造園施工管理技士の合格率の読み方:年度ごとの変動と「何問で受かるか」
造園施工管理技士の合格率は、直近では 1級 第一次検定が 5 割前後、1級 第二次検定が 4 割台、2級 第一次検定が 5〜6 割、2級 第二次検定が 5 割前後です。1級は、令和6・7年度に第二次検定の合格率が第一次検定を下回りました。数字の上下には、問題の難しさのほかに受検資格や数え方の違いが重なっているので、表をそのまま「難しくなった・易しくなった」と読まないことが大切です。
合格基準は「点数」で決まる
造園施工管理技術検定の合格基準は、得点 60% 以上という絶対基準です。1級の第一次検定だけは、これに加えて施工管理法(応用能力)の得点が 30% 以上という条件があります(令和8年度の受検の手引)。上位何%を合格にする方式ではないので、合格率が低い年は「基準を超えた人が少なかった」という意味で、周りの受検者と競う試験ではありません。
ただし受検の手引には「試験の実施状況等を踏まえ変更する可能性があります」とあり、実際に回によって基準の問題数が下がったこともあります(下の「何問正解すれば受かるか」)。基準ぎりぎりを狙わず、本番で 7 割を取れる状態を目標にしてください。
年度ごとの受検者数・合格者数・合格率の一覧は難易度・合格率のページにあります。ここでは、その数字の読み方を説明します。
1級 第一次検定:受検資格の改正後は 5 割前後
直近 3 年度は、令和6年度 45.4%(受検者 3,451 人・合格者 1,566 人)、令和7年度 52.1%(3,290 人・1,713 人)、令和8年度 49.4%(3,299 人・1,629 人)です。その前の令和5年度は 35.2%(2,754 人・970 人)でした。
令和6年度から、第一次検定はその年度中に 19 歳以上になる人なら、学歴・実務経験を問わず受けられるようになりました。受検者は令和5年度の 2,754 人から令和6年度の 3,451 人へ約 25% 増え、その後も 3,300 人前後で推移しています。受検者の層が広がったのに合格率は上がっているので、「受検者が増えると合格率が下がる」という単純な関係ではありません。
平成30年度から令和5年度の 6 回は 35.2%〜44.0% の間でした。令和3年度(35.9%)は、学科試験が第一次検定に変わり、全て選ぶ形式の応用能力の問題と、その区分の合格基準が加わった最初の年度です。年度による振れ幅が 15 ポイント以上あるので、「半分は受かる」と考えず、4 割の年にも受かる準備をするのが現実的です。
1級 第二次検定:4 割台が続く
第二次検定の合格率は、令和2年度 41.0%(受検者 1,695 人・合格者 695 人。実地試験)、令和3年度 40.0%(1,477 人・591 人)、令和4年度 46.0%(1,471 人・677 人)、令和6年度 40.0%(1,696 人・678 人)、令和7年度 45.0%(1,979 人・890 人)でした。令和6年度の合格率は受検者数と合格者数から計算した値です。令和5年度は一次資料で確かめられなかったので扱いません。
造園の 1級の第二次検定の合格率は 40〜46% で、大きくは動いていません。令和2〜4年度は第一次検定(35.9%〜44.0%)より少し高かったのに対し、第一次検定が 5 割前後になった令和6・7年度は、第二次検定のほうが低くなりました。令和6年度に施工経験記述がなくなり、4 問すべてが必須になった後も 4 割台は変わっていません。植栽・移植の記述、株立物の判定、ネットワーク式工程表、安全の規則の数値と、問題ごとに求められる知識が違い、どれか 1 問を落とすと 60% に届きにくい構成だと考えて準備してください。
不合格の人には、得点が 40% 以上で基準に届かなかった「B」と、40% 未満の「C」の評定が通知されます。B なら記述の精度を上げれば届く位置、C なら手順と数値の覚え直しから始める位置と考えると、翌年の計画を立てやすくなります。
2級 第一次検定:5〜6 割、令和8年度前期は 61.7%
直近の回は、令和6年度後期 50.6%(受検者 2,708 人・合格者 1,369 人)、令和7年度前期 56.9%(1,526 人・868 人)、令和7年度後期 49.7%(2,439 人・1,212 人)、令和8年度前期 61.7%(1,566 人・967 人)です。令和3・4年度は 49.8%〜56.7%、平成30年度前期・令和元年度前期の学科試験は約 50% でした。
後期の数字は、第一次検定だけを受けた人と、第二次検定と同じ日に受けた人の合計です。受検者は後期のほうが前期より多い年が続いていますが、どちらかが特に易しいという傾向は見られません。
