個別原価計算と総合原価計算の正誤
これは建設業経理士1級 原価計算 第30回(2022年3月13日(日)実施) 第2問(配点 10点)の問題です。論点は「原価計算制度の理論(個別・総合原価計算、原価計算基準、特殊原価調査)」(重要度A・解答の形は記号(AまたはB/ア〜ナ等)5〜10か所)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。
個別原価計算と総合原価計算に関する次の文章のうち、正しい場合は「A」、正しくない場合は「B」を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。
1.受注生産の場合、顧客の仕様に応じた製品を製造するために製造指図書が発行される。個別原価計算では、この製造指図書ごとに原価を集計していくことにより製品製造原価を計算する。
2.個別原価計算では、製造指図書に集計された原価が製品原価となるが、複数以上の同種製品をひとまとめ(= 1 ロット)にして生産する場合に適用されるロット別個別原価計算の場合、あるロットの製品単位原価はそのロットの平均原価として算出される。
3.個別原価計算では、ある製品の完成までに 4 か月かかったとすれば、4 か月間にわたってその製品製造のために発生した原価が当該製品の製造指図書に集計されて、製品原価となる。したがって、その 4 か月の間に、会計期間の期末が到来した場合、その製品の仕掛品原価は計算できない。
4.総合原価計算は標準製品を大量に見込生産する企業に適しているといわれる。総合原価計算を採用している企業では、製造指図書は発行されず、一定期間に標準製品を製造するために発生した原価を集計する。
5.総合原価計算を採用する場合、製品単位原価は、一定期間に標準製品を製造するために発生した原価をその期間内に生産された製品生産量で割った平均原価として計算される。
解答欄
正解
| 1 | A |
|---|---|
| 2 | A |
| 3 | B |
| 4 | B |
| 5 | A |
解き方
- 1(A):個別原価計算は受注生産に適用され、顧客の仕様ごとに発行される特定製造指図書を集計単位として製品原価を計算する。建設業の工事別原価計算はこの典型になる。
- 2(A):同種製品をロットにまとめて生産するロット別個別原価計算では、指図書に集計した原価をロットの生産量で割り、ロットの平均原価として製品単位原価を求める。
- 3(B):製造指図書には発生した原価が随時集計されるので、期末に未完成であっても、その時点までに指図書に集計された原価が仕掛品原価になる。「計算できない」が誤り。
- 4(B):総合原価計算でも、一定期間の継続的な生産を指示する継続製造指図書は発行される。発行されないのは製品ごとの特定製造指図書であり、「製造指図書は発行されず」が誤り。
- 5(A):総合原価計算の製品単位原価は、一定期間の製造原価をその期間の生産量で割った平均原価として計算される。
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第30回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 原価計算 第30回(2022年3月13日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する