平成30年度 問題1 設問2論点:配管の施工重要度 A未着手

通気方式図・吹出口取付け・冷温水管保温・屋内消火栓の加圧送水装置の改善策

これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年12月2日(日)実施) 問題1 設問2の問題です。論点は「配管の施工」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。

(2)〜(5)に示す図について、適切でない部分の改善策を具体的かつ簡潔に記述しなさい。

【問題1】次の設問1及び設問2の答えを解答欄に記述しなさい。

(2) 洋風便器8個を受け持つ排水横枝管の通気方式図。3FLの床下に、排水立て管へ向かって下がる排水横枝管(太線)があり、洋風便器8個の器具排水管が順に接続されている。排水横枝管の最上流の端には掃除口がある。ループ通気管(破線)は、最上流の洋風便器の器具排水管が接続された直後の下流側の排水横枝管から立ち上がり、洋風便器のあふれ縁より高い位置で横に延びて、排水立て管の横に並ぶ通気立て管(破線)に接続している。排水横枝管が排水立て管に接続する付近(最下流の器具排水管の下流側)には通気管は設けられていない。図中の文字:ループ通気管、洋風便器、掃除口、3FL、排水横枝管、排水立て管、通気立て管。
(3) 吹出口取付け要領図。左から空気がダクトを通って横長の吹出口ボックスの側面に入る。吹出口ボックスの底面の右寄り(ダクト接続口から遠い側)にネックがあり、その下にシーリングディフューザーが天井面に取り付けられている。ネックの上部に1枚羽根のシャッターがあり、羽根の軸はネックの奥側(ダクト接続口から遠い側)の縁にあって、羽根はダクト側(空気が来る側)に向かって斜め上に開いている。矢印で羽根の開閉の範囲が示され、破線は羽根を大きく開いた位置を示す。シャッターの操作棒(破線)はディフューザーの中心を通って下へ延びている。図中の文字:空気、ダクト、吹出口ボックス、シャッター、シーリングディフューザー、天井。
(4) 冷温水管保温要領図(天井内隠ぺい)。配管の外側にグラスウール保温筒をかぶせ、その上を鉄線で巻き締め、その外側をアルミガラスクロスで巻いて仕上げている。図中の文字:配管、グラスウール保温筒、鉄線、アルミガラスクロス。
(5) 屋内消火栓設備の加圧送水装置まわり図。床(FL)の下に水源用水槽があり、水位(WL)はポンプより低い。屋内消火栓用ポンプは床上の基礎の上にあり、吸込管は水槽の底の釜場まで下がって先端にフート弁がある。吸込側には連成計とフレキシブルジョイント、吐出側には圧力計、フレキシブルジョイント、逆止弁、止水弁があり、吐出し管は上へ立ち上がる。ポンプより上に呼水タンクがあり、補給水管(止水弁付き)がボールタップでタンクに給水する。タンク内には減水警報電極(LF2)がある。タンクの底から、止水弁と逆止弁を経た呼水管が、吐出し側のフレキシブルジョイントと逆止弁の間に接続している。同じ箇所から分岐した逃し配管が止水弁とオリフィスを経て呼水タンクの上部に戻っている。タンクのオーバーフロー管と排水管(止水弁付き)は水源用水槽に開放されている。水源用水槽には満減水警報電極(LF3)がある。ポンプの吐出側から分岐して流量計を経て水槽へ戻る配管は描かれていない。図中の文字:減水警報電極(LF2)、オリフィス、補給水、呼水タンク、フレキシブルジョイント、圧力計、連成計、屋内消火栓用ポンプ、満減水警報電極(LF3)、FL、WL、水源用水槽、フート弁。

