平成30年度 問題1論点:施工経験記述重要度 A未着手

施工経験記述(品質管理)

これは1級土木施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年10月7日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。

あなたが経験した土木工事の現場において,その現場状況から特に留意した品質管理に関して,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。

〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。

〔設問1〕あなたが経験した土木工事に関し,次の事項について解答欄に明確に記述しなさい。

〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。

なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。

(1) 工事名

(2) 工事の内容

① 発注者名

② 工事場所

③ 工期

④ 主な工種

⑤ 施工量

(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場

〔設問2〕上記工事の現場状況から特に留意した品質管理に関し,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。

(1) 具体的な現場状況と特に留意した技術的課題

(2) 技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容

(3) 上記検討の結果,現場で実施した対応処置とその評価

解答欄

0 / 40 字
0 / 30 字
0 / 30 字
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0 / 300 字
0 / 270 字

ご自身が担当した工事について書きます。本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で記述例と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

経験記述は、受検者が自分の工事について書く問題です。記述例は書き方の参考として見てください。

正解

工事名の記述例

平成28年度 県道○○線道路改築 ○○トンネル工事

25 字
別解

一般国道○○号 ○○トンネル工事(第2期)

○○地区広域農道 ○○トンネル築造工事

発注者名の記述例

○○県○○県土整備事務所

12 字
別解

国土交通省○○地方整備局○○国道事務所

○○建設株式会社(二次下請の場合は一次下請業者名)

工事場所の記述例

○○県○○郡△△町大字□□地内

15 字
別解

○○県○○市△△町地内

工期の記述例

平成28年9月5日~平成30年2月28日

20 字
別解

平成28年11月1日~平成30年3月23日

主な工種の記述例

トンネル掘削工(NATM),支保工,覆工コンクリート工,インバート工,坑門工

38 字
別解

トンネル工(NATM・機械掘削),吹付けコンクリート工,ロックボルト工,覆工工

トンネル掘削工(発破),支保工,覆工コンクリート工,排水工

施工量の記述例

トンネル延長 L=486m(掘削断面積78m²),掘削 V=37,900m³,覆工コンクリート(t=30cm)V=3,300m³,吹付けコンクリート V=2,100m³,坑門工2基

90 字
別解

トンネル延長 L=486m,掘削 V=37,900m³,吹付けコンクリート(t=15cm)V=2,100m³,ロックボルト 5,800本,覆工コンクリート V=3,300m³

トンネル延長 L=320m(2車線),掘削 V=25,000m³,吹付けコンクリート(t=15cm)V=1,400m³,覆工コンクリート V=2,200m³

工事現場における施工管理上のあなたの立場の記述例

工事主任

4 字
別解

現場代理人

監理技術者

主任技術者

発注者側の監督員

設問2 (1) 具体的な現場状況と特に留意した技術的課題の記述例

本工事は延長486mの2車線道路トンネルをNATMで掘削し,厚さ30cmの無筋の覆工コンクリートを長さ10.5mの移動式型枠(セントル)で46スパン打ち込むものであった。天端部はポンプの吹上げで打ち込み,型枠の外から充填と締固めの状態を確かめられないため,未充填の空隙や豆板が生じやすかった。天端部まで密実な覆工コンクリートを造ることが技術的課題であった。

178 字
別解

(別の例:吹付けコンクリート)延長486mのうち坑口から約200mは亀裂の多い頁岩で,切羽からの湧水が最大約100L/minあった。掘削直後の吹付けコンクリートが湧水で流されて付着が悪く,はね返りも多いため,所定の厚さ15cmと初期強度を確保することが品質管理上の技術的課題であった。

(別の例:覆工のひび割れ)覆工コンクリートは打込みの翌日に脱型して次のスパンへ移る工程で,坑内には換気による風が常に流れ,冬期は坑口付近の気温が0℃近くまで下がった。脱型直後の覆工表面が乾燥・冷却され,収縮ひび割れが生じやすいため,ひび割れを防ぐことが技術的課題であった。

