JVの決算に伴う完成工事高・完成工事原価の計上(A社側)
これは建設業経理士1級 財務諸表 第32回(2023年3月12日(日)実施) 第4問 問5 A社の問題です。論点は「共同企業体(JV)会計」(重要度B・解答の形は仕訳(記号+勘定科目+金額)または金額(千円))。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
A社は、次の<条件>でB社と共同企業体(ジョイント・ベンチャー、以下、JVという)を結成した。下の問1〜問5に答えなさい。なお、仕訳において使用する勘定科目は下記の<勘定科目群>から選び、その記号(ア〜チ)と勘定科目を書くこと。
問5 JVの決算におけるJVとA社の仕訳を示しなさい。なお、工事は完成し、すでに発注者に引き渡し済みである。
(A社の仕訳)
- <条件>
- 1.JVの構成会社 A社(スポンサー企業)出資割合 70% B社(サブ企業)出資割合 30%。会計期間は両社とも 1年間、決算期も同一である。
- 2.JV工事の内容 請負金額 ¥70,000,000 工事原価 ¥56,000,000 工事総利益 ¥14,000,000(注)消費税は考慮しない。
- 3.JVにおいて発生した取引は、各構成員に直ちに通知する。
- 4.JVの会計処理は、独立会計方式による。
- 5.JVの完成工事高については、工事完成基準で計上する。
ア現金イ当座預金ウ資本金エ完成工事原価オ完成工事高カ完成工事未収入金キ未収入金ク未成工事受入金コ前受金サ未成工事支出金シ建設仮勘定スJV出資金セA社出資金ソB社出資金タ工事未払金チ未払分配金
解答欄
正解
| 記号 | 借方科目 | 金額 | 記号 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|---|---|
| ク | 未成工事受入金 | 14,000,000 | オ | 完成工事高 | 49,000,000 |
| カ | 完成工事未収入金 | 35,000,000 | サ | 未成工事支出金 | 39,200,000 |
| エ | 完成工事原価 | 39,200,000 |
解き方
- A社は決算で持分 70% 分の完成工事高 70,000,000 × 70% = 49,000,000 を計上する。問1で計上した未成工事受入金 14,000,000 を充当し、残り 35,000,000(= JVの未払分配金 50,000,000 × 70%)を完成工事未収入金にする。
- 同時に、未成工事支出金に計上している工事原価 56,000,000 × 70% = 39,200,000 を完成工事原価に振り替える。
- この仕訳でA社の工事総利益は 49,000,000 − 39,200,000 = 9,800,000(= 14,000,000 × 70%)になる。
引っかけ:完成工事高の相手科目を全額完成工事未収入金にしない。前受金の持分 14,000,000 は未成工事受入金として計上済みなので先に充当する。
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論点ページ:共同企業体(JV)会計の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→第32回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務諸表 第32回(2023年3月12日(日)実施) 第4問 問5 A社。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する