令和7年度 問題1論点:施工経験記述重要度 A未着手

施工経験記述(品質管理・環境対策)

これは1級土木施工管理技士 第二次検定 令和7年度(2025年10月5日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。

あなたが経験した土木工事を1つ選び,工事概要を具体的に記述したうえで,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。なお,あなたが経験した工事でないことが判明した場合は,失格となります。

〔工事概要〕あなたが経験した土木工事に関し,次の事項について解答欄に明確に記述しなさい。

〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。例えば,あなたの所属会社が二次下請業者の場合,発注者名は一次下請業者名となります。

なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。

(1) 工事名

(2) 工事現場における施工管理上のあなたの立場

(3) 工事の内容

① 発注者名

② 工事場所

③ 工期

④ 主な工種

⑤ 施工量

〔設問1〕工事概要に記述した工事の「品質管理」に関し,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。

(1) 具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目

(2) (1)で記述した検討項目の対応処置とその評価

〔設問2〕工事概要に記述した工事の「環境対策」に関し,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。

〈環境対策の例〉

周辺環境対策:周辺地域の生活環境への対策(騒音や振動,水質汚濁,土壌汚染等)

自然環境対策:周辺地域の動植物等の生態系の保全対策

建設副産物等対策:建設副産物の発生抑制や分別解体,再使用,再資源化,適正な処理,再利用,CO₂排出量削減等の対策

(1) 施工に際し判明した,環境対策上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目

(2) (1)で記述した検討項目の対応処置とその評価

解答欄

0 / 40 字
0 / 20 字
0 / 30 字
0 / 30 字
0 / 30 字
0 / 50 字
0 / 80 字
0 / 240 字
0 / 240 字
0 / 240 字
0 / 240 字

ご自身が担当した工事について書きます。本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で記述例と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

経験記述は、受検者が自分の工事について書く問題です。記述例は書き方の参考として見てください。

正解

工事名の記述例

令和6年度 ○○川通常砂防事業 第2号砂防堰堤工事

25 字
別解

県道○○線舗装補修工事(その2)

○○地区宅地造成工事(第1工区)

工事現場における施工管理上のあなたの立場の記述例

現場代理人

5 字
別解

監理技術者

主任技術者

工事主任(施工管理担当)

発注者側の監督員

発注者名の記述例

○○県△△振興局建設部

11 字
別解

国土交通省○○河川国道事務所

株式会社○○建設(所属会社が二次下請の場合の一次下請業者名)

工事場所の記述例

○○県△△郡□□町大字○○地内

15 字
別解

○○県△△市□□町地内

工期の記述例

令和6年7月8日~令和7年3月14日

18 字
別解

令和5年11月1日~令和6年3月25日

主な工種の記述例

砂防堰堤工(コンクリート堰堤),掘削工,仮設工(仮締切り・仮排水路)

34 字
別解

舗装工(切削オーバーレイ),路盤工,区画線工

造成工(切土・盛土),擁壁工,排水工

施工量の記述例

堰堤コンクリート V=2,800m³(堤高12.0m,堤長48.0m),掘削 V=4,600m³,仮排水路(φ1,000mm)L=85m

68 字
別解

切削オーバーレイ A=6,400m²(t=50mm),上層路盤 A=1,200m²,区画線 L=2,600m

切土 V=18,000m³,盛土 V=15,500m³,L型擁壁 L=210m,U型側溝 L=640m

設問1 (1) 具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目の記述例

本工事は標高約650mの山間部に堤高12.0mの砂防堰堤を築造するもので,工程上,堰堤コンクリート2,800m³のうち約1,300m³を12月~2月に打ち込む必要があった。この時期の現地の日平均気温は0~3℃,最低気温は-6℃程度になるため,打込み直後のコンクリートの初期凍害を防ぎ,所要の強度を確保することが品質管理上の課題であった。そこで,①配合と打込み時のコンクリート温度,②打込み後の保温・給熱養生の方法,③養生の温度と期間の管理方法を検討した。

227 字
別解

(別の例:舗装工事)1月に国道の切削オーバーレイを夜間に施工する計画で,気温は2℃前後まで下がり,合材工場から現場まで運搬に約40分かかった。混合物の温度が下がって締固め不足になり,所要の密度が得られないことが品質管理上の課題であり,①運搬中の保温方法,②敷均し・転圧の温度管理,③1回の施工延長と機械編成を検討した。

(別の例:造成工事)盛土に流用する切土の粘性土は自然含水比が約32%で,最適含水比(24%)を大きく上回っていた。このまま盛り立てると締固め度が不足し,盛土の沈下や法面の崩壊を招くことが品質管理上の課題であり,①含水比の調整方法,②まき出し厚さと締固め機械,③締固め度の管理方法を検討した。

設問1 (2) (1)で記述した検討項目の対応処置とその評価の記述例

①AE剤を用いて空気量を5.0%とし,生コン工場で温水と加熱した骨材で練り混ぜて,打込み時のコンクリート温度を10℃以上に保った。②打込み区画をシートの上屋で覆い,ジェットヒーターで給熱してコンクリート温度を5℃以上に保ち,乾燥を防ぐため散水した。③温度計を埋め込んで記録し,現場養生の供試体で圧縮強度5N/mm²を確認するまで保温を続けた。その結果,初期凍害はなく,28日強度は設計基準強度を満足し,対策は有効であったと評価する。

