施工経験記述(工程管理。問A:作業日・作業時間の制約,問B:総合工程表と実施工程の相違)
これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和8年度(2026年10月18日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
次の問A又は問Bのどちらかを選択して答えなさい。
なお,解答にあたっては,電気工事の作業内容を明らかにして記述すること。
(問A)あなたの電気工事の経験を踏まえ,工期中,作業日又は作業時間の制約を受ける電気工事において,施工中に発生が予想される工程管理上の問題とその理由について,2つ具体的に記述しなさい。
そのうえで,これらの問題を防止するために,あなたがとるべき対策について,その問題ごとに2つ具体的に記述しなさい。
ただし,対策の内容は重複しないこと。
(問B)あなたの電気工事の経験を踏まえ,着工時に作成した総合工程表(マスター工程表)と実施工程に相違が発生した場合に予想される工程管理上の問題とその理由について,2つ具体的に記述しなさい。
そのうえで,これらの問題を防止するために,あなたがとるべき対策について,その問題ごとに2つ具体的に記述しなさい。
ただし,対策の内容は重複しないこと。
(本試験では問A・問Bのどちらかを選んで解答する。ここでは両方に記述例を示すので,自己採点は選んだ問で行う。)
解答欄
正解
商業施設の改修で照明器具の交換と配線が閉店後の夜間作業に限られ,1夜の作業時間が4時間程度しかないため,工程が遅れるおそれがある。
65 字鉄道駅の照明設備の更新で作業が終電後の短時間に限られるため,1夜の施工量が少なく工程が遅れるおそれがある。
照明器具を配線とコネクタ付きで一体にしたユニットとして工場で組み立て,現場の結線作業を減らす。
47 字使用する資材を作業区画ごとに仕分けして前日までに搬入し,当夜は取付け作業だけにする。
区画ごとに1夜で終える作業量を定めた夜間作業計画表を作り,作業班を2班に増やして並行して施工する。
49 字作業時間を有効に使えるよう開始前に手順を確認するミーティングを行い,片付けの時間も見込んだ時間割を作る。
学校の受変電設備の更新が夏季休暇中に限られ,据付けから試験まで休暇中に終わらないおそれがある。授業期間中は停電できないため。
62 字工場の電気設備の改修が生産ラインの休止日に限られ,切替え作業が休止日のうちに終わらないおそれがある。
機器の承諾を早めて休暇前に工場試験まで済ませ,休暇中は搬入・据付けと切替えだけを行う工程とする。
48 字休止日の作業を分単位で計画した手順書を作り,工場の担当者と切替えの手順と時刻を事前に確認する。
休暇前に新設の幹線を既設と並行して敷設しておき,停電を伴う切替え作業の日数を短縮する。
43 字新設の盤と配線を休止日の前に設置・試験しておき,休止日は既設からの切替えの接続だけにする。
建築工事の遅れで電気室の引渡しが遅れ,受変電設備の据付けが総合工程表より遅れて受電日に間に合わないおそれがある。受電日は電力会社と調整済みのため。
73 字地中管路の掘削で予定外の埋設物が見つかり,引込み工事が総合工程表より遅れて受電日に間に合わないおそれがある。
工程会議で遅れの影響を関係者と共有し,電気室の工事を優先するよう工程を組み替えて搬入日を確定させる。
50 字埋設物の管理者と協議して管路のルートを変更し,監督職員の承諾を得て直ちに施工を再開する。
キュービクルを工場で組立て・試験まで済ませて搬入し,現場での据付け・試験の期間を短縮する。
45 字作業班を増やして掘削・管路敷設・埋戻しを区間ごとに並行して進め,遅れた日数を取り戻す。
設計変更で照明器具の機種が変わり,承諾図の再提出と製作に時間がかかるため,器具の取付けが総合工程表より遅れるおそれがある。
61 字他業者の天井内の作業が遅れ,ケーブルラックと配線の施工が総合工程表より後ろにずれて試験の期間が不足するおそれがある。
変更後の器具の承諾図を速やかに作成して協議し,製作期間を逆算した製作工程表で納期を管理する。
46 字他業者と天井内の作業区画と順序を週間工程表で調整し,終わった区画から順に配線を進める。
器具の取付けを後回しにできるよう,先に配線とつりボルトの取付けを進める順序に実施工程を見直す。
47 字試験は配線が終わった系統から順に行う計画に改め,最後にまとめて行う試験の日数を減らす。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- 問A・問Bのどちらか一方を選ぶ。どちらも「電気工事の作業内容を明らかにして」書くことが求められているので,照明器具の交換,受変電設備の更新,幹線の敷設など具体的な作業名を問題文に入れる。
- 問Aは夜間・休日・休暇中・休止日など作業日や作業時間の制約から生じる問題,問Bは総合工程表(マスター工程表)と実施工程のずれ(建築の遅れ,設計変更,予定外の埋設物など)から生じる問題を,理由とともに2つ書く。
- 対策は問題ごとに2つ,全部で4つの異なる方法にする。工場での先行製作・ユニット化,作業の分割と時間割,人員の増強と並行作業,工程の組替えと関係者との調整,承諾・製作工程の管理などが書きやすい。
同じ論点の過去問
令和8年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和8年度(2026年10月18日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する