平成30年度 問題1論点:施工経験記述重要度 A未着手

施工経験記述(建設副産物対策・建設廃棄物の適正な処理)

これは1級建築施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年10月14日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。

建設業においては,高度成長期に大量に建設された建築物の更新や解体工事に伴う建設副産物の発生量の増加が想定されることから,建設副産物対策への更なる取組みが求められている。

あなたが経験した建築工事のうち,施工に当たり建設副産物対策を施工計画の段階から検討し実施した工事を1つ選び,工事概要を具体的に記述したうえで,次の1.及び2.の問いに答えなさい。

なお,建築工事とは,建築基準法に定める建築物に係る工事とし,建築設備工事を除くものとする。

〔工事概要〕

イ.工事名

ロ.工事場所

ハ.工事の内容(新築等の場合:建物用途,構造,階数,延べ面積又は施工数量,主な外部仕上げ,主要室の内部仕上げ/改修等の場合:建物用途,建物規模,主な改修内容及び施工数量)

ニ.工期(年号又は西暦で年月まで記入)

ホ.あなたの立場

1. 工事概要であげた工事において,あなたが実施した建設副産物対策に係る3つの事例をあげ,それぞれの事例について,次の①から④を具体的に記述しなさい。

ただし,3つの事例の③及び④はそれぞれ異なる内容の記述とする。

なお,ここでいう①建設副産物対策は,発生抑制,再使用又は再生利用とし,重複して選択してもよい。

① 建設副産物対策(該当するものを1つ○で囲むこと。)

② 工種名等

③ 対策として実施したことと実施に当たっての留意事項

④ 実施したことによって得られた副次的効果

2. 工事概要であげた工事にかかわらず,あなたの今日までの工事経験に照らして,1.で記述した内容以外の建設副産物対策として,建設廃棄物の適正な処理の事例を2つあげ,対策として実施したことと,それらを適切に実施するための留意事項を具体的に記述しなさい。

ただし,2つの事例は異なる内容の記述とする。

解答欄

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ご自身が担当した工事について書きます。本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で記述例と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

経験記述は、受検者が自分の工事について書く問題です。記述例は書き方の参考として見てください。

正解

イ.工事名の記述例

(仮称)○○ビル新築工事

12 字
別解

(仮称)○○マンション新築工事

○○市立△△中学校校舎改修工事

ロ.工事場所の記述例

○○県△△市□□町3丁目

12 字
別解

○○県△△市□□区2丁目

○○県△△郡□□町大字◇◇

ハ.工事の内容の記述例

事務所,鉄筋コンクリート造,地上6階・塔屋1階,延べ面積4,620m²,外壁:45二丁掛タイル張り・一部複層塗材E,主要室:床タイルカーペット,壁せっこうボード下地ビニルクロス張り,天井岩綿吸音板張り

100 字
別解

共同住宅,鉄筋コンクリート造,地上10階,延べ面積6,850m²,外壁:複層塗材E吹付け・一部小口タイル張り,住戸:床フローリング張り,壁・天井せっこうボード下地ビニルクロス張り

学校(校舎),鉄筋コンクリート造3階建,延べ面積3,200m²,外壁改修(仕上塗材塗替え2,600m²),屋上防水改修(改質アスファルトシート防水950m²),教室内装改修(12室),既存渡り廊下解体(鉄筋コンクリート造平屋60m²)

ニ.工期の記述例

平成28年6月~平成29年10月

16 字
別解

平成27年9月~平成29年2月

平成29年6月~平成29年12月

ホ.あなたの立場の記述例

工事主任

4 字
別解

現場代理人

工事係(施工管理担当)

1. 事例1 ① 建設副産物対策(発生抑制・再使用・再生利用から1つ)の記述例

発生抑制

4 字
別解

発生抑制

発生抑制

1. 事例1 ② 工種名等の記述例

型枠工事(床スラブ)

10 字
別解

躯体工事(バルコニー床)

