資産の概念・分類
重要度 B第2問で出題過去問 4問
資産の概念・分類は、建設業経理士1級 財務諸表の第29〜39回(11回)のうち4回で出題された論点です(収録97問中4問・重要度B)。出題されるのは第2問です。
要点:資産概念には換金可能価値説、前払費用説、経済的便益説があり、繰延資産や金融資産の資産性の根拠が説ごとに異なる。概念フレームワークでは資産を「過去の取引または事象の結果として報告主体が支配している経済的資源」と定義する。建設業法施行規則では棚卸資産を未成工事支出金と材料貯蔵品で処理し、固定資産を有形固定資産・無形固定資産・投資その他の資産に分類する。同じ文章が空欄位置を変えて再出題される。
覚える要点
- 換金可能価値説は現金に換えられる能力を資産性の根拠とし、繰延資産を計上する論拠がない。前払費用説は費用に転化するものを資産とし、貸付金など金融資産の資産性が問題になる。
- 経済的便益説は経済的便益を提供する能力を潜在的に有するものを資産とする。概念フレームワークの定義は「過去の取引または事象の結果として報告主体が支配している経済的資源」で、「便益」と「資源」を混同しない。
- 建設業法施行規則では棚卸資産を未成工事支出金(工事原価・特定工事の前渡金・材料・仮設材料)と材料貯蔵品(手持の原材料・仮設材料・消耗工具器具備品・事務用消耗品)で処理する。
- 固定資産は有形固定資産(建物・機械・土地・建設仮勘定)、無形固定資産(特許権・借地権・営業権)、投資その他の資産(長期利殖目的の有価証券・子会社株式・長期貸付金・長期前払費用)の3分類。繰延資産は別区分。
- 同じ番号の空欄には同じ語が入るので、文中の全箇所で文意が通るか確かめる。
勉強のしかた:第2問は同じ文章が空欄位置を変えて再出題される。過去問の本文を一度写して空欄になり得る語をすべて埋め、各語の説明文(判別の手がかり)を押さえておく。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、資産の概念・分類で間違えやすい点を集めました。
- 第36回 第2問:【2】と【7】を混同しない。「経済的〜説」「経済的〜を提供する能力」「将来の〜が得られる」は便益(エ)、概念フレームワークの定義文の「支配している経済的〜」は資源(コ)。【6】は「潜在的に有する」で顕在(キ)ではない。【5】は「金融資産」の例なので、金融資産でない リース(ス)や債権・債務(セ)を選ばない。
- 第33回 第2問:【7】で減価償却累計額(オ)を選ばない。減価償却累計額は有形固定資産の評価勘定で、有形物ではない。【3】は前渡金(資産)であって前受金(負債)ではない。【8】は「長期の」に続くので前払費用。同じ用語が入る【1】【5】【6】は文中に 2 回ずつ出るが、解答欄は 1 つずつ。
- 第31回 第2問:【3】と【7】を混同しない。「経済的〜説」「経済的〜を提供する能力」「将来の〜が期待できる」は便益(ウ)、概念フレームワークの定義文の「支配している経済的〜」は資源(チ)。【6】は「潜在的に有する」で顕在(ス)ではない。【1】は交換(カ)ではなく換金(オ)。同じ番号の空欄には同じ用語が入るので、【1】が 3 か所、【2】が 4 か所、【3】が 4 か所、【4】が 4 か所すべてで文意が通るかを確かめる。
- 第29回 第2問:【3】は前渡金(資産)であって前受金(負債)ではない。【7】は繰延資産(チ)ではなく長期前払費用。繰延資産は固定資産とは別の区分。同じ用語が入る【1】は文中に 3回出るが、解答欄は 1つ。
この論点の問題
貸借対照表上の資産概念(換金可能価値説・前払費用説・経済的便益説)第36回 第2問
建設業の棚卸資産と固定資産の分類(建設業法施行規則)第33回 第2問
貸借対照表上の資産概念(換金可能価値説・前払費用説・経済的便益説・概念フレームワーク)第31回 第2問
建設業の棚卸資産と固定資産の分類(建設業法施行規則)第29回 第2問
同じ大問で出る論点
第2問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。