共同企業体(JV)会計

重要度 B第4問で出題過去問 20問

共同企業体(JV)会計は、建設業経理士1級 財務諸表の第29〜39回(11回)のうち2回で出題された論点です(収録97問中20問・重要度B)。出題されるのは第4問です。

要点:独立会計方式では JV 自体が帳簿を持ち、各構成員は出資割合に応じた分だけを自社の帳簿に計上する。前受金は JV が未成工事受入金で受け、構成員は JV 出資金/未成工事受入金で自社分を計上する。工事原価は JV が未成工事支出金/工事未払金、構成員は自社分を同じ科目で計上し、資金の出資は JV 出資金(構成員)とA社出資金・B社出資金(JV)で処理する。決算では JV が完成工事高と完成工事原価を計上して利益を未払分配金にし、構成員は自社分の完成工事高・完成工事原価と完成工事未収入金を計上する。

覚える要点

  • 独立会計方式ではJVが帳簿を持ち、JVは工事全体(100%)の金額で、構成員は出資割合分だけを同じ科目で計上する。
  • 前受金:JVは当座預金/未成工事受入金。構成員はJV出資金/未成工事受入金(持分相当額)。構成員に現金は入らない。
  • 工事原価の発生:JVも構成員も未成工事支出金/工事未払金。出資請求の段階では現金は動かない。
  • 不足分の出資は前受金で充当できない額(原価−前受金)を出資割合で按分。構成員はJV出資金/現金、JVは当座預金/A社出資金・B社出資金。JVが工事未払金を支払うと構成員は工事未払金/JV出資金で決済する。
  • JVの決算では完成工事高と完成工事原価を振り替え、利益+出資金の払戻し(=請負金額−分配しない前受金)を未払分配金にする。構成員は自社分の完成工事高を未成工事受入金の充当と完成工事未収入金で計上し、未成工事支出金を完成工事原価へ振り替える。

勉強のしかた:第4問で前受金→原価発生→出資→支払→決算の5段階×(JV・構成員)の10仕訳が出る。JV出資金の残高が支払時にゼロになることを検算に使い、A社・B社どちらを問われても按分率を変えて解けるようにする。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、共同企業体(JV)会計で間違えやすい点を集めました。

  • 第38回 第4問 問1 JV:JVの仕訳は工事全体の金額(100%)で書く。前受金を完成工事高にしない。
  • 第38回 第4問 問1 B社:現金や当座預金はB社に入ってこないので、借方はJV出資金。A社なら 60% の 18,000,000 になる。
  • 第38回 第4問 問2 JV:工事完成基準なので、原価発生時点では完成工事原価にせず未成工事支出金にする。
  • 第38回 第4問 問2 A社:JV出資金を使うのは現金を出資したときと工事未払金を出資金で相殺するとき。原価発生の通知時は未成工事支出金と工事未払金で計上する。
  • 第38回 第4問 問3 A社:63,000,000 × 60% = 37,800,000 としない。前受金を差し引いた不足分 33,000,000 を按分する。
  • 第38回 第4問 問3 B社:A社と同様に、不足分 33,000,000 を出資割合で按分する。

この論点の問題

JVの前受金受取(JV側)第38回 第4問 問1 JV
JVの前受金受取(B社側)第38回 第4問 問1 B社
工事原価の発生と出資請求(JV側)第38回 第4問 問2 JV
工事原価の発生と出資請求(A社側)第38回 第4問 問2 A社
不足分の現金出資(A社側)第38回 第4問 問3 A社
不足分の現金出資(B社側)第38回 第4問 問3 B社
工事未払金の振込支払(JV側)第38回 第4問 問4 JV
工事未払金の振込支払(A社側)第38回 第4問 問4 A社
JVの決算と分配額の確定(JV側)第38回 第4問 問5 JV
JVの決算に伴う完成工事高・完成工事原価の計上(B社側)第38回 第4問 問5 B社
JVの前受金受取(JV側)第32回 第4問 問1 JV
JVの前受金受取(A社側)第32回 第4問 問1 A社
工事原価の発生と出資請求(JV側)第32回 第4問 問2 JV
工事原価の発生と出資請求(B社側)第32回 第4問 問2 B社
不足分の現金出資の受入れ(JV側)第32回 第4問 問3 JV
不足分の現金出資(B社側)第32回 第4問 問3 B社
工事未払金の小切手支払(JV側)第32回 第4問 問4 JV
工事未払金の小切手支払(A社側)第32回 第4問 問4 A社
JVの決算と分配額の確定(JV側)第32回 第4問 問5 JV
JVの決算に伴う完成工事高・完成工事原価の計上(A社側)第32回 第4問 問5 A社

同じ大問で出る論点

第4問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。