防水改修工事

1. 事例1 ③ 対策として実施したことと実施に当たっての留意事項の記述例

2階~R階の床に鋼製のフラットデッキを採用し,合板型枠の使用を減らした。割付図を作成して工場で所定寸法に切断させ,現場で切断くずを出さないよう留意した。

76 字
別解

バルコニーと外廊下の床をハーフプレキャスト板とし,現場の型枠と端材を減らした。揚重計画に合わせて製作・搬入の順序を決め,仮置き時に破損させないよう留意した。

既存の保護コンクリートを撤去せず,その上に改質アスファルトシート防水をかぶせる工法とし撤去材を減らした。既存面の浮き・ひび割れを補修し,脱気装置を設けるよう留意した。

1. 事例1 ④ 実施したことによって得られた副次的効果の記述例

スラブ下の支保工が減り,下階の後続作業を早く始められ工期を短縮できた。

35 字
別解

床下の支保工が減って作業床が片付き,作業の安全性が向上した。

撤去時の騒音と粉じんが減り,授業中も工事を進められた。

1. 事例2 ① 建設副産物対策(発生抑制・再使用・再生利用から1つ)の記述例

再使用

3 字
別解

再使用

再使用

1. 事例2 ② 工種名等の記述例

型枠工事(柱・梁・壁)

11 字
別解

仮設工事(仮囲い・現場事務所)

内装改修工事

1. 事例2 ③ 対策として実施したことと実施に当たっての留意事項の記述例

基準階の柱・梁・壁の型枠を同一寸法に計画し,3~6階で繰り返し転用した。せき板を傷めないよう解体し,補修と剥離剤の塗布を行ってから次の階に用いるよう留意した。

79 字
別解

仮囲いとゲートは自社保有の鋼製材,現場事務所はユニットハウスとし,工事後は他現場で再使用した。部材に穴あけや切断をしない納まりを事前に決めるよう留意した。

教室の既存黒板と掲示板を取り外して保管し,内装の改修後に再取付けした。取外し前に寸法と位置を記録し,養生して保管庫に置き破損させないよう留意した。

1. 事例2 ④ 実施したことによって得られた副次的効果の記述例

型枠材の加工・搬入量が減り,型枠大工の手間と揚重回数が減った。

31 字
別解

組立て・解体が早く,仮設工事の工期と費用を縮減できた。

新規製作が不要となり,費用と納期を縮減できた。

1. 事例3 ① 建設副産物対策(発生抑制・再使用・再生利用から1つ)の記述例

再生利用

4 字
別解

再生利用

再生利用

1. 事例3 ② 工種名等の記述例

内装工事(せっこうボード張り)

15 字
別解

土工事(埋戻し)

解体工事(既存渡り廊下)

1. 事例3 ③ 対策として実施したことと実施に当たっての留意事項の記述例

せっこうボードの端材を専用袋で分別し,製造業者の広域認定制度により工場へ戻して再生原料とした。雨にぬらさずクロス片等の異物を混ぜないよう,屋内に保管場所を設けた。

81 字
別解

根切り土のうち良質な砂質土を場内に仮置きし,地下外周の埋戻しに用いた。仮置き土はシートで覆って含水比の上昇を防ぎ,厚さ300mm程度ごとに締め固めるよう留意した。

