令和3年度 問題1論点:施工経験記述重要度 A未着手

施工経験記述(安全管理)

これは1級土木施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月3日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。

あなたが経験した土木工事の現場において,その現場状況から特に留意した安全管理に関して,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。

〔設問1〕あなたが経験した土木工事に関し,次の事項について解答欄に明確に記述しなさい。

〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。

なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。

(1) 工事名

(2) 工事の内容

① 発注者名

② 工事場所

③ 工期

④ 主な工種

⑤ 施工量

(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場

〔設問2〕上記工事の現場状況から特に留意した安全管理に関し,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。

ただし,交通誘導員の配置のみに関する記述は除く。

(1) 具体的な現場状況と特に留意した技術的課題

(2) 技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容

(3) 上記検討の結果,現場で実施した対応処置とその評価

解答欄

0 / 40 字
0 / 35 字
0 / 30 字
0 / 30 字
0 / 50 字
0 / 90 字
0 / 20 字
0 / 210 字
0 / 300 字
0 / 270 字

ご自身が担当した工事について書きます。本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で記述例と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

経験記述は、受検者が自分の工事について書く問題です。記述例は書き方の参考として見てください。

正解

工事名の記述例

令和2年度 ○○処理区公共下水道管渠築造工事(第5工区)

28 字
別解

○○市公共下水道△△汚水幹線築造工事

○○地区雨水管渠整備工事(その2)

発注者名の記述例

○○市上下水道局

8 字
別解

○○県○○流域下水道事務所

株式会社○○建設(所属会社が二次下請の場合の一次下請業者名)

工事場所の記述例

○○県○○市△△町地内

11 字
別解

○○県○○郡△△町大字□□地内

工期の記述例

令和2年8月3日~令和3年3月19日

18 字
別解

令和元年10月1日~令和2年3月27日

主な工種の記述例

管渠工(開削),土留め工,マンホール工,舗装復旧工

25 字
別解

管渠工(小口径推進),立坑工,マンホール工,舗装復旧工

雨水管渠工(ボックスカルバート),土工,舗装復旧工

施工量の記述例

下水道管(鉄筋コンクリート管φ600mm)L=380m,組立マンホール 9基,既設人孔への接続 1か所,建込み簡易土留め L=380m,舗装復旧 A=1,450m²

82 字
別解

下水道管(硬質塩化ビニル管φ250mm)L=640m,小型マンホール 18基,取付管 42か所,舗装復旧 A=2,300m²

小口径推進(φ300mm)L=210m,発進・到達立坑 6か所,1号マンホール 6基

工事現場における施工管理上のあなたの立場の記述例

現場代理人

5 字
別解

監理技術者

主任技術者

工事主任(施工管理担当)

発注者側の監督職員

設問2 (1) 具体的な現場状況と特に留意した技術的課題の記述例

本工事は幅員7mの市道に開削工法で深さ2.8~3.4mのφ600mmの管渠を布設し,終点で供用中の汚水幹線の既設人孔(深さ4.2m)に接続するものであった。人孔内は汚水が滞留しやすく,事前の測定で硫化水素濃度は最大15ppm,酸素濃度は19.5%であった。接続の削孔と止水の作業を人孔内で延べ6日間行うため,作業員の酸素欠乏症・硫化水素中毒の防止が安全管理上の技術的課題であった。

190 字
別解

(別の例:土留め掘削)緩い砂質土で地下水位がGL-1.2mと高い区間で,深さ3.4mの掘削を行う計画であった。道路端から家屋まで約1.5mしかなく,土留めの変形や掘削底面のボイリングによる土砂の崩壊で,掘削内の作業員が被災することを防ぐことが技術的課題であった。

(別の例:埋設ガス管の近接)施工区間の約120mで,管渠の掘削範囲から水平に0.4mの位置に中圧ガス管φ150mmが並行して埋設されていた。バックホウの掘削でガス管を損傷すると,ガスの漏えいによる爆発・火災のおそれがあり,その防止が技術的課題であった。

設問2 (2) 検討した項目と検討理由及び検討内容の記述例

①ガス濃度の測定方法:濃度は時間帯や汚水の流入量で変わるため,測定の時期と位置(人孔の上・中・下の3点)を検討し,管理値を酸素18%以上,硫化水素10ppm以下とした。②換気の方法:人孔が深く自然換気は期待できないため,人孔の容積と作業人数から必要な換気量を求め,送風機の能力と風管の吹出し位置を検討した。③汚水の流入の抑制:作業中に上流から汚水が流れ込むと硫化水素が発生するため,止水の方法と作業の時間帯を検討した。④作業体制と救出の備え:異常時に速やかに救出できるよう,作業主任者の選任,監視人の配置,空気呼吸器等の備付けを検討した。

