経験記述(工程管理,品質管理)
これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
あなたが経験した電気工事について,次の問に答えなさい。
1-1 経験した電気工事の次の事項を記述しなさい。
(1) 工事名
(2) 工事場所
(3) 電気工事の概要 (ア) 請負金額(概略額) (イ) 概要
(4) 工期
(5) この電気工事でのあなたの立場
(6) あなたが担当した業務の内容
1-2 上記の電気工事の現場において,施工中に発生した又は発生があると予想した工程管理上の問題とその理由を2つあげ,これらの問題を防止するために,あなたがとった対策を問題ごとに2つ具体的に記述しなさい。
ただし,対策の内容は重複しないこと。
1-3 上記の電気工事の現場において,施工の計画から引渡しまでの間の品質管理に関して,あなたが特に留意した事項とその理由をあげ,あなたがとった対策を具体的に記述しなさい。
(記述例は当サイトで作成した架空の工事です。工事名などの「○○」には実際の名称が入ります。)
解答欄
正解
(仮称)○○ビル新築工事(電気設備工事)
20 字○○県立△△病院改修工事(電気設備工事)
○○市△△浄水場電気設備工事
○○県○○市△△町3丁目
12 字○○都○○区△△4丁目
○○県△△郡□□町大字○○
約2億3,000万円
10 字約1億5,000万円
約9,000万円
S造地上8階・延べ面積9,800m²の事務所。受変電設備(6.6kV,1,500kVA),非常用発電設備(300kVA),幹線設備,照明器具1,200台,自動火災報知設備,構内情報通信設備
94 字RC造地上5階・延べ面積12,000m²の病院の改修。受変電設備の更新(2,000kVA),幹線の更新,照明のLED化(器具1,800台),非常照明設備
浄水場のポンプ棟の更新。高圧受変電設備(6.6kV,750kVA),高圧電動機(4台)の動力設備,監視制御設備,接地工事
平成29年10月~平成31年2月
16 字平成30年4月~平成31年3月
平成28年11月~平成30年1月
主任技術者
5 字現場代理人
工事主任(施工管理担当)
電気設備工事全般の施工管理(工程・品質管理)
22 字受変電設備・幹線設備の施工管理
電気設備工事の施工管理と協力会社の指導
建築の躯体工事が遅れ,電気室への受変電設備の搬入・据付けが受電予定日に間に合わなくなるおそれがあった。受電日は電力会社と調整済みで動かせないため。
73 字機器の製作承諾が遅れ,分電盤の納期が後続の配線接続工程に間に合わないおそれがあった。承諾図の提出が設計変更で遅れたため。
建築・設備の関係者と工程会議を毎週開き,電気室の躯体と床仕上げを優先してもらい,搬入日を確定させた。
50 字承諾図の提出日と製作期間を逆算した機器の製作工程表を作り,監督職員と承諾日を協議して早めた。
キュービクルは工場で組立て・試験まで済ませて搬入し,現場での据付け・試験の日数を短縮した。
45 字分電盤の配線接続は盤の搬入前に二次側配線を盤の位置まで敷設しておき,搬入後の作業を短縮した。
各階の天井内でダクト・配管とケーブルラック・照明器具の施工が重なり,作業が錯綜して配線が遅れるおそれがあった。設備業者が同時期に施工するため。
71 字屋外の地中管路の工事が梅雨期と重なり,掘削・埋戻しが予定どおり進まないおそれがあった。降雨で作業できない日が多くなるため。
空調・衛生設備と天井内の総合図を作成し,ケーブルラックと配管の位置・高さを先に決めて手戻りを防いだ。
50 字降雨の予報に合わせて作業日を組み替え,掘削区間を短く区切って当日中に埋め戻せる量に分けた。
階ごとに工種別の作業日を割り付けた詳細工程表を作成し,作業エリアを分けて人員を重点的に配置した。
48 字雨天でも施工できる屋内の配線作業を予備作業として用意し,作業員を振り替えて全体の遅れを防いだ。
幹線ケーブルと分電盤の接続部の締付け不良を防ぐこと。締付けが不十分だと接触抵抗が増えて過熱し,焼損事故につながるため。
59 字天井内の照明器具の取付けを堅固にすること。地震時に器具が落下すると,人身事故や機能停止につながるため。
接続はトルクレンチで規定トルクで締め付け,作業者と別の者がマーキングを確認した。引渡し前に絶縁抵抗を測定し,通電後に接続部の温度を確認した。
70 字器具はつりボルトで天井スラブのインサートから支持し,振止めを施した。取付け後に全数を目視と手で揺すって確認し,チェックシートに記録した。
記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →
解き方
- 1-1 は工程・品質管理を自ら行った電気工事を選ぶ。概要に書いた設備(受変電・幹線・照明など)の中から1-2・1-3 の事例を選ぶと整合が取れる。
- 1-2 は「何が・なぜ遅れるおそれがあったか」を問題ごとに書き,対策は問題ごとに2つ,全部で4つの異なる方法にする。関係者との工程調整,総合図による取合いの事前調整,工場での先行製作,詳細工程表による作業の割付け,人員・機材の増強などが書きやすい。
- 1-3 は施工の計画から引渡しまでの品質管理の事項(接続部の締付け,機器の固定,絶縁性能,施工図の整合など)と理由を書き,対策には方法と確認の手段(測定・検査・記録)を入れる。標仕 第2編 2.1.2(電線と機器端子の接続,締付け確認の表示),2.1.12(機器の取付け)などが根拠になる。
同じ論点の過去問
令和元年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する