吸収冷温水機の特徴と、据付け後から総合試運転調整までに重要な技術的事項
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年12月1日(日)実施) 問題4 設問2の問題です。論点は「設備機器」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 2 手順・引っかけの指摘が読めます。
吸収冷温水機の特徴を解答欄の(1)に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
【問題4】鉄筋コンクリート造5階建ての事務所ビルの1階機械室に吸収冷温水機を設置し、屋上に冷却塔を設置する場合、次の設問1及び設問2の答えを解答欄に記述しなさい。
ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。
また、その機器に関して基礎への据付け後から空調システム全体の総合試運転調整を始めるまでの期間の中で特に重要と考え実施する技術的事項を解答欄の(2)に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、設問1に関する事項は除く。
解答欄
正解
水を冷媒、臭化リチウム水溶液を吸収液とし、ガス等の燃焼熱で吸収液を再生する。電力消費が少なく、圧縮機がないため振動・騒音が小さく、1台で冷水と温水をつくれる。
79 字機内が大気圧以下の真空で運転されるため破裂のおそれが少なく、高圧ガス保安法の適用を受けない。一方、電動冷凍機より成績係数が低く、冷却塔が大きくなる。
直だき式で、冷房時は冷水、暖房時は温水を1台で供給でき、ボイラーが不要になる。電力の受電容量を小さくできるが、立上りに時間がかかり、真空の維持管理が必要である。
配管のフラッシングは吸収冷温水機をバイパスして行い、ストレーナーを清掃してから通水し、冷温水・冷却水の流量を定格値に調整して断水保護装置の作動を確認する。
77 字製造者の技術者の立会いで機内の真空度を確認し、吸収液・冷媒を封入して抽気装置と燃焼装置を調整した後、単体運転で冷水出口温度と安全装置の作動を確認する。
燃料ガス配管の気密試験を行い、燃焼装置の着火・消火、排ガスの酸素濃度などの燃焼調整と、炎監視・過熱防止などの安全装置の作動を確認する。
冷温水ポンプ・冷却水ポンプ・冷却塔送風機とのインターロックを設定し、ポンプが停止すると吸収冷温水機が停止し、運転停止後に希釈運転が行われることを確認する。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- (1) 吸収冷温水機は、蒸発器で冷媒の水を低圧(真空)で蒸発させて冷水をつくり、蒸発した水蒸気を臭化リチウム水溶液に吸収させる。薄くなった吸収液をガスや油の燃焼熱で加熱(再生)して水蒸気を分離し、凝縮器で冷却水により凝縮させる。機械的な圧縮機がないので電力消費・振動・騒音が小さく、機内は大気圧以下で高圧ガス保安法の対象外である。電動冷凍機より成績係数が低く排熱量が大きいので、冷却塔が大きくなる。直だき式は1台で冷水と温水を供給できる。
- (2) 据付け後から総合試運転調整までの間には、配管の洗浄(機器内に異物を入れない)と通水、冷温水・冷却水の流量調整、製造者による真空度の確認・吸収液の封入・燃焼調整、単体試運転(冷水出口温度・安全装置)、ポンプ・冷却塔とのインターロック・希釈運転の確認などがある。いずれも、熱源を連動運転する前に機器単体の性能と保護機能を確かめておくための作業である。
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令和6年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年12月1日(日)実施) 問題4 設問2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する