として、原価比例法(インプット法)で見積った進捗度に応じて収益を認識する。見積総原価の変更は会計上の見積りの変更として、変更後の見積りによる累計進捗度で計算し直し、前期までの計上額との差額を当期の収益にするため、計算手順と答えは本問と同じになる。本試験は引き続き「工事進行基準」の表現で出題している。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士2級 第37回(2025年9月7日(日)実施) 第1問 (5)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する