269 字
別解

(左の別例の続き)①土留めの形式:自立しにくい砂質土で地下水もあるため,建込み簡易土留めと鋼矢板を比べ,根入れ長とボイリングに対する安定を検討した。②掘削と支保工の手順:切梁の設置前に掘り過ぎると崩壊のおそれがあるため,1回の掘削深さと切梁の設置時期を検討した。③地下水位の低下:掘削底面の安定を確保するため,ウェルポイントによる水位の低下量を検討した。

(左の別例の続き)①埋設位置の確認:台帳の位置と実際が異なることがあるため,試掘の位置と間隔を検討した。②掘削の方法:バケットの接触を防ぐため,機械掘削と人力掘削の範囲を検討した。③ガス管の防護:掘削で露出したガス管がたわむおそれがあるため,ガス事業者と協議して吊り防護の方法を検討した。

設問2 (3) 現場で実施した対応処置とその評価の記述例

①作業開始前と作業中1時間ごとに人孔の上・中・下の3点で酸素と硫化水素の濃度を測定して記録した。②送風機(風量30m³/min)で人孔の底部へ連続して送気した。③上流の人孔に止水プラグを設けて流入を止め,作業は汚水量の少ない10時~15時に限った。④酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者を選任し,人孔の外に監視人を常時置いて空気呼吸器と救出用の三脚・ロープを備えた。その結果,作業中は酸素20%以上,硫化水素1ppm未満に保たれ,災害なく接続を終えられたので,対策は有効であった。

238 字
別解

(左の別例の続き)①根入れを確保できる鋼矢板(Ⅲ型 L=7m)を採用した。②切梁を設置するまで次の段の掘削をしない手順を定め,土止め支保工作業主任者の指揮で毎日点検した。③ウェルポイントで地下水位を掘削底面より0.5m以上下げた。その結果,崩壊や家屋の変状なく完成でき,対策は有効であった。

(左の別例の続き)①ガス事業者の立会いで20mごとに試掘して位置を地表に明示した。②ガス管から1m以内は人力で掘削した。③露出したガス管は2mごとに吊り防護し,毎日の作業開始前に点検した。その結果,ガス管を損傷することなく管渠を布設でき,対策は有効であった。

要点(書けていたものにチェック)工事名発注者名工事場所工期主な工種施工量工事現場における施工管理上のあなたの立場設問2 (1) 具体的な現場状況と特に留意した技術的課題設問2 (2) 検討した項目と検討理由及び検討内容設問2 (3) 現場で実施した対応処置とその評価
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →

解き方

  1. 工事概要は,実際に携わった土木工事について契約上の工事名・発注者・場所・工期・工種・数量・立場を書く。設問2で使う工種・数量(ここでは既設人孔への接続)を工事概要に入れておき,内容を一致させる。
  2. 設問2は「現場の状況(数値・位置関係)→安全管理上の技術的課題」「検討した項目→検討理由→検討内容」「検討項目ごとの対応処置→結果と評価」の順に書き,(2)と(3)を①②③④で対応させる。(1)は課題までで,検討した項目は(2)に書く。解答欄は(1)7行・(2)10行・(3)9行程度(1行約30字)を目安にする。交通誘導員の配置だけの記述は不可。
  3. この記述例は当サイトが作成した架空の工事(下水道管渠の開削工事)で,既設人孔での酸素欠乏・硫化水素中毒の防止を題材にした。管理値は酸素欠乏症等防止規則(酸素18%以上,硫化水素10ppm以下,作業開始前の測定,第二種酸素欠乏危険作業の作業主任者)と合わせる。別の例として土留め掘削と埋設ガス管の近接掘削を示した。
引っかけ:工事概要(設問1)に記入漏れがある場合も,設問2が無記載か安全管理以外の記述の場合も,問題2以降が採点されない。課題・検討・処置が同じテーマで一貫していること,処置には数値を入れることが大切。

同じ論点の過去問

令和3年度の前後の問題

1級土木施工管理技士 第二次検定 過去問一覧(回別・論点別)

出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月3日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する