施工経験記述(舗装工事)
これは1級舗装施工管理技術者 応用試験 令和3年度(2021年6月27日(日)実施) 問1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。
あなたが経験した舗装工事のうちから1つを選び、その工事について下記の問に答えなさい。
(1) 舗装工事名を解答欄に記入しなさい。(例:県道○○線○○舗装工事)
(2) 工事内容(工事の発注者、工期、主な工種、施工量)を解答欄にそれぞれ明確に記入しなさい。
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場を解答欄に記入しなさい。
(4) その舗装工事の施工に当たって、①留意した施工管理項目の課題を工程管理、出来形・品質管理および安全管理のうちから選び(複数の選択可)□に✓を記入し、その内容を200字以内、②課題に対して現場で実施した対策を300字以内、③得られた結果を100字以内で解答欄へそれぞれ簡潔に記述しなさい。
解答欄
正解
県道○○線舗装補修工事(その2)
16 字国道○○号△△地区舗装修繕工事
市道○○線道路改良工事(舗装工)
○○バイパス舗装工事(第3工区)
○○県△△土木事務所
10 字国土交通省○○地方整備局△△国道事務所
○○市建設部道路課
株式会社○○建設(所属会社が下請の場合の元請会社名)
令和2年7月1日~令和2年12月25日
19 字令和元年10月1日~令和2年3月19日
令和2年4月6日~令和2年9月30日
切削オーバーレイ工、舗装打換え工、区画線工
21 字上層路盤工、下層路盤工、基層工、表層工
排水性舗装工、切削工、区画線工
切削オーバーレイ(表層t=5cm)A=8,200m²、舗装打換え(表層・基層各5cm、上層路盤15cm)A=1,300m²、区画線L=3,400m
73 字上層路盤(粒度調整砕石t=15cm)A=4,500m²、表層(密粒度As t=5cm)A=4,200m²
排水性舗装(t=4cm)A=6,000m²、切削(t=4cm)A=6,000m²、区画線L=2,800m
現場代理人
5 字監理技術者
主任技術者
工事主任(施工管理担当)
発注者側の監督員
出来形・品質管理
8 字工程管理
安全管理
本工事は交通量約12,000台/日の県道で、舗装打換え1,300m²の表層・基層を11月下旬から12月上旬に施工した。施工時の気温は2~6℃と低く、合材工場から現場まで約25kmあり運搬に約50分を要したため、混合物の温度が低下して締固め不足となることが懸念された。そこで、寒冷期でも所定の締固め度(社内目標:基準密度の96%以上)を確保するため、運搬から転圧までの温度管理を課題とした。
194 字本工事の切削オーバーレイ8,200m²は、交通量が多いため夜間(21時~翌6時)に施工し、毎朝6時に交通開放する条件であった。10月に長雨と台風が重なり、着手が当初計画より12日遅れた。当初計画の1夜300m²の施工量では工期内に完了できないため、夜間施工と交通開放の条件を守りつつ、1夜の施工量を増やして遅れを取り戻すことを工程管理上の課題とした。
本工事は交通量約12,000台/日の県道で、延長約150mの片側交互通行規制を行いながら、夜間に切削オーバーレイと舗装打換えを施工した。夜間は視認性が低く、一般車両が作業帯に進入して作業員と接触する事故と、後退するダンプトラックやローラに作業員が接触する事故が懸念された。このため、第三者と作業員の双方の交通災害・重機災害の防止を安全管理上の課題とした。
①合材工場と協議し、出荷温度を通常より10℃高い170℃とした。②ダンプトラックの荷台を保温シートで二重に覆い、到着時に全車の温度を測定・記録して、所定温度を下回る混合物は使用しないこととした。③フィニッシャのスクリードを舗設前に十分加熱し、1回の施工延長を40mに短くして、敷均し直後に初転圧を開始した。④初転圧は10tマカダムローラで110~140℃、二次転圧は12tタイヤローラで70~90℃までに終えることとし、ローラをフィニッシャの直後に配置した。転圧回数は試験施工で定めた初転圧2往復、二次転圧4往復とし、放射温度計で各転圧の開始温度を確認した。
279 字①1夜の施工量を300m²から550m²に増やすため、切削機を切削幅2.0mの大型機に替え、切削班と舗設班を分けて、切削の直後に清掃・タックコート・舗設が続く流れ作業とした。②合材工場と毎日の出荷量と出荷時刻を前日に調整し、ダンプトラックを6台から9台に増やして、フィニッシャの待ち時間をなくした。③交通開放の時刻を守るため、舗設は4時30分までに終え、散水で舗装表面の温度を50℃以下に下げてから開放した。④週ごとに出来高を工程表で確認し、雨天が予報された日は翌日以降に作業を振り替えた。
①規制区間の手前200mから50m間隔で予告看板を設け、LED矢印板と回転灯で夜間の視認性を高めた。②規制の両端に交通誘導警備員(検定合格者)を配置し、無線で連絡を取り合って通行車両を誘導した。③作業帯はセーフティコーンとコーンバーで区画し、一般車両との離隔を1.0m以上確保した。④ダンプトラックの後退時は専任の誘導員を配置して合図を統一し、ローラ等の重機にはバックモニタと接近警報装置を付けた。⑤作業員には反射ベストを着用させ、毎日の作業開始前にKY活動を行い、当日の危険箇所を周知した。
コア10個の締固め度は平均98.1%、最小96.4%で、全て社内目標の96%以上を満足した。寒冷期でも運搬から転圧までの温度管理を徹底したことで、所要の品質を確保できた。
85 字1夜の施工量は平均560m²となり、切削オーバーレイを15夜で完了した。12日の遅れを取り戻して工期内に完成させ、毎朝6時の交通開放の条件も全て守ることができた。
工期中、作業帯への一般車両の進入や、重機と作業員の接触は一度もなく、無事故・無災害で工事を完了した。誘導方法の統一と夜間の視認性の向上により、通行者からの苦情もなかった。
記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →
解き方
- (1)~(3)は実際に携わった舗装工事について、契約上の工事名・発注者・工期・主な工種・施工量・立場を書く。(4)で取り上げる工種と数量(ここでは舗装打換え1,300m²、切削オーバーレイ8,200m²)を工事内容に入れて、内容を一致させる。
- (4)は管理項目を選び、「①現場条件→課題」「②課題に対して実施した対策」「③結果と評価」を対応させる。複数選択も可だが、1つに絞る方が一貫した記述にしやすい。
- 出来形・品質管理の例は舗装施工便覧の寒冷期施工と締固め温度(初転圧110~140℃、二次転圧70~90℃)、工程管理の例は交通開放温度(舗装表面温度おおむね50℃以下)を数値で使っている。安全管理の例は道路工事の保安施設と交通誘導警備員(検定合格者)の配置、重機の後退時の誘導を具体的に書いている。
- この記述例は当サイトが作成した架空の工事である。模範解答は出来形・品質管理、別解は同じ工事での工程管理・安全管理の例(課題・対策・結果の順番をそろえてある)。
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令和3年度の前後の問題
出典:一般社団法人 日本道路建設業協会が実施した1級舗装施工管理技術者 応用試験 令和3年度(2021年6月27日(日)実施) 問1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する