第35回 第2問 論点:経営事項審査(経審)の経営状況分析重要度 A配点 15点未着手

経営事項審査の枠組み(X1・X2・Y・Z・W、X2 の審査内容、Yの審査項目、連結の自己資本)の用語選択

これは建設業経理士1級 財務分析 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第2問(配点 15点)の問題です。論点は「経営事項審査(経審)の経営状況分析」(重要度A・解答の形は用語群から記号を選ぶ空欄補充(9〜13空欄、2点と1点の混合)か、5文の正誤(T/F、3点×5))。採点すると、解き方 6 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の文中の【 】に入る最も適当な用語を下記の<用語群>の中から選び、その記号(ア〜ヘ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。

建設業における企業経営の総合評価の一つである経営事項審査は、度重なる改正がおこなわれているが、その審査項目の4つの枠組みは維持されている。その4つとは、経営規模(X1・X2)・【1】(Y)・技術力(Z)・【2】等(W)である。

X2 には2つの審査内容があり、【3】と【4】がある。経営事項審査では、前者の【3】には【5】を用いる。一方、後者の【4】は、一般的には「【6】+支払利息+減価償却費」の算式で求められるが、経営事項審査では「【7】+減価償却実施額」として算出し、その【8】が用いられる。

また、【1】では8つの審査項目がある。この中で数値が高いほど好ましい項目で、【8】により審査されるものは【9】と【10】である。固定比率の逆数をとった指標が【11】であるが、連結財務諸表により審査を受ける企業は、分子の【3】は【5】から【12】を控除した数値を使用する。

  • <用語群>
  • ア 経営成績 イ 自己資本回転率 ウ 純支払利息比率 エ 営業利益 オ 純資産 カ 社会性 キ 直近の決算数値 ク 利払前税引前償却前利益
  • コ 営業キャッシュ・フロー サ 株主資本 シ 税引前当期純利益 ス 公共性 セ 固定長期適合比率 ソ 自己資本 タ 経営状況 チ 固定負債比率
  • ト 税引後当期純利益 ナ 非支配株主持分 ニ 経常利益 ネ 直近2期の平均値 ノ 評価・換算差額等 ハ 自己資本対固定資産比率 フ 利益剰余金 ヘ 総資本売上総利益率

解答欄

9 と 10 は順不同。主催者は該当する選択肢が1つしかなかった出題の誤りを公表し、受験者の不利にならないよう採点した(解説参照)
9 と 10 は順不同。主催者は該当する選択肢が1つしかなかった出題の誤りを公表し、受験者の不利にならないよう採点した(解説参照)

それぞれの空欄に当てはまるものを選んで「採点する」を押してください。

正解

空欄1タ
空欄2カ
空欄3ソ
空欄4ク
空欄5オ
空欄6シ
空欄7エ
空欄8ネ
空欄9(10 と順不同)コ
空欄10(9 と順不同)ヘ
空欄11ハ
空欄12ナ

解き方

  1. 経営事項審査の総合評定値は、経営規模(X1 完成工事高・X2 自己資本額および利払前税引前償却前利益)、経営状況(タ)(Y)、技術力(Z)、社会性(カ)等(W)の4つの枠組みで構成される。【2】は「公共性(ス)」ではなく社会性。
  2. X2 の2つの審査内容は自己資本(ソ)の額と利払前税引前償却前利益(ク)(EBITDA)である。自己資本には貸借対照表の純資産(オ)の額を用いる(基準決算または直近2期の平均を選択できる)。
  3. 利払前税引前償却前利益は、一般には「税引前当期純利益(シ)+支払利息+減価償却費」で求めるが、経営事項審査では「営業利益(エ)+減価償却実施額」として算出し、その直近2期の平均値(ネ)を用いる。
  4. 経営状況(Y)の8項目は、純支払利息比率・負債回転期間・総資本売上総利益率・売上高経常利益率・自己資本対固定資産比率・自己資本比率・営業キャッシュ・フロー・利益剰余金。このうち高いほど好ましく、直近2期の平均値で審査される項目が【9】【10】に入る。当サイトでは、営業キャッシュ・フロー(コ)と総資本売上総利益率(ヘ)(分母の総資本を2期平均で算定する)を順不同で正解としている。
  5. ただし主催者(建設業振興基金)は、問題作成基準日(令和5年12月)時点の経営事項審査ではあてはまる選択肢が1つしかなかった(2期平均で審査される絶対額の項目は営業キャッシュ・フローのみで、利益剰余金は基準決算の値、総資本売上総利益率は比率自体が平均ではない)ことを出題の誤りとして公表し、受験者の不利とならないよう採点している。このサイトでは、コとヘを順不同で正解として扱う。
  6. 固定比率(固定資産÷自己資本)の逆数をとった指標が自己資本対固定資産比率(ハ)(自己資本÷固定資産×100)で、経営状況分析ではこちらを用いる。連結財務諸表で審査を受ける企業は、分子の自己資本を純資産から非支配株主持分(ナ)を控除した額とする。
引っかけ:【1】は「経営成績(ア)」ではなく経営状況。【6】は経常利益(ニ)と迷いやすいが、一般的な EBITDA の算式は税引前当期純利益に支払利息と減価償却費を足し戻す。【8】は「直近の決算数値(キ)」がひっかけで、X2 の利払前税引前償却前利益は直近2期の平均値。【11】は固定長期適合比率(セ)ではなく固定比率の逆数。【12】は評価・換算差額等(ノ)や株主資本(サ)ではなく非支配株主持分。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務分析 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する