費用の概念と費用配分の原則(貸借対照表原則五)
これは建設業経理士1級 財務諸表 第34回(2024年3月10日(日)実施) 第2問(配点 14点)の問題です。論点は「収益・費用の概念と費用配分の原則」(重要度B・解答の形は記号(ア〜チ/ア〜ネ)を空欄 7 個に記入)。採点すると、解き方 6 手順・引っかけの指摘が読めます。
費用および費用配分の原則に関する次の文中の空欄の中に入れるべき最も適当な用語を下記の<用語群>の中から選び、その記号(ア〜チ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。
期間利益は期間収益からそれに対応する費用を差し引いて計算される。この対応計算を【1】的に行うためには、対応計算に先だって、財・【2】の減少部分を収益の獲得活動と関係をもつ部分とそれ以外の部分とに明確に区別しておくことが望ましく、かつ、必要なことはいうまでもない。企業会計原則においても、こうした理由から、収益の獲得活動と関係をもつ部分、すなわち「費用」と、それ以外の部分、すなわち「【3】」とを明確に区別すべきものとしている。
企業会計原則の「貸借対照表原則五」は、費用配分の原則について、資産の取得原価を所定の方法に従い、計画的・【4】的に各期に配分すべきであるということを要請している。ここにいう「所定の方法」とは、一般に公正妥当と認められた費用配分の方法をいう。たとえば、【5】資産原価の配分方法には個別法、先入先出法、平均原価法などが認められる。
一方、配分方法の選択について、企業会計原則は企業の自主的な判断に委ねる立場をとっているが、これを企業による配分方法の恣意的な選択を容認するものと解してはならない。つまり、「貸借対照表原則五」にいう「計画的」とは、【1】的な配分計画のもとに企業の特殊性を十分に考慮して適正な期間利益の計算を【6】するという意味での妥当な方法の選択を意味する。このようにして選択された配分方法は、正当な理由のないかぎり、毎期【7】して適用されなければならない。つまり、「【4】的」とは、妥当な方法の機械的適用を意味する。
- <用語群>
- ア 経済 イ 用役 ウ 固定 エ 保証
- オ 再検討 カ 規則 キ 損失 ク 検証
- コ 負債 サ 経常 シ 損金 ス 棚卸
- セ 経費 ソ 合理 タ 流動 チ 継続
解答欄
正解
| 空欄1 | ソ |
|---|---|
| 空欄2 | イ |
| 空欄3 | キ |
| 空欄4 | カ |
| 空欄5 | ス |
| 空欄6 | エ |
| 空欄7 | チ |
解き方
- 【1】ソ(合理)。収益と費用の対応計算を「合理的」に行う、後段の「合理的な配分計画のもとに」の 2 か所に同じ語が入る。文脈から「経済的」「経常的」ではなく「合理的」を選ぶ。
- 【2】イ(用役)。企業が消費するのは「財・用役(サービス)」。その減少部分のうち収益の獲得活動と関係をもつ部分が費用、それ以外が【3】キ(損失)になる。企業会計原則(損益計算書原則一)は費用と損失を区別する。
- 【4】カ(規則)。貸借対照表原則五は取得原価を「計画的・規則的に」各期に配分することを求める。最後の文「規則的とは妥当な方法の機械的適用を意味する」とも対応する。
- 【5】ス(棚卸)。個別法・先入先出法・平均原価法は棚卸資産の原価配分方法。固定資産の配分方法は定額法・定率法など。
- 【6】エ(保証)。「適正な期間利益の計算を保証する」という意味での妥当な方法の選択。「再検討」や「検証」ではない。
- 【7】チ(継続)。いったん選んだ配分方法は正当な理由のないかぎり毎期継続して適用する(継続性の原則)。
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第34回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務諸表 第34回(2024年3月10日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する