撤去したコンクリート塊を分別して再資源化施設へ搬出し,再生砕石とした。鉄筋・木くず・ボード類が混入しないよう,解体の段階で品目ごとの分別を徹底した。

1. 事例3 ④ 実施したことによって得られた副次的効果の記述例

混合廃棄物が減って処分費が下がり,各階の整理整頓も進んだ。

29 字
別解

残土と購入土の運搬車両が減り,周辺道路の交通への影響が減った。

分別が進んで場内が片付き,混合廃棄物の処分費も減った。

2. 事例1 対策として実施したことの記述例

収集運搬と処分を許可業者とそれぞれ書面で委託契約し,搬出ごとにマニフェストを交付した。

43 字
別解

電子マニフェストを利用し,搬出ごとに廃棄物の種類と数量を登録した。

コンクリートポンプ車や生コン車の洗浄水を,場内の沈殿槽に集めて処理した。

2. 事例1 留意事項の記述例

許可証で品目と期限を確かめ,最終処分終了の写しが交付後180日以内に戻るか照合する。

42 字
別解

収集運搬・処分の終了報告が期限内に登録されたかを確かめ,遅れたら業者に照会する。

上澄み水はpHを中和してから放流し,沈殿物は汚泥として許可業者に処理を委託する。

2. 事例2 対策として実施したことの記述例

場内に廃棄物の保管場所を設けて周囲に囲いを設け,廃棄物の種類ごとに区分して保管した。

42 字
別解

解体で出た石綿含有成形板を,他の廃棄物と分けて手作業で取り外し保管した。

現場で出た木くず・梱包材は場内で焼却せず,許可業者に処理を委託した。

2. 事例2 留意事項の記述例

縦横60cm以上の掲示板を設け,飛散・流出・地下浸透や悪臭が生じないよう覆いを掛ける。

43 字
別解

破砕せず湿潤化して袋で梱包し,石綿含有産業廃棄物である旨を表示して保管する。

委託する業者の許可の品目に木くずが含まれているかを許可証で確かめてから委託する。

要点(書けていたものにチェック)イ.工事名ロ.工事場所ハ.工事の内容ニ.工期ホ.あなたの立場1. 事例1 ① 建設副産物対策(発生抑制・再使用・再生利用から1つ)1. 事例1 ② 工種名等1. 事例1 ③ 対策として実施したことと実施に当たっての留意事項1. 事例1 ④ 実施したことによって得られた副次的効果1. 事例2 ① 建設副産物対策(発生抑制・再使用・再生利用から1つ)1. 事例2 ② 工種名等1. 事例2 ③ 対策として実施したことと実施に当たっての留意事項1. 事例2 ④ 実施したことによって得られた副次的効果1. 事例3 ① 建設副産物対策(発生抑制・再使用・再生利用から1つ)1. 事例3 ② 工種名等1. 事例3 ③ 対策として実施したことと実施に当たっての留意事項1. 事例3 ④ 実施したことによって得られた副次的効果2. 事例1 対策として実施したこと2. 事例1 留意事項2. 事例2 対策として実施したこと2. 事例2 留意事項
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →

解き方

  1. 問題1は受検者自身の工事を書く問題で,ここに示すのは当サイトが作成した架空の工事による記述例である。工事概要は,1.の事例と矛盾しないよう,建物用途・構造・階数・延べ面積・主な外部仕上げ・主要室の内部仕上げ(改修は建物規模・改修内容と数量)まで具体的に書く。
  2. 1.は建設副産物対策の3つの事例を,①発生抑制(廃棄物を出さない工法・材料の選択,プレカット・工場加工,梱包材の削減など),②再使用(型枠・仮設材の転用,梱包材の返却,既存部材の再取付け),③再生利用(分別して再資源化施設や製造業者に戻す,根切り土の場内利用など)のいずれかに当てはめて書く。①は重複して選んでよいが,③と④は3つの事例で異なる内容にする。
  3. ③は「実施したこと」と「実施に当たっての留意事項」の両方を書く。④の副次的効果は,副産物が減ったこと自体ではなく,その結果として得られた工期短縮・安全性の向上・費用の削減・近隣環境の改善などを書く。
  4. 2.は1.で書いた内容以外の「建設廃棄物の適正な処理」の事例を2つ書く。廃棄物の処理及び清掃に関する法律による処理の委託(収集運搬業者・処分業者それぞれと書面で契約する。施行令第6条の2),産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付と写しの確認(中間処理の終了は交付から90日以内,最終処分の終了は180日以内に写しが送付される。施行規則第8条の28),保管基準(周囲の囲い,縦横60cm以上の掲示板,飛散・流出・地下浸透の防止。施行規則第8条),石綿含有産業廃棄物の分別・梱包などが書きやすい。
引っかけ:2.で再生利用(再資源化)や分別による削減を書くと1.の内容と重なりやすい。2.は処理の委託・管理票・保管・有害な廃棄物の取扱いなど「適正な処理」の観点で書く。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年10月14日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する