第36回 第2問 論点:収益性分析(資本利益率:ROA・ROE・事業利益・経営資本)重要度 A配点 15点未着手

収益性分析の総括指標と分解、活動性分析における回転率と回転期間の関係(用語選択)

これは建設業経理士1級 財務分析 第36回(2025年3月9日(日)実施) 第2問(配点 15点)の問題です。論点は「収益性分析(資本利益率:ROA・ROE・事業利益・経営資本)」(重要度A・解答の形は用語群から記号を選ぶ空欄補充(9〜13空欄、2点と1点の混合)か、5文の正誤(T/F、3点×5))。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の文章の【 】に入れるべき最も適当な用語を下記の<用語群>の中から選び、その記号(ア〜ヘ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。

財務分析における【1】分析は、総括的には、投下資本とそれから獲得した利益との比率を考察する【2】分析によってまとめられ、その計算上分母に総資本が用いられるものは【3】とも呼ばれる。もし資本の構成内容に左右されない、総資本の運用による全体収益力を表現しようとするならば、【4】の【5】を用いるべきである。

【2】は、【6】と【7】に分解することができる。【6】は期中平均値を用いないのに対して、期中平均値を用いる【7】は、収益性に深いかかわりがあるが、それ自体は【8】分析の中心概念である。【8】分析の指標としては、一般に【9】と【10】が利用されるが、これらは逆数の関係にある。【9】は一定期間に資産や資本等が入れ替わった回数を意味しており、たとえば、ある資産が1年間に4回、新旧交代する場合の【10】は、【11】となる。

  • <用語群>
  • ア 資本回転率 イ 健全性 ウ 他人資本利子控除前 エ ROE オ 回転期間 カ ROA キ 資本利益率 ク 売上高利益率
  • コ 活動性 サ 自己資本比率 シ ROI ス 税引後 セ 流動比率 ソ 税引前 タ 経常利益 チ 0.25 ヵ月
  • ト 財務レバレッジ ナ 3 回 ニ 4 ヵ月 ネ 完成工事高 ノ 当期純利益 ハ 収益性 フ 回転率 ヘ 3 ヵ月

解答欄

それぞれの空欄に当てはまるものを選んで「採点する」を押してください。

正解

空欄1ハ
空欄2キ
空欄3カ
空欄4ウ
空欄5ノ
空欄6ク
空欄7ア
空欄8コ
空欄9フ
空欄10オ
空欄11ヘ

解き方

  1. 収益性(ハ)分析は、投下資本とそれから得た利益との比率を考察する資本利益率(キ)分析に総括される。資本利益率のうち分母に総資本を用いるものが総資本利益率で、ROA(カ:Return on Assets)とも呼ばれる。ROE(エ)は自己資本利益率、ROI(シ)は投資利益率で、いずれも分母は総資本ではない。
  2. 資本の構成内容(自己資本と他人資本の割合)に左右されない総資本全体の収益力を見るには、他人資本の利子を引く前の利益、すなわち他人資本利子控除前(ウ)の当期純利益(ノ)を分子に用いる。他人資本利子を費用として引いた後の利益では、借入の多い企業ほど利益が小さく見え、資本構成の影響を受けてしまう。
  3. 資本利益率=利益÷資本=(利益÷売上高)×(売上高÷資本)=売上高利益率(ク)×資本回転率(ア)に分解できる。売上高利益率は損益計算書の数値だけで計算するので期中平均値を用いないが、資本回転率は貸借対照表の資本(期中平均)で売上高を割る。
  4. 資本回転率は収益性に深くかかわるが、それ自体は活動性(コ)分析の中心概念になる。活動性分析の指標は回転率(フ)と回転期間(オ)で、両者は逆数の関係にある(回転期間=12÷回転率、月)。
  5. 回転率は一定期間に資産や資本が入れ替わった回数を表す。年に4回入れ替わる資産の回転期間は 12 ヵ月÷4 回=3 ヵ月(ヘ)。
引っかけ:【3】は「ROE(エ)」「ROI(シ)」がひっかけで、分母が総資本なのは ROA。【4】【5】は「税引前(ソ)の経常利益(タ)」を選びやすいが、資本構成に左右されない利益は他人資本利子控除前の当期純利益(事業利益の考え方)。【11】は 4 回の逆数 0.25 をそのまま「0.25 ヵ月(チ)」としないこと。12 ヵ月÷4 回=3 ヵ月で、単位が「回」の「3 回(ナ)」も誤り。

同じ論点の過去問

第36回の前後の問題

建設業経理士1級 財務分析 過去問一覧(回別・論点別)

出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務分析 第36回(2025年3月9日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する