設問2 (2) 検討した項目と検討理由及び検討内容の記述例

①打込みの順序:左右の打込み高さに差があると型枠が偏圧で移動し,材料分離も生じるため,左右交互に打ち込む順序と1層の打上がり高さを検討した。②締固めの方法:アーチ部から天端部は型枠の内側から内部振動機を挿入しにくいため,検査窓の間隔と型枠振動機の配置・振動時間を検討した。③天端部の充填の確認:打込み終了時の充填を目視で確かめられないため,妻型枠の頂部に設けるエア抜き管と充填検知センサーによる確認方法を検討した。

207 字
別解

(左の別例の続き)①湧水の処理:湧水が吹付け面を流れると付着しないため,水抜きボーリングと導水材で湧水を集める方法を検討した。②急結剤の添加率:添加率が小さいと付着が悪く,大きいと長期強度が低下するため,試験施工で適正な添加率を検討した。③吹付けの方法:はね返りを減らし厚さを確保するため,ノズルの角度・距離と1層の吹付け厚さを検討した。

(左の別例の続き)①脱型の時期:強度が不足したまま脱型すると自重でひび割れが生じるため,脱型時の強度の管理値と確認方法を検討した。②養生の方法:換気の風で表面が乾燥するため,脱型後の湿潤養生の方法と期間を検討した。③温度の保持:冬期の坑口付近で覆工が冷えるため,坑口の防風・保温の方法を検討した。

設問2 (3) 現場で実施した対応処置とその評価の記述例

①左右の打込み高さの差を50cm以内とし,検査窓ごとに投入口を切り替えて1層50cm以下で打ち上げた。②高さ方向約1.5m・延長方向約2m間隔の検査窓から内部振動機で締め固め,天端部は型枠振動機8台を1か所15秒程度ずつ作動させた。③天端の吹上げ口から圧入し,妻部頂部のエア抜き管からの流出とセンサーで充填を確認した。脱型後に打音検査と検査孔で確認した結果,全46スパンで空隙・豆板はなく,対策は有効であった。

205 字
別解

(左の別例の続き)①切羽の湧水箇所に長さ20mの水抜きボーリングを行い,残る湧水は導水材で集めて排水した。②試験施工で急結剤の添加率をセメント質量の7%と定めた。③ノズルは吹付け面に直角,距離約1mとし,1層7~8cmで2層に吹き付けた。その結果,はね返り率は約15%に下がり,検測ピンで厚さ15cm以上,材齢24時間の強度も管理値以上を確認でき,対策は有効であった。

(左の別例の続き)①現場養生の供試体で圧縮強度3N/mm²以上を確かめてから脱型した。②脱型後は台車に取り付けた散水設備で表面を湿潤に保ち,養生シートで覆って7日間養生した。③冬期は坑口に防風シートを設け,坑内の気温を5℃以上に保った。その結果,有害なひび割れは生じず,対策は有効であった。

要点(書けていたものにチェック)工事名発注者名工事場所工期主な工種施工量工事現場における施工管理上のあなたの立場設問2 (1) 具体的な現場状況と特に留意した技術的課題設問2 (2) 検討した項目と検討理由及び検討内容設問2 (3) 現場で実施した対応処置とその評価
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →

解き方

  1. 設問1の工事概要は,実際に携わった土木工事について契約上の工事名・発注者・場所・工期・工種・施工量と自分の立場を書く。設問2で使う工種・数量(ここではトンネル延長と覆工コンクリートの厚さ)を工事概要に入れ,設問2の記述(スパン数など)と矛盾させない。
  2. 設問2は「現場状況(規模・構造・施工条件を数値で)→品質管理上の技術的課題」「検討した項目→検討理由→検討内容」「検討項目ごとの対応処置(数値)→確認した結果と評価」の順に書き,(2)と(3)を①②③で対応させる。
  3. NATMの覆工コンクリートは,天端部の未充填・豆板,打込み時の偏圧,脱型時期と養生(坑内の換気・低温)が品質管理の定番の題材になる。この記述例は当サイトが作成した架空のトンネル工事で,別の例として吹付けコンクリート(湧水区間)と覆工のひび割れ防止を示した。
引っかけ:設問1(工事概要)に書き漏れがある場合も,設問2が無記載か品質管理以外の記述の場合も,問題2以降が採点されない。安全対策や工程の短縮を中心に書かない。課題・検討・処置が同じテーマで一貫し,処置には数値を入れる。

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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年10月7日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する