2級 第二次検定:直近は 5 割前後
令和3年度 42.6%(受検者 2,624 人・合格者 1,119 人)、令和4年度 40.6%(2,474 人・1,005 人)、令和6年度 49.3%(2,326 人・1,146 人。計算値)、令和7年度 50.4%(2,300 人・1,160 人)です。経験記述がなくなった令和6年度以降は 5 割前後になっています。
何問正解すれば受かるか
合格基準を各検定の問題数に当てはめると、次のとおりです。
| 検定 | 解答数 | 合格ライン | 補足 |
|---|---|---|---|
| 1級 第一次検定 | 65 問(すべて必須) | 39 問 | かつ施工管理法(応用能力)6 問中 2 問(令和7・8年度) |
| 2級 第一次検定 | 40 問(すべて必須) | 24 問が基本 | 令和3年度前期・令和5年度前期・令和7年度後期は 23 問、令和3年度後期は 22 問 |
| 1級 第二次検定 | 記述(問題 1〜4 すべて必須) | 得点の 60% | 配点・解答は非公表 |
| 2級 第二次検定 | 記述(問題 1・2 とも必須) | 得点の 60% | 同じ日に受けて第一次検定が不合格なら採点されない |
1級で落とし穴になるのが応用能力の基準です。問題 B No.24〜29 の 6 問は「適当なものを全て選びなさい」などの形式で、正解の数は問題ごとに 1〜3 個、選んだ組が正解の組と完全に一致して初めて 1 点です。全体で 39 問以上取れても、ここが 1 問以下なら不合格になります。令和5年度の全体の基準は 65 問中 38 問とされた記録があり、年度によって違うことがあるので、その年の合格発表資料で確かめてください。
2級は全問必須なので、苦手な分野を丸ごと捨てると 24 問が遠くなります。植栽・移植、造園植物、安全管理、土壌・肥料の 4 つで毎回 13 問前後が出るので、ここで 8 割(約 11 問)を取れば、残りの約 27 問は半分ほどの正答で合格ラインに届く計算です。
第二次検定は配点が公表されていないので「何問」とは言えません。1級は 4 問、2級は 2 問がすべて必須なので、白紙の設問を作らないことが前提です。
令和6年度からの受検資格の変更
令和6年度から、第一次検定は 1級がその年度中に 19 歳以上、2級が 17 歳以上になる人なら、学歴・実務経験を問わず受けられます。第二次検定は、学歴ごとの卒業後の実務経験ではなく、第一次検定などの合格後の実務経験で受検資格が決まるようになりました(1級は 1級第一次検定の合格後 5 年以上など、2級は 2級第一次検定の合格後 3 年以上など)。令和10年度までは経過措置として、改正前の受検資格でも第二次検定を受けられます。
この変更で、1級の第一次検定の受検者は増えました。第二次検定は、新しい受検資格で受ける人がこれから増えていく途中なので、合格率の変化を判断するには、もう数年分の数字が必要です。申込の区分ごとの条件は申込手順の記事にまとめています。
よくある質問
1級と2級ではどちらが難しいですか?
出題範囲は似ていますが、1級は問題数が 65 問と多く、応用能力の基準もあります。直近の第一次検定の合格率は、1級が 5 割前後、2級が 5〜6 割です。1級の第二次検定は 4 割台で、令和6・7年度は第一次検定より低くなりました。
1級の応用能力は何問取ればよいですか?
令和7・8年度の基準は 6 問中 2 問以上(受検の手引では得点 30% 以上)でした。1 問ごとに正解の選択肢を全て選ぶ必要があるので、2 問を確実に取るつもりで 6 問すべてに取り組んでください。
合格基準の問題数は毎回同じですか?
受検の手引に「変更する可能性があります」と書かれています。2級の第一次検定は 40 問中 24 問が基本ですが、23 問や 22 問とされた回もあります。1級の第一次検定は令和5年度に 65 問中 38 問とされた記録があります。
第二次検定で不合格だったとき、自分の点数は分かりますか?
点数そのものではなく評定が通知されます。B は得点 40% 以上で合格基準未満、C は 40% 未満です。
あわせて読む
出典・参考:一般財団法人 全国建設研修センターの合格発表資料(令和7年度 1級第一次・令和8年度 1級第一次・令和7年度 1級第二次・令和7年度 2級第二次・令和7年度 2級後期・令和8年度 2級前期)と、国土交通省の報道発表(令和4年度以前)、令和8年度 1級造園施工管理技術検定 第一次検定 受検の手引(合格基準)、第二次検定 受検の手引(評定の通知)
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