建設業の財務構造の特徴
重要度 B第2問で出題過去問 3問
建設業の財務構造の特徴は、建設業経理士1級 財務分析の第29〜39回(11回)のうち3回で出題された論点です(収録78問中3問・重要度B)。出題されるのは第2問です。
要点:建設業は製造業に比べ固定資産の構成比が低く流動資産が高いため、労働装備率は低く設備投資効率は高い。損益計算書では外注費の割合が高く完成工事原価率が高い一方、減価償却費や支払利息は少ない。第2問の用語選択や正誤問題で問われる。
覚える要点
- 建設業は単品産業・移動産業なので固定資産の構成比が低く流動資産の構成比が高い。そのため労働装備率は低く、設備投資効率は高い。
- 貸借対照表では流動負債(工事未払金・未成工事受入金)の構成比が高く固定負債は低い。資本・純資産の構成比(自己資本比率)は製造業より低い。
- 損益計算書では下請への発注が多いため外注費の割合が高く完成工事原価率が高い。減価償却費は少なく(完成工事原価では経費、ほかは販管費)、支払利息等も少ない。
- 3つの特徴を列挙した正誤文は1つでも誤りがあれば全体が誤り。「資本構成比が高い」「支払利息が多い」が誤りの典型。
勉強のしかた:第2問の用語選択・正誤で問われる。固定資産が少ないことを起点に貸借対照表・生産性・損益計算書の各特徴を因果でつないで覚えると、逆向きの記述を見抜ける。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、建設業の財務構造の特徴で間違えやすい点を集めました。
- 第38回 第2問 1:①②が正しいので全体も正しいと読んでしまいやすい。3つの特徴のうち1つでも誤っていればFになる。建設業の支払利息は製造業より少ない。
- 第34回 第2問 1:①②が正しいので全体もTと読んでしまいやすい。建設業は前受金(未成工事受入金)や工事未払金で資金を賄う構造のため、自己資本比率は低いのが特徴である。
- 第30回 第2問:【3】【4】は「低い」「高い」の向きで判別する。有形固定資産が分子にある労働装備率は低く、分母にある設備投資効率は高い。【6】は「【6】率が高い」と続くので科目名の完成工事原価(ト)を選び、完成工事高総利益(オ)を入れると逆の意味になる。【8】【9】は減価償却費の計上先で、完成工事原価の中では「経費」、それ以外は「販売費及び一般管理費」。
この論点の問題
建設業の損益計算書の財務構造の特徴(正誤)第38回 第2問 1
建設業の貸借対照表の財務構造の特徴(正誤)第34回 第2問 1
建設業の財務構造の特性(貸借対照表・損益計算書の構成比と生産性指標への影響)第30回 第2問
同じ大問で出る論点
第2問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
A 生産性分析:労働装備率・設備投資効率・資本集約度・資本生産性A 活動性分析(回転率・回転期間・滞留月数)A 収益性分析(資本利益率:ROA・ROE・事業利益・経営資本)A 建設業特有の流動性比率(未成工事収支比率・立替工事高比率・運転資本保有月数・必要運転資金)A 損益分岐点分析(固変分解・損益分岐点比率・安全余裕率・目標利益)A キャッシュ・フロー分析(純CF・完成工事高CF率・営業CF対流動負債比率)
出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。