216 字
別解

(左の別例の続き)①ダンプの荷台を保温シートで二重に覆い,到着時の温度を毎車測った。②初転圧は110~140℃,二次転圧は70~90℃で終えるよう,敷均し直後から温度を測って管理した。③1回の施工延長を50mに区切り,ローラを1台増やした。その結果,コアの締固め度は全箇所で96%以上(平均98%)となり,対策は有効であった。

(左の別例の続き)①切土を仮置きして天日で乾燥させ,含水比が28%以下になった土を用いた。②1層の仕上り厚さを30cm以下とし,試験施工で定めた機械と回数で締め固めた。③RI計器で締固め度を測定し,全測点で90%以上であることを確認した。その結果,規格を満たし,対策は有効であった。

設問2 (1) 施工に際し判明した,環境対策上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目の記述例

着工後に地元漁協と協議したところ,堰堤の約1.2km下流がアユとヤマメの放流区間で,4月の放流に向けて冬期も水質を保つ必要があることが判明した。掘削やコンクリート打設で生じる濁水やアルカリ性の排水が渓流に流れ込むと,魚類の生息環境を損なうおそれがあった。そこで,下流の水質を保つことを環境対策上の課題とし,①渓流水の転流方法,②施工区域内の濁水の処理方法,③アルカリ排水の中和と水質の監視方法を検討した。

202 字
別解

(別の例:舗装工事)着工前の説明会で,夜間の切削・舗設の騒音について沿道の住民から強い要望が出され,住宅までの距離が最も近い区間で約8mしかないことが判明した。夜間の騒音を抑えることが環境対策上の課題であり,①使用機械,②施工の時間帯と順序,③騒音の監視方法を検討した。

(別の例:造成工事)土砂の運搬経路が集落内の市道を通り,晴天が続くと粉じんが舞い,雨天時には搬出車両のタイヤから泥が市道に持ち出されることが施工中に判明した。住民の生活環境を守ることが課題であり,①場内の粉じん対策,②泥の持出し防止,③運搬の方法を検討した。

設問2 (2) (1)で記述した検討項目の対応処置とその評価の記述例

①大型土のうで仮締切りを設け,渓流水はφ1,000mmの仮排水路で施工区域外へ転流した。②区域内の湧水と雨水は釜場に集め,容量30m³の沈砂池で沈殿させてから放流した。③コンクリート打設や型枠洗浄の排水は炭酸ガスによる中和装置でpH5.8~8.6に調整し,放流口で毎日pHと濁度を測定して漁協と協議した管理値の範囲内であることを確かめた。その結果,工事期間中の水質は管理値を満たし,漁協からの苦情もなかったので,対策は有効であった。

216 字
別解

(左の別例の続き)①低騒音型の切削機・フィニッシャ・ローラを使用した。②住宅に近い区間は22時までに施工を終える順序とした。③最寄りの住宅前で騒音を連続測定し,自主管理値の75dBを超えたら作業を見直した。その結果,苦情はなく,対策は有効であった。

(左の別例の続き)①場内の運搬路に砕石を敷き,散水車で1日3回散水した。②出口にタイヤ洗浄機を設け,市道は毎日清掃した。③荷台はシートで覆い,集落内は20km/h以下で走行させた。その結果,粉じんや泥の苦情はなく,対策は有効であった。

要点(書けていたものにチェック)工事名工事現場における施工管理上のあなたの立場発注者名工事場所工期主な工種施工量設問1 (1) 具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目設問1 (2) (1)で記述した検討項目の対応処置とその評価設問2 (1) 施工に際し判明した,環境対策上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目設問2 (2) (1)で記述した検討項目の対応処置とその評価
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →

解き方

  1. 工事概要は,実際に携わった土木工事について契約上の工事名・発注者・場所・工期・工種・数量を書く。設問の記述で使う工種・数量(ここでは冬期に打ち込んだ堰堤コンクリートの量,仮排水路)を工事概要に入れておき,内容を一致させる。
  2. 設問1は,(1)に「現場状況(気温・数量などの数値)→品質管理上の技術的課題→検討した項目(①②③)」,(2)に「検討項目①②③ごとの対応処置→結果と評価」を書く。本年度は(1)で検討した項目まで,(2)で評価まで求めているので,どちらも欠かさない。寒中コンクリートなら,コンクリート標準示方書[施工編]の打込み時の温度(5~20℃),初期凍害を防ぐ養生(圧縮強度5N/mm²が得られるまで5℃以上に保つ)を数値で示すと説得力が出る。
  3. 設問2も同じ構成で,(1)に「施工に際して判明した事実→環境対策上の技術的課題→検討した項目」,(2)に「検討項目ごとの対応処置→結果と評価」を書き,設問1と別の内容にする。この記述例は当サイトが作成した架空の工事である。
引っかけ:工事概要の書き漏れと,設問1の無記載・テーマ外の記述は,どちらも不合格になる。設問1と設問2で同じ課題・処置を書かない。環境対策は〈例〉の3分類(周辺環境・自然環境・建設副産物等)のどれかに当てはまる課題にする。

同じ論点の過去問

令和7年度の前後の問題

1級土木施工管理技士 第二次検定 過去問一覧(回別・論点別)

出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第二次検定 令和7年度(2025年10月5日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する