電気工事に関する用語の技術的な内容
これは2級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年11月10日(日)実施) 問題4の問題です。論点は「技術用語の記述」(重要度A・解答の形は四肢択一・記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
電気工事に関する次の用語の中から3つを選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。
ただし,技術的な内容とは,施工上の留意点,選定上の留意点,動作原理,発生原理,定義,目的,用途,方式,方法,特徴,対策などをいう。
1.変流器(CT)
2.うず電流
3.力率改善
4.架空地線
5.電車線路の帰線
6.道路の照明方式(トンネル照明を除く)
7.変圧器の並行運転
8.電動機の過負荷保護
9.UTPケーブル
解答欄
正解
大電流を巻数比に応じた小電流(二次定格5Aや1A)に変成し,電流計や過電流継電器に供給する機器。
48 字二次側にはD種接地工事を施し,一次・二次間の絶縁破壊時に二次回路へ高電圧が侵入するのを防ぐ。
通電中に二次側を開放すると二次側に高電圧が生じて焼損するため,計器を外すときは二次側を短絡する。
48 字接続する計器・継電器の負担の合計が定格負担以内になるよう,定格負担と過電流強度を確かめて選ぶ。
導体を貫く磁束が変化したとき,電磁誘導により導体の内部に渦状に流れる電流をいう。
40 字渦電流損は,磁束密度の2乗,周波数の2乗,鋼板の厚さの2乗に比例する。
変圧器の鉄心では渦電流損となるため,表面を絶縁した薄いけい素鋼板を積み重ねて損失を減らす。
45 字誘導加熱(IH)や誘導形電力量計の回転円板,渦電流探傷などに利用される。
誘導性負荷と並列に進相コンデンサを接続し,遅れ無効電力を打ち消して力率を1に近づけることをいう。
48 字必要なコンデンサ容量は,有効電力Pと改善前後の力率角からQ=P(tanθ1-tanθ2)で求める。
電流が減るため配電線や変圧器の電力損失と電圧降下が小さくなり,電気料金の基本料金も割り引かれる。
48 字軽負荷時に過補償となると進み力率で電圧が上がるため,自動力率調整装置でコンデンサを入り切りする。
送電線の鉄塔頂部に電線の上方に張る接地された導線で,直撃雷から電線を遮へいする。
40 字遮へい角を小さくするほど遮へいの効果が高く,2条の架空地線を設けることもある。
鉄塔ごとに接地し,逆フラッシオーバを防ぐため鉄塔の接地抵抗を低くする。OPGWは通信線を兼ねる。
48 字電線との間の電磁誘導を減らし,付近の通信線への誘導障害を軽減する効果もある。
電気車に供給した電流を変電所に戻す回路で,一般に走行用のレールを帰線として用いる。
41 字直流電気鉄道では帰線の電圧降下が大きいとレールの電位が上がり,大地への漏れ電流が増える。
漏れ電流による地中金属体の電食を防ぐため,レールボンドで継目の抵抗を小さくし漏れ電流を減らす。
47 字レール間をクロスボンドで接続して帰線電流を均等にし,軌道回路の区間にはインピーダンスボンドを設ける。
ポール照明方式は,高さ8〜12m程度のポールの先端に灯具を付ける方式で,一般の道路に広く用いる。
48 字灯具の配列には片側配列,千鳥配列,向き合わせ配列があり,道路の幅員に応じて選定する。
高欄照明方式は,高さ1m程度の高欄に灯具を連続して設ける方式で,景観を損なわないが輝度むらが出やすい。
51 字ハイマスト照明方式は,高さ20m以上のポールに多数の灯具を付ける方式で,インターチェンジなどに用いる。
2台以上の変圧器の一次側どうし,二次側どうしをそれぞれ並列に接続し,負荷を分担して運転すること。
48 字条件が合わないと変圧器間に循環電流が流れて過熱したり,負荷が容量に比例して分担されない。
極性と変圧比,百分率インピーダンス降下が等しく,三相では相回転と角変位が等しいことが条件である。
48 字三相変圧器では,Δ-Δ結線とΔ-Y結線のように角変位が異なる組合せは並行運転できない。
過負荷電流が流れたとき,熱動形過電流継電器などで電磁接触器を開き,電動機を停止させることをいう。
48 字保護継電器の整定値は電動機の定格電流に合わせ,始動電流では動作しない時限特性のものを選ぶ。
巻線の過熱・焼損を防ぐため,一般に屋内に施設する0.2kWを超える電動機には過負荷保護装置を設ける。
50 字欠相時も巻線が過熱するため,2Eリレーなど欠相保護を兼ねた継電器を用いることがある。
シールドのない4対の銅線をより合わせたLAN用ケーブルで,対ごとのよりで電磁雑音を打ち消す。
46 字カテゴリ5e,6,6Aなどがあり,ギガビットイーサネットにはカテゴリ5e以上を用いる。
カテゴリにより伝送速度が異なり,チャネル長は一般に最大100m。過度な曲げや引張りで性能が下がる。
49 字敷設時は許容曲げ半径と最大張力を守り,結束バンドで締め付けすぎないようにする。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- 技術的な内容は,問題文にあるとおり施工上の留意点・選定上の留意点・動作原理・発生原理・定義・目的・用途・方式・方法・特徴・対策などから,1つの用語につき異なる観点で2つ書く(例:1つ目に定義や原理,2つ目に特徴や施工上の留意点)。
- 数値(接地抵抗値・絶縁抵抗値・始動電流の倍率など)や,装置・方式の名称を入れると具体的になる。用語の文字を言い換えただけの記述や,2つが同じ内容の言い換えになっている記述は点になりにくい。
- 電動機の過負荷保護装置は,一般に電気設備の技術基準の解釈で,屋内に施設する出力0.2kWを超える電動機に設けることとされている。
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令和元年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した2級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年11月10日(日)実施) 問題4。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する