資産の取得原価の決定(購入品と生産品)
これは建設業経理士1級 財務諸表 第38回(2026年3月8日(日)実施) 第2問(配点 14点)の問題です。論点は「資産の評価基準・取得原価」(重要度B・解答の形は記号(ア〜チ/ア〜ネ)を空欄 7 個に記入)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。
企業会計原則にもとづく資産の取得原価決定に関する次の文章の空欄に入れるべき最も適当な用語を下の<用語群>の中から選び、その記号(ア〜チ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。
資産の取得原価は原則として当該資産の取得に要した【1】にもとづいて決定されるが、その決定の仕方は、購入品か生産品かによって異なる。
購入品の取得原価は一般に次の式で計算される。
取得原価 = 購入代価(送状価額 − 【2】・【3】)+ 【4】
この場合の送状価額は原理的には現金送状価額を意味し、また【2】は品質不良、量目不足等による減額分を、【3】は一定期間に多量又は多額の取引による返戻額をいう。送状価額から【2】および【3】を差し引いた額が購入代価である。さらに【4】は当該資産の購入に関連して直接・間接に発生した支出額をいい、棚卸資産の場合、引取運賃、購入手数料、【5】、保険料等がこれに含まれる。この【4】の金額に【6】が乏しければ、取得原価に算入せず、【4】をその期の費用(仕入諸費用)とすることもできる。
生産品については、適正な原価計算基準により算定された正常【7】に、重要な【4】を加算して取得原価とする。販売費及び一般管理費は取得原価に含めないのが通例であるが、長期の請負工事の場合、未成工事支出金への賦課又は配賦を通じて、販売費及び一般管理費の一部を完成工事の取得原価に含めることも認められる。
- <用語群>
- ア 費用額 イ 付随費用 ウ 真実性 エ 割戻額
- オ 関税 カ 支出額 キ 継続性 ク 売上額
- コ 実際製造原価 サ 廃棄費用 シ 値引額 ス 利息
- セ 仕入額 ソ 標準製造原価 タ 重要性 チ 法人税
解答欄
正解
| 空欄1 | カ |
|---|---|
| 空欄2 | シ |
| 空欄3 | エ |
| 空欄4 | イ |
| 空欄5 | オ |
| 空欄6 | タ |
| 空欄7 | コ |
解き方
- 【1】取得原価主義では、資産の取得に要した「支出額」(カ)にもとづいて取得原価を決める(企業会計原則 貸借対照表原則五)。「費用額」「仕入額」ではない。
- 【2】【3】購入代価 = 送状価額 − 値引額 − 割戻額。品質不良や量目不足による減額が「値引額」(シ)、一定期間の多量・多額の取引に対する返戻が「割戻額」(エ)。本文の説明文(減額分 / 返戻額)で見分ける。
- 【4】【5】【6】購入に関連して直接・間接に発生した支出額が「付随費用」(イ)で、棚卸資産では引取運賃・購入手数料・「関税」(オ)・保険料など。付随費用の金額に「重要性」(タ)が乏しければ、重要性の原則により取得原価に算入せず期間費用とすることができる(企業会計原則注解1)。
- 【7】生産品は適正な原価計算基準による正常「実際製造原価」(コ)に重要な付随費用を加えて取得原価とする。「標準製造原価」(ソ)は原価管理のための目標原価であり、取得原価の基礎にはならない。
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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務諸表 第38回(2026年3月8日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する