公共工事標準請負契約約款
これは1級土木施工管理技士 第一次検定 平成30年度(2018年7月1日(日)実施) 問題B No.2の問題です。論点は「契約・設計図書」(重要度B・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 3 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。
公共工事標準請負契約約款に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
解答欄
正解
正解:(4) 受注者は,工事目的物の引渡し前に,天災等で発注者と受注者のいずれの責に帰すことができないものにより,工事目的物等に損害が生じたときは,損害による費用の負担を発注者に請求することができない。
解き方
- 公共工事標準請負契約約款の不可抗力による損害の条(出題当時の第29条、現行の第30条)により、引渡し前に天災等で発注者・受注者のいずれの責めにも帰すことができない損害が生じたときは、受注者は直ちに発注者に通知し、損害による費用の負担を発注者に請求することができる。
- 発注者は損害の状況を確認し、請負代金額の100分の1を超える額を負担する。よって「請求することができない」とする (4) が誤りである。
- 現場代理人の常駐の緩和は第10条第3項、臨機の措置は出題当時の第26条(現行の第27条)に定められている。
選択肢ごとの解説
- (1)正しい。引渡しの際に瑕疵を知ったときは直ちに通知しなければ、修補・損害賠償を請求できない(旧第44条)。
- (2)正しい。運営等に支障がなく連絡体制が確保されると発注者が認めれば、常駐を要しないとできる。
- (3)正しい。受注者は災害防止等のため必要と認めるときは臨機の措置をとらなければならない。
- (4)誤り。不可抗力による損害は、受注者が費用の負担を発注者に請求できる。
引っかけ:不可抗力による損害を受注者がすべて負担するわけではない。発注者が請負代金額の1/100を超える部分を負担する仕組みを押さえる。
現行法令との関係:公共工事標準請負契約約款は2019年12月の中央建設業審議会決定で、民法改正(2020-04-01施行)に合わせて「瑕疵担保」が「契約不適合責任」に改められた。(1)は現行では「工事目的物の引渡しの際に契約不適合があることを知ったときは、その旨を直ちに受注者に通知しなければ、当該契約不適合に関する請求等をすることはできない」となる。また条の新設で臨機の措置は第27条、不可抗力による損害は第30条に繰り下がった。この問題の答えは変わらない。
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論点ページ:契約・設計図書の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→平成30年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第一次検定 平成30年度(2018年7月1日(日)実施) 問題B No.2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する