第35回 第2問 (1)論点:工事進行基準・完成工事高重要度 A配点 3点未着手

工事進行基準(見積総原価と請負金額の変更あり・3年目)

これは建設業経理士2級 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第2問 (1)(配点 3点)の問題です。論点は「工事進行基準・完成工事高」(重要度A・解答の形は金額)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。

次の[ ]に入る正しい数値を計算しなさい。

前々期に着工した A 工事(工期 7 年 請負金額 ¥50,000,000 総工事原価見積額 ¥40,500,000)について、工事進行基準を適用している。前期において、労務費高騰等の影響から ¥2,000,000 を総工事原価見積額に反映させている。また、当期において、発注者との交渉により追加請負金 ¥5,000,000 を獲得することとなった。前期までの工事原価発生額 ¥8,500,000 で、当期の工事原価発生額 ¥7,650,000 であるとき、当期の完成工事高は ¥[ ]である。

解答欄

円

金額はカンマなしでも入力できます。

正解

当期の完成工事高10,900,000 円

解き方

  1. 当期末の総工事原価見積額 = 40,500,000 + 2,000,000 = 42,500,000。当期末の請負金額 = 50,000,000 + 5,000,000 = 55,000,000。
  2. 当期末までの累計進捗率 = (8,500,000 + 7,650,000) ÷ 42,500,000 = 16,150,000 ÷ 42,500,000 = 38%。累計の完成工事高 = 55,000,000 × 38% = 20,900,000。
  3. 前期までの完成工事高は、前期末の条件(見積 42,500,000、請負 50,000,000)で計算する。8,500,000 ÷ 42,500,000 = 20%。50,000,000 × 20% = 10,000,000。
  4. 当期の完成工事高 = 20,900,000 − 10,000,000 = 10,900,000。
引っかけ:追加請負金 5,000,000 は当期に決まったので、前期までの完成工事高には反映させない(前期は 50,000,000 のまま)。見積総原価の変更 2,000,000 は前期に反映済みなので、前期分の進捗率にも 42,500,000 を使う。「どの時点で何が分かっていたか」で分母・請負金額を選ぶ。
現行基準との関係:「工事進行基準」は廃止された「工事契約に関する会計基準」の用語で、現行の「収益認識に関する会計基準」(2021年4月1日以後開始する事業年度から適用)では、建設工事を「一定の期間にわたり充足される履行義務」として、原価比例法(インプット法)で見積った進捗度に応じて収益を認識する。見積総原価の変更は会計上の見積りの変更、請負金額の増額は契約変更(取引価格の変更)にあたり、いずれも変更後の数値による累計で計算し直して前期までの計上額との差額を当期に計上するため、計算手順と答えは本問と同じになる。本試験は引き続き「工事進行基準」の表現で出題している。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士2級 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第2問 (1)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する