原価の分類・損料・ABC・VE・品質原価計算の用語選択

これは建設業経理士1級 原価計算 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第2問(配点 10点)の問題です。論点は「原価計算制度の理論(個別・総合原価計算、原価計算基準、特殊原価調査)」(重要度A・解答の形は記号(AまたはB/ア〜ナ等)5〜10か所)。採点すると、解き方 6 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の文章の空欄に入れるべき最も適当な用語を下記の<用語群>の中から選び、その記号(ア〜ナ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。

1.工事原価を材料費、労務費、外注費および経費に区分して把握する方式を【1】分類といい、作業内容(工種)によって整理・把握される方式を【2】分類という。このうち【2】分類においては、工事原価をまず、【3】と【4】に区分する。

2.大型クレーンなど重機械の損料を計算する場合には、その原価要素を変動費と固定費に区分して、前者をもとに【5】1 時間当たり損料を、後者をもとに【6】1 日当たり損料を計算する。

3.間接費をできる限りその発生と関係の深い【7】に結び付けて割り当てようとする原価計算方法を ABC と呼んでいる。

4.VE(価値工学)においては、価値を【8】÷【9】と定義する。原価低減のツールとしての VE の果たす役割は、建設業界においても大きい。

5.品質原価計算における品質の概念には、通常、設計品質と【10】がある。このうち後者は建設業の施工品質を意味している。

  • <用語群>
  • ア 発生源泉別 イ 機能 ウ 効用 エ 経営品質
  • オ 活動 カ 成果 キ 供用 ク 作業機能別
  • コ 発生形態別 サ 管理可能性 シ 直接工事費 ス 現場経費(現場管理費)
  • セ 運転 ソ 共通仮設費 タ 価格 チ 純工事費
  • ト 適合品質 ナ コスト

解答欄

3と4は順不同(どちらの順でも正解)

それぞれの空欄に当てはまるものを選んで「採点する」を押してください。

正解

空欄1コ
空欄2ク
空欄3チ
空欄4ス
空欄5セ
空欄6キ
空欄7オ
空欄8イ
空欄9ナ
空欄10ト

解き方

  1. 【1】【2】原価の分類:材料費・労務費・外注費・経費という原価要素の性質(形態)による分類が「発生形態別」(コ)分類。仮設工事・土工事・鉄筋工事のように作業内容(工種)で整理するのが「作業機能別」(ク)分類で、積算の体系に対応する。「発生源泉別」(ア)は直接費・間接費のような跡付け可能性による分類なので入らない。
  2. 【3】【4】作業機能別分類では、工事原価をまず「純工事費」(チ)と「現場経費(現場管理費)」(ス)に区分し、純工事費をさらに直接工事費(シ)と共通仮設費(ソ)に分ける。最初の区分を問われているので直接工事費・共通仮設費は選ばない。本試験では 3 と 4 は順不同とされている。
  3. 【5】【6】重機械の損料:変動費(燃料・修繕費・減価償却費の半額など)は機械を動かした時間に比例するので「運転」(セ)1 時間当たり損料、固定費(管理費・減価償却費の残り半額など)は現場に置いた日数に応じて発生するので「供用」(キ)1 日当たり損料として計算する。
  4. 【7】ABC(活動基準原価計算)は、間接費を発生と関係の深い「活動」(オ)に集計し、活動ごとのコスト・ドライバーで製品・工事に割り当てる方法。
  5. 【8】【9】VE では価値(value)=「機能」(イ)÷「コスト」(ナ)と定義し、機能を維持・向上させながらコストを下げることで価値を高める。「効用」(ウ)や「価格」(タ)は VE の定義には使わない。
  6. 【10】品質原価計算の品質概念は、設計段階で決まる設計品質と、設計どおりに造られているかという「適合品質」(ト)の 2 つ。建設業の施工品質は後者に対応する。
引っかけ:【1】で「発生源泉別」(ア)を選ばない。形態別=費目(材料費・労務費・外注費・経費)と結びつける。【3】【4】は純工事費と現場経費の 2 区分が先で、直接工事費・共通仮設費は純工事費の内訳になる。【5】【6】は運転=時間、供用=日の対応を逆にしない。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 原価計算 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する