経験記述(施工管理項目の課題・対策・結果)
これは1級舗装施工管理技術者 応用試験 平成28年度(2016年6月26日(日)実施) 問1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
あなたが経験した舗装工事のうちから1つを選び、その工事について下記の(1)〜(4)の問に答えなさい。
(1) 舗装工事名:工事名を明確に記述しなさい。(例:県道○○線○○舗装工事)
(2) 工事内容:工事の発注者、工期、主な工種、施工量を記述しなさい。
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場を明確に記述しなさい。
(4) その舗装工事の施工に当たって、①留意した施工管理項目の課題を工程、出来形・品質および安全のうちから選び(複数の選択可)□に✓を記入し、その内容を200字以内、②課題に対して現場で実施した対策を300字以内、③得られた結果を100字以内で簡潔に記述しなさい。
解答欄
正解
令和5年度 県道○○線舗装補修工事
17 字市道○○線道路改良工事(舗装工)
国道○○号○○地区舗装修繕工事
○○県△△土木事務所
10 字○○市建設部道路課
国土交通省○○地方整備局○○国道事務所
令和5年11月〜令和6年2月
14 字令和5年7月〜令和5年12月
令和6年5月〜令和6年9月
切削オーバーレイ工、区画線工
14 字路床安定処理工、下層路盤工、上層路盤工、表・基層工
切削オーバーレイ工、区画線工、交通規制工
切削オーバーレイ A=5,800m²(t=5cm)、区画線 L=2,400m
38 字路床安定処理・下層路盤・上層路盤・表基層 各A=9,300m²
切削オーバーレイ A=6,400m²(t=5cm)、区画線 L=3,200m
現場代理人
5 字工事主任
監理技術者
出来形・品質管理
8 字工程管理
安全管理
本工事は、県道○○線の延長1.2km区間で既設舗装を厚さ5cm切削し、密粒度アスファルト混合物(13)で面積5,800m²をオーバーレイするものである。施工は交通量の少ない夜間に限られ、12月から1月の外気温は0〜3℃であった。また、合材工場から現場までの運搬に約45分を要した。このため、混合物の温度低下による締固め不足を防ぎ、所要の締固め度を確保することが品質管理上の課題であった。
193 字本工事は、市道○○線の拡幅に伴い延長620mの車道舗装9,300m²を新設するものである。先行する水道管の移設工事が約1か月遅れたため、舗装工の着手が9月末となった。残る約2.5か月で路床安定処理、下層・上層路盤、表・基層を施工する必要があった。このため、秋の長雨による中断も見込んだうえで、工期内に舗装を完成させることが工程管理上の課題であった。
本工事は、国道○○号の片側2車線を1車線ずつ規制し、夜間に延長800mの切削オーバーレイを行うものである。規制帯のすぐ横を大型車が時速60km程度で通過し、規制帯内では路面切削機、ダンプトラック、ローラが前後に移動しながら作業員と近接して作業していた。このため、一般車両の規制帯への進入と、後退する重機と作業員の接触を防ぐことが安全管理上の課題であった。
①運搬中の温度低下を防ぐため、ダンプトラックの荷台を保温シートで二重に覆い、出荷温度を管理範囲の上限側の170℃とした。到着時に全車の温度を測り、150℃を下回る混合物は使用しないこととした。②敷均しから転圧までの時間を短くするため、1回の施工延長を50mに区切り、タイヤローラを1台増やした。③初転圧は110〜140℃、二次転圧は70〜90℃で終えるよう、放射温度計で舗装表面の温度を確認しながら転圧した。④横継目と縦継目はバーナで加熱してから締め固め、1,000m²ごとにコアを採取して締固め度を確認した。
255 字①全体を約300mずつの2工区に分け、水道管の移設が済んだ東工区から路床安定処理を始め、西工区の移設工事と並行して施工した。②路床安定処理はスタビライザを1台から2台に増やし、1日の施工量を約600m²から1,200m²にした。③下層路盤から表・基層まで同じ機械編成で工区を追いかけて施工できるよう、作業順序をネットワーク工程表で整理し、毎週の工程会議で遅れの有無を確認した。④降雨前日には路盤の転圧を終えて表面を平滑に仕上げ、雨水がたまらないようにした。降雨後は含水比を測り、早期に作業を再開した。
①規制帯の手前200mから予告標識を設け、規制区間の始点には標識車と大型の矢印板、回転灯を置いた。車線境界にはセイフティコーンを5m間隔で並べ、保安灯で規制帯を明示した。②交通誘導警備員を規制の始点と終点に各1名配置し、規制帯への誤進入を監視させた。③重機は誘導員の合図がなければ後退させないことを作業前の打合せで徹底し、ダンプトラックとローラにはバックカメラと後退警報装置を付けた。④作業員には反射ベストと保安帽用ライトを着用させ、重機の作業半径内への立入りを禁止した。⑤作業終了時には規制資材の撤去を確認してから交通を開放した。
対策の結果、到着時の混合物温度は全車155℃以上を保ち、コアによる締固め度は平均98.2%で全箇所が規格値を満足した。寒冷期の夜間施工でも所要の品質を確保できた。
81 字対策の結果、路床から表・基層までの舗装工を約2か月で終え、予定より5日早い12月15日に完成した。出来形・品質もすべて規格値を満足し、工期内に無事に引き渡すことができた。
対策の結果、延べ16夜の規制作業で一般車両の規制帯への進入は一度もなく、重機と作業員の接触事故も起こらなかった。無事故・無災害で予定どおり工事を完了することができた。
記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →
解き方
- 問1は必須問題で、実際に携わった舗装工事について、工事名・工事内容(発注者・工期・主な工種・施工量)・立場を書き、工程管理、出来形・品質管理、安全管理から課題の管理項目を選んで、課題(200字以内)・対策(300字以内)・結果(100字以内)を書く。
- 課題は「工事の状況(数値)→ なぜ問題になるか → ○○管理上の課題」の順に書き、対策は課題の原因に1対1で対応させる。品質管理なら舗装施工便覧の温度管理(初転圧110〜140℃、二次転圧70〜90℃、交通開放は表面温度50℃以下)や締固め度、工程管理なら工区分割・機械の増強・並行作業、安全管理なら道路工事保安施設設置基準に沿った規制帯と重機の誘導などを数値で示すと説得力が出る。
- 結果は対策の効果を数値(締固め度・完成日・無事故の日数など)で示し、課題が解決したことを書く。ここに示した3つの記述例は当サイトが作成した架空の工事で、実在の工事・発注者とは関係ない。
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平成28年度の前後の問題
出典:一般社団法人 日本道路建設業協会が実施した1級舗装施工管理技術者 応用試験 平成28年度(2016年6月26日(日)実施) 問1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する