連結:全面時価評価法の評価差額・非支配株主持分・のれん
これは建設業経理士1級 財務諸表 第34回(2024年3月10日(日)実施) 第4問(配点 14点)の問題です。論点は「連結会計」(重要度B・解答の形は仕訳(記号+勘定科目+金額)または金額(千円))。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
次の<資料>に基づき、下の問に解答しなさい。
<資料> 20×1 年 4 月 1 日にP株式会社は、S株式会社の発行済株式の 70% を 24,000 千円で取得し、S株式会社を子会社とした。同日における両社の貸借対照表は、次のとおりである。なお、支配獲得時におけるS株式会社の資産の時価は 68,000 千円であり、負債の時価は 44,500 千円である。
問1 全面時価評価法による場合に認識すべき評価差額の金額を計算しなさい。
問2 連結財務諸表に計上される非支配株主持分の金額を計算しなさい。
問3 連結財務諸表に計上されるのれんの金額を計算しなさい。
| P株式会社 貸借対照表(20×1 年 4 月 1 日現在) | 金額(千円) | 金額(千円) | |
|---|---|---|---|
| S社株式 | 24,000 | 諸負債 | 54,000 |
| その他諸資産 | 102,000 | 資本金 | 50,000 |
| 利益剰余金 | 22,000 | ||
| 合計 | 126,000 | 合計 | 126,000 |
| S株式会社 貸借対照表(20×1 年 4 月 1 日現在) | 金額(千円) | 金額(千円) | |
|---|---|---|---|
| 諸資産 | 63,000 | 諸負債 | 43,000 |
| 資本金 | 18,000 | ||
| 利益剰余金 | 2,000 | ||
| 合計 | 63,000 | 合計 | 63,000 |
解答欄
正解
| 問1 全面時価評価法による評価差額 | 3,500 千円 |
|---|---|
| 問2 非支配株主持分 | 7,050 千円 |
| 問3 のれん | 7,550 千円 |
解き方
- 問1 全面時価評価法では、子会社の資産・負債のすべてを支配獲得日の時価で評価する。諸資産の評価差額 = 68,000 − 63,000 = 5,000(増)、諸負債の評価差額 = 44,500 − 43,000 = 1,500(増)。評価差額 = 5,000 − 1,500 = 3,500 千円。仕訳:(借)諸資産 5,000 /(貸)諸負債 1,500・評価差額 3,500。
- 問2 時価評価後のS社の資本 = 資本金 18,000 + 利益剰余金 2,000 + 評価差額 3,500 = 23,500(= 諸資産の時価 68,000 − 諸負債の時価 44,500)。非支配株主持分 = 23,500 × 30% = 7,050 千円。
- 問3 P社持分 = 23,500 × 70% = 16,450。のれん = 投資額 24,000 − 16,450 = 7,550 千円。投資と資本の相殺消去仕訳:(借)資本金 18,000・利益剰余金 2,000・評価差額 3,500・のれん 7,550 /(貸)S社株式 24,000・非支配株主持分 7,050。
引っかけ:評価差額は資産の差額 5,000 から負債の差額 1,500 を引く。非支配株主持分とのれんは簿価の資本 20,000 ではなく、時価評価後の資本 23,500 を使う。P社の貸借対照表の数字(資本金 50,000 など)は計算に使わない。
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論点ページ:連結会計の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→第34回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務諸表 第34回(2024年3月10日(日)実施) 第4問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する