施工経験記述(工程管理。問A:施設等の運用中の制約,問B:狭い空間での機器の据付け)
これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年10月20日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
次の問A又は問Bのどちらかを選択して答えなさい。
ただし,解答は電気工事に附帯する工事を主体に記述しないこと。
(問A)あなたの電気工事の経験を踏まえ,施設等※が運用中でその制約を受ける電気工事において,施工中に発生が予想される工程管理上の問題とその理由を2つあげなさい。
その上で,これらの問題を防止するため,あなたがとるべき対策をその問題ごとに2つ具体的に記述しなさい。
ただし,対策の内容は重複しないこと。
※施設等の例:建物,送配電線路,通信線路,鉄道,道路,水路,管路,共同溝等
(問B)あなたの電気工事の経験を踏まえ,狭い空間で機器を据え付ける作業を行う電気工事において,施工中に発生が予想される工程管理上の問題とその理由を2つあげなさい。
その上で,これらの問題を防止するため,あなたがとるべき対策をその問題ごとに2つ具体的に記述しなさい。
ただし,対策の内容は重複しないこと。
(本試験では問A・問Bのどちらかを選んで解答する。ここでは両方に記述例を示すので,自己採点は選んだ問で行う。)
解答欄
正解
運用中の事務所ビルで受変電設備を更新するため,停電作業が休日の限られた時間に制約され,切替えが予定の時間内に終わらないおそれがある。
66 字運用中の病院で幹線を更新するため,病棟の停電が夜間の短時間に限られ,1回の停電でできる作業量が少なく工程が遅れるおそれがある。
停電を伴う作業を洗い出して手順書と分単位の時間割を作り,事前に模擬訓練をして作業時間を確認する。
48 字停電範囲を系統ごとに細かく分け,1回の停電で確実に終えられる量に作業を分割して工程表に組み込む。
仮設の発電機と仮設ケーブルで重要負荷へ送電し,停電時間に左右されずに切替え作業ができるようにする。
49 字新しい盤と幹線は既設を停電させずに先行して設置・試験しておき,停電中は切替えの接続作業だけにする。
執務中は騒音・振動を伴う作業ができないため,はつりやアンカー打ちの作業日が確保できず,配管・支持金物の取付けが遅れるおそれがある。
65 字利用者の通行がある共用部では作業区画を広く取れないため,1日の施工範囲が限られ工程が遅れるおそれがある。
騒音を伴う作業は夜間・休日にまとめて行う計画とし,施設管理者と作業日時を事前に協議して確定させる。
49 字共用部の作業は利用者の少ない時間帯に区画を移動させながら行う計画とし,区画ごとの作業手順を定める。
低騒音型のアンカー工具や既存の支持材を活用する方法を監督職員と協議し,日中にできる作業を増やす。
48 字作業員を増やして区画内の作業を並行して進め,1回の区画設定で終える作業量を増やす。
既設の電気室が狭く新設の配電盤の搬入経路が限られるため,搬入・据付けに予定以上の時間がかかるおそれがある。扉や通路の幅が盤の寸法に近いため。
70 字機械室の狭い空間に変圧器を据え付けるため,揚重機を使えず人力での移動となり,据付けに時間がかかるおそれがある。
事前に搬入経路を実測し,盤を列盤ごとに分割して製作・搬入できるよう製造者と協議して承諾を得る。
47 字チェーンブロックやローラーなどの小運搬機材を事前に手配し,搬入手順書を作って作業員に周知する。
搬入日に合わせて揚重機と小運搬用の台車を手配し,前日に経路の養生と障害物の撤去を終えておく。
46 字据付け位置の墨出しとアンカーボルトの施工を搬入前に済ませ,搬入後すぐに固定できるようにする。
狭い空間では複数の作業班が同時に作業できず,据付けと配線を並行して進められないため,工期が延びるおそれがある。
55 字盤の背面の作業空間が狭くケーブルの接続に時間がかかるため,接続作業が後工程の試験に間に合わないおそれがある。
据付け・配線・試験の順序と作業人数を時間ごとに割り付けた詳細工程表を作成し,作業の重複をなくす。
48 字前面から接続できる構造の盤を選定するよう監督職員と協議し,背面での作業を減らす。
盤内の配線や端末処理を工場や作業ヤードで先行して行い,狭い空間での作業量を減らす。
41 字ケーブルは盤の据付け前に所定の長さで端末処理まで済ませ,据付け後は端子への接続だけにする。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- 令和6年度から,工事概要を書かせる形をやめ,示された条件の電気工事について経験を踏まえて書く形に変わった。問A・問Bのどちらか一方を選ぶ。
- 問Aは「施設等が運用中であること」による制約(停電の時間帯,騒音・振動の制限,利用者の通行など)が原因の工程管理上の問題を,問Bは「狭い空間」による制約(搬入経路,作業人数,作業姿勢など)が原因の問題を,理由とともに2つ書く。
- 対策は問題ごとに2つ,全部で4つの異なる方法にする。作業の分割と手順書・時間割,仮設設備による送電,先行製作・工場での組立て,事前の実測と搬入計画,作業の割付け表などが書きやすい。
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令和6年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年10月20日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する