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

(2) 洋風便器8個を受け持つ排水横枝管の通気方式図の改善策 模範解答

最下流の器具排水管が接続された直後の排水横枝管から逃し通気管を立ち上げ、通気立て管(又はループ通気管)に接続する。

57 字
別解

ループ通気管のほかに、排水横枝管の最下流(排水立て管寄り)の器具排水管接続部の下流側に逃し通気管を設ける。

大便器8個を受け持つループ通気方式なので、排水横枝管の下流端から逃し通気管を取り出して通気立て管へつなぐ。

(3) 吹出口取付け要領図の改善策 模範解答

シャッターは軸をダクト接続側(上流側)に設け、羽根が気流の下流側に向かって開く向きに取り付ける。

48 字
別解

シャッターの開く向きを逆にし、羽根が気流をすくい込んでネックの片側に風が偏らないようにする。

シャッターの羽根の軸を空気の流れの上流側に移し、羽根が流れに沿って開くようにして吹出し気流の偏りを防ぐ。

(4) 冷温水管保温要領図(天井内隠ぺい)の改善策 模範解答

保温筒を鉄線で巻き締めた上にポリエチレンフィルムを1/2重ね以上で巻いて防湿層とし、アルミガラスクロスで仕上げる。

57 字
別解

鉄線とアルミガラスクロスの間に、防湿のためのポリエチレンフィルムを重ね巻きする。

冷水が流れると結露するので、鉄線の外側にポリエチレンフィルムの防湿層を設けてから、アルミガラスクロスを巻く。

(5) 屋内消火栓設備の加圧送水装置まわり図の改善策 模範解答

ポンプ吐出側の逆止弁の一次側から分岐し、流量計と流量調整弁を設けた性能試験配管を水源水槽まで設ける。

50 字
別解

ポンプの性能を確認できるよう、吐出側の逆止弁より手前から流量計付きの性能試験配管を分岐し、水源水槽へ戻す。

加圧送水装置に、定格吐出量での吐出圧力を確かめるための流量計付きの性能試験配管を設ける。

要点(書けていたものにチェック)(2) 洋風便器8個を受け持つ排水横枝管の通気方式図の改善策(3) 吹出口取付け要領図の改善策(4) 冷温水管保温要領図(天井内隠ぺい)の改善策(5) 屋内消火栓設備の加圧送水装置まわり図の改善策
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. (2) ループ通気方式では、通気管は最上流の器具排水管が排水横枝管に接続された直後の下流側から立ち上げて通気立て管に接続する(図はこのとおり)。ただし、大便器及びこれと類似の器具が8個以上接続される排水横枝管では、ループ通気管だけでは下流側の器具の封水が保護できないので、最下流の器具排水管が接続された直後の排水横枝管の下流側から逃し通気管を立ち上げ、通気立て管(又はループ通気管)に接続する(SHASE-S206給排水衛生設備規準)。図には逃し通気管が無い。
  2. (3) 吹出口ボックス内のシャッター(風量調整用の羽根)は、ボックスに入った気流をすくい込む向きに開くと、気流がネックの片側に押し付けられて吹出口から均一に吹き出さず(片吹き・偏流)、風量の調整もしにくく騒音の原因にもなる。図では羽根の軸がネックの奥側(下流側)にあり、羽根がダクト側(上流側)に向かって開いて気流をすくい込む形になっているので、軸を上流側にして羽根が下流側へ開く向きに改める。なお、公共建築工事標準仕様書・標準図にはシャッターの向きの規定はなく、この判断は気流の偏りの考え方による。
  3. (4) 冷温水管は冷水が流れるときに表面が露点温度を下回るので、保温材の外側に防湿層が必要である。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第2編 表2.3.3(保温の種別による材料及び施工順序)では、天井内・パイプシャフト内のグラスウール保温は「保温筒→鉄線→ポリエチレンフィルム→アルミガラスクロス」で、ポリエチレンフィルムは1/2重ね以上に巻く(同3.1.3(6))。図はポリエチレンフィルムが抜けている。
  4. (5) 屋内消火栓設備の加圧送水装置(ポンプ方式)には、呼水装置(水源の水位がポンプより低い場合)、水温上昇防止用の逃し配管、ポンプの性能を試験するための配管(性能試験配管)を設ける(消防法施行規則第12条、加圧送水装置の基準(平成9年消防庁告示第8号))。図には呼水タンク・呼水管・逃し配管(オリフィス付き)・圧力計・連成計・フート弁はあるが、性能試験配管が無い。性能試験配管はポンプ吐出側の逆止弁の一次側から分岐し、流量計と流量調整弁を設けて、定格負荷運転時のポンプの性能が試験できるようにする。
引っかけ:(2) はループ通気管の取出し位置は正しく、8個以上の大便器を受け持つことから逃し通気管が必要になる点がねらい。(4) は鉄線とアルミガラスクロスの順は正しく、防湿層のポリエチレンフィルムが抜けている。(5) は呼水管・逃し配管の接続位置は正しく、性能試験配管が抜けている。

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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年12月2日(日)実施) 問題